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サークル句会

318.07月サークル句会②(07/11~07/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2021.7.22
7月後半のサークル句会の選句結果です。今回は、一席から三席まで、それぞれ、さんせんさんの「原爆忌」「片蔭」「涼し」で占められました。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。来月は他の皆さんも頑張りましょう。


一席 6点句(◎◎◎○○○)
  23.折り鶴に息吹き入れて原爆忌          さんせん
二席 5点句(◎○○○○)
  27.片蔭を拾ひ古刹の門に入る           さんせん
三席 4点句(◎◎◎○)
  11.石畳つづく古道の風涼し            さんせん
4点句(◎◎○○)
  15.映る雲揺らしゆがませ水馬           しょうく
  36.京盆地一気に洗ふ大夕立            はぼたん
   (◎○○○)
  66.新涼や日田天領の私塾跡             苦 瓜
  124.山寺の駅昏るるまで蝉しぐれ          利 明
3点句(◎◎◎)
  105.向日葵のうしろ姿の黄昏るる          house
(◎◎○)
  13.一邑の視界閉ざして大夕立            housyuu
  28.肩の荷を降ろし傘寿の三尺寝           山椒の香
  74.高跳びの反れる肢体や雲の峰          昇 峰
  85.遠き日の空襲警報夏の雲            翔 行
  127.夕焼や鳴らぬオブジェの蓄音機         ワシモ
   (◎○○)
  78.通夜の客話いろいろ蚊遣香           山椒の香
2点句(◎◎)     
  18.裏山の笹の葉擦れや夜の秋           苦 瓜
  91.西日中路面電車の軋みけり           孤 山
   (◎○)
  49.小魚の跳ねて崩れし雲の峰           housyuu
  114.歩荷ゆく尾瀬の木道晩夏光           翔 行
   (○○)
  61.白南風の串木野さのさ漁師町          ワシモ
  69.せせらぎの音の軽やか夜の秋          苦 瓜
1点句(◎)
  01.青蘆の風遊ばせて淡海昏る           利 明
  53.鞘堂にひかる雨粒かたつぶり          昇 峰
  65.新涼や時計の針の音確か            孤 山
  75.韃靼の本陣跡や夏の月             冬 彦
  90.逃げ水や昔の母が揺れて来る          冬 彦
  113.干す傘の路地にはみ出す梅雨の明        housyuu
  121.短夜や五輪番組果てしなく           利 明
  126.悠久に時あるごとく床涼み           はぼたん
   (○)
  12.板の間に春慶膳や夏料理            利 明
  14.受け流し上手な齢風知草            house
  17.海べりの湯の香ほのかに朝曇り         panapana
  40.首無しの観音洗ふ風涼し            ワシモ
  48.古代蓮の香もはんなりと象鼻杯         housyuu
  60.白々と明けゆく空や花木槿           孤 山
  87.蟷螂の生まれてはやも鎌掲ぐ          housyuu
  100.母の歳いくつ超へたり灸花           house
  101.日暮れゆく犬吠崎も秋の声           panapana
  103.一刷毛の驟雨駈けゆく大井川          ワシモ
  112.牧場の雲の流れや夏の果て           panapana
  120.短夜の短き夢や鶏の声             翔 行
  122.眼に浮かぶ還らぬ機影雲の峰          翔 行
