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サークル句会

320. 08月サークル句会②(08/11~08/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2021.8.23
8月後半のサークル句会の選句結果です。一席は、昇峰の「秋暑し」7点句、二席は、housyuuさんの「蕎麦の花」と、昇峰の「端居」の5点句でした。二席が二人でしたので、三席はありません。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。来月もよろしくお願い申し上げます。


一席 7点句(◎◎◎◎◎◎◎)
  54.人流てふ慣れざる言葉秋暑し         昇 峰
二席 5点句(◎◎○○○)
  21.奥まりし寺領豊かに蕎麦の花         housyuu
  53.人生の端居に似たる余生かな         昇 峰
4点句(◎◎◎◎)
  107.指先に何時も風あるおわら盆         昇 峰
   (◎○○○)
  101.マドンナと呼ばれ傘寿の秋日傘        はぼたん
3点句(◎○○)  
  58.瀬戸内の島々染める大夕焼          Secchan
  75.燕帰る二人暮らしに戻る朝           housyuu
  89.父祖の墓崩れしままに秋の蝶         さんせん
  120.無人駅おりて近道稲の花           山椒の香
2点句(◎◎)     
  82.花葛の風芳しき吉野かな            利 明
   (◎○)
  64.塔頭の土塀のほつれ萩の花          さんせん
  65.蓼花に水車の雫馬籠宿            翔 行
  70.遠くなり近くなりして秋の蟬         昇 峰
  81.八軒の散居の村や法師蝉            利 明

  84.独り居の寂しさつのる虫の声         panapana
  94.包丁を瞬時ためらふ茄子の紺         housyuu
  96.星月夜離陸間近かの深夜便          孤 山
  112.一族の墓碑しづかなり盆の月         山椒の香
  121.リハビリの一歩一歩に露の朝         山椒の香
   (○○) 
  29.からころと下駄の子の来る地蔵盆       house
  40.懸命に命燃やすか蝉しぐれ          Secchan
  49.自分史に一句添へたき長き夜         panapana
  77.南瓜で命繫げし昭和の日           翔 行 
  78.庭下駄の素足に