無点句
  02.青空のままに日暮れて盆の月
  03.青岬晴れても暗き日本海
  04.秋立つやヘッドライトの眩しめり
  05.朝方の雷の激しき梅雨明けぬ
  06.足つりて鶏鳴を聞く短き夜
  07.雨あがる吾鼻に影青山椒
  08.青光り飛び出し蜥蜴石に化け
  09.ありあわせの巣ごもり料理冷奴
  10.蟻一匹我れの巣へと急ぎけり
  16.熟寝には程遠かりき扇風機
  19.炎暑なか救急サイレン走りゆく
  20.炎昼の静寂破る帰り船
  21.縁台に待つた幾たびへぼ将棋
  22.己の波逃れ得ぬままあめんぼう
  24.折鶴に託す願ひやヒロシマ忌
  25.飼猫の蝉を咥えて戻りけり
  26.かげろふの一本道を村のバス
  29.鎌倉の五山いづくも梅雨籠り
  30.雷を言葉にせずに指をさす
  31.神の如く受精されたる夏の夜
  32.蚊遣して帽子軍手や庭仕事
  33.烏とて子を庇はんと急降下
  34.唐橋を消して驟雨は湖をたたく
  35.夏炉を焚くパンとコーヒー小屋の卓
  37.虚子の序を読みつつ先師の句書曝す
  38.銀山の廃れし間歩辺花木槿
  39.草苅りて体に残る疲れかな
  41.黒塀の路地より水の打たれけり
  42.くわがたと見紛うほどの初茄子
  43.傾向と対策受講夏期講座
  44.劇場を外股に出るサングラス
  45.決闘状送りし日あり恋薊
  46.減量の今朝は如何ほど汗拭ふ
  47.工事場の人みな消えて盆休み
  50.コロナ禍や五輪を見入る部屋涼し
  51.歳月や特攻の地の夏岬
  52.サガンから避暑地の砂の零れけり
  54.さばかれて跳ねるうなぎの声あらむ
  55.百日紅花満たしつつ零しけり
  56.さわさわのざわざわとなる驟雨かな
  57.七月や少しひとりで疲れぎみ
  58.しばらくは蟻に語らふ散歩かな
  59.常連の揃はず炎暑厭ふらし
  62.人流の絶えて空しき海の家
  63.新涼や生簀に鰍泥吐かす
  64.新涼や旅の想ひ出辿る夢
  67.涼しさやカレーの匂ふ夕厨
  68.炭で焼く土用鰻の脂濃く
  70.蝉時雨一つが鳴けばつぎつぎに
  71.蝉たちの短き命杜の径
  72.早朝のほんの少しの草刈りぬ
  73.粗相の子夜濯ぎの音密やかに
  76.辿りきし峠の茶屋の蝸牛
  77.談山の蹴鞠の響く秋の声
  79.梅雨開けの空にゆっくりドロ-ン飛ぶ
  80.梅雨明けの夕日水平線に落つ
  81.梅雨明や一家総出で雨戸繰る
  82.露踏んで自家菜園のトマト捥ぐ
  83.手枕で静かに聞くや蝉の声
  84.点滅の踏切信号草いきれ
  86.倒木を夏炉のサイズに山の小屋
  88.土工事の騒音続く暑さかな
  89.どどどど水道工事の暑さかな
  92.二十四の瞳に西日射しにけり
  93.日章の赤はトマトの子のランチ
  94.農園のトマト畑や一万歩
  95.凌霄の溜息漏れる午后三時
  96.蓮の葉にまろぶ銘酒や象鼻杯
  97.パスポート探しに戻る夏野かな
  98.鉢提げて四万六千日詣で
  99.バナナ房揺れ誕生日のお祝に
  102.人怖じてウイルス怖じて毛虫怖じ
  104.灯に集ひ翳りに散りて屑金魚
  106.深森の静寂を昼の蝉しぐれ
  107.訃報くるぴたりと止みし蝉時雨
  108.振り仰ぐ初蟬の声とわかるまで
  109.故郷へ短夜のバスのひた走る
  110.故里や生家二階の灼け畳
  111.忘却とは生き替はること茗荷汁
  115.街歩きのお江戸古地図や夾竹桃
  116.ままならぬコロナの時代蟻地獄
  117.満濃の池にカヌーや水馬
  118.磨かれしごとき池面や未草
  119.短夜の湖畔のキャンプ歌燃える
  123.森一つ差配をするや蝉時雨
  125.山燃える天城泊りの短き夜
  128.ゆく夏や夕靄こめる茅渟海
  129.百合の束卓上に置き誕生日
  130.よく見れば乳首が四つ毒苺
  131.葭池をのべつ幕無し行々子
  132.落魄の青柿転ぶ蹴りひとつ
  133.連弾の音色に揺れる水中花
  134.吾晩学歳時記播く短き夜

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
はぼたん 麦 秋 翔 行 孤 山 ワシモ 山椒の香 House 苦 瓜 利 明 昇 峰
housyuu しょうく

未選者(敬称略)
panapana 冬 彦   
書き込み
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1
11ページ
15
さんせんさん
2021.7.29 20:04
さんせん選の続き

 66.新涼や日田天領の私塾跡
  おおいたの旅で立ち寄った咸宜園での一こま
 91.西日中路面電車の軋みけり
  西日を受けた路面電車の喘ぎ声、暑さが良く伝わってくる
 113.干す傘の路地にはみ出す梅雨の明
  待ち焦がれれた梅雨明けの喜びがあふれる一句
 127.夕焼や鳴らぬオブジェの蓄音機
  置物の蓄音機が夕焼けに寂しそうにしている
                          以上
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14
さんせんさん
2021.7.29 19:28
さんせん選

 01.青蘆の風遊ばせて淡海昏る
  青蘆の風に漂う琵琶湖の黄昏、幻想的な風景
 13.一邑の視界閉ざして大夕立
  一村が見えなくなるほどの夕立に思わず立ち止まった其の凄まじさが良く伝わってくる良句
 15.映る雲揺らしゆがませ水馬
  みずすましが作る景色観察の行き届いた一句
 53.鞘堂にひかる雨粒かたつぶり
  本堂を覆う役目の鞘堂のはかなさを蝸牛に託して詠いあげた
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13
しょうくさん
2021.7.29 7:12
しょうく選
11.石畳つづく古道の風涼し
 箱根旧街道を思い出しました
18.裏山の笹の葉擦れや夜の秋
 外れの音、風に乗った自然の香りが感じられた
28.肩の荷を降ろし傘寿の三尺寝
 さて、ドンナ肩の荷を下ろされたのか、しかしやはり傘寿の身には、小さなことも肩の荷
65.新涼や時計の針の音確か
 時計の針の音、この頃の時計は音がしない、古い時計の時を刻む音が新涼の音
74.高跳びの反れる肢体や雲の峰
 東京五輪では眺められない,山峡の運動場を活写
85.遠き日の空襲警報夏の雲
 空襲警報の不気味な音、夏の雲を見ると、耳奥によみがえる
105.向日葵のうしろ姿の黄昏るる
 向日葵に、たそがれの空を見た感覚
126.悠久に時あるごとく床涼み
 悠久の時、其れは夕風に載ってやってくる
0人がいいねと言っています
12
housyuuさん
2021.7.29 6:45
11・石畳つづく古道の風涼し
  樹木に覆われた石畳の古道、ひんやりとした風を感じる。
28・肩の荷を降ろし傘寿の三尺寝
  齢80歳、肩の荷を降ろした昼寝もゆっくりされる。
74・高飛びの反れる肢体や雲の峰
  雲の峰を背景にした高飛び、バーを越す瞬間を見た。
78・通夜の客話いろいろ蚊遣香
  通夜に集まった客、亡くなった人を偲ぶ様子。
91・西日中路面電車の軋みけり
  路面電車のきしむ音が、西日の照りつ暑さをかりたてる。
105・向日葵のうしろ姿の黄昏るる
  擬人化された向日葵の後ろ姿が面白い。
121・短夜や五輪番組果てしなく
  ここ数日来の様子。我が家もはてしなくチャンネルを切り替えている。
124・山寺の駅昏るるまで蝉時雨
   岩にしみいる蝉時雨の中に、人の絶え間も無い山寺の駅。
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11
昇峰さん
2021.7.29 5:41
13.一邑の視界閉ざして大夕立
夕立ちにけぶる村の景。「邑」は囲われているという意味を含む村なので「閉ざして」が効果的。
18.裏山の笹の葉擦れや夜の秋
昔の日本の民家はみんなこんな感じだったような郷愁を覚えさせてくれる。
23.折鶴に息吹き入れて原爆忌
折鶴と原爆忌の取り合わせはもはや陳腐としか言えないものの、中七の一歩踏み込んだ措辞がぎりぎり句を保った。
36.京盆地一気に洗ふ大夕立
場所と夕立、中七の言葉の勝負。中七の措辞が良い句は安心して読める。
49.小魚の跳ねて崩れし雲の峰
水に映った映像が、水馬や雨粒、小魚で崩れる句は類想的だが、雲の峰の勇壮な景が揺らぐのも良い。
75.韃靼の本陣跡や夏の月
韃靼は今のモンゴル。亜寒帯の属すが夏は40度まで上がることもある。広い草原を照らす夏の月が詩的なコントラストをかもしている。
85.遠き日の空襲警報夏の雲
戦争を知っている世代か。なぜか戦時中の晴れわたる空がいつも偲ばれる世代でもある。
114.歩荷ゆく尾瀬の木道晩夏光
木道に落す歩荷の長い影がはやくも夏の終わりを告げている。
127.夕焼や鳴らぬオブジェの蓄音機
今は見なくなった蓄音機、どんなオブジェなのか、想像するだけでも楽しい。
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10
利明さん
2021.7.28 10:14
特選
23.折鶴に息吹き入れて原爆忌
   今年も広島・長崎の鎮魂の日が訪れる。いつも
  供華される折鶴、「息吹き入れて」が切ない。核
  のない日が来るのを切実に願うばかりだ。
  
入選
61.白南風の串木野さのさ漁師町
78.通夜の客話いろいろ蚊遣香
100.母の歳いくつ超えたり灸花
103.一刷毛の驟雨駈けゆく大井川
120.短夜の短き夢や鶏の声
0人がいいねと言っています
9
苦瓜さん
2021.7.28 9:35
特撰。15映る雲揺らしゆがめる水馬  水馬の生態を細かく良く観察されています
入選。12.40.49.124.127
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8
Houseさん
2021.7.27 23:00
特選)90 逃げ水や昔の母が揺れて来る
     春の季語だけどお盆の近づく日盛りの里道を想像した。
入選)23, 36, 66, 114, 124
0人がいいねと言っています
7
山椒の香さん
2021.7.27 22:52
特選
27.片蔭を拾ひ古刹の門に入る
  炎天下のもとほっとする木陰。拾ふ と言った所がすばらしい。
入選
14.受け流し上手な齢風知草
17.海べりの湯の香ほのかに朝曇
60.白々と明けゆく空や花木槿
66.新涼や日田天領の私塾跡
122.眼に浮かぶ還らぬ機影雲の峰
麦秋 1人がいいねと言っています
6
ワシモさん
2021.7.27 22:51
特選
105.向日葵のうしろ姿の黄昏るる
 夏の太陽に向かって輝く、エネルギッシュな花、向日葵にさえ、
盛りを過ぎた黄昏の姿があるのも、これまた避けられる真実であります。
入選
23.折鶴に息吹き入れて原爆忌
27.片蔭を拾ひ古刹の門に入る
36.京盆地一気に洗ふ大夕
48.古代蓮の香もはんなりと象鼻杯
124.山寺の駅昏るるまで蝉しぐれ
0人がいいねと言っています
5
panapanaさん
2021.7.27 22:17
特選 26.かげろふの一本道を村のバス
     ふるさとの雰囲気がよくでていると
     思います。

入選 15. 23. 58. 120. 124..
0人がいいねと言っています
4
孤山さん
2021.7.26 19:31
特選
36 京盆地一気に洗ふ大夕立
  景が大きい、感服しました。
入選
11 石畳続く古道の風涼し
15 映る雲揺らしゆがませ水馬
27 片陰を拾ひ古刹の門に入る
66 新涼や日田天領の私塾跡
69 せせらぎの音の軽やか夜の秋
0人がいいねと言っています
3
翔行さん
2021.7.26 16:46
特撰
18 裏山の笹の葉擦れや夜の秋
   中七が季語にフイットしている。 作者の
   観察眼に敬意を表する。
入選
13 一邑の視界閉して大夕立
27 片影を拾ひ古刹の門に入る
61 白南風の串木野さのさ漁師町
69 せせらぎの音の軽やか夜の秋
78 通夜の客話いろい蚊遣り香
0人がいいねと言っています
2
麦秋さん
2021.7.26 15:23
麦秋選

特選 11.石畳つづく古道の風涼し
いかにも爽やか

23 28 33 101 112
0人がいいねと言っています
1
はぼたんさん
2021.7.26 11:32
特選
23.折鶴に息吹き入れて原爆忌
犠牲者の霊を悼む心は永遠にあれ
入選
15.映る雲揺らしゆがませ水馬
27.片蔭を拾ひ古刹の門に入る
74.高跳びの反れる肢体や雲の峰
85.遠き日の空襲警報夏の雲
87.蟷螂の生まれてはやも鎌掲ぐ
0人がいいねと言っています
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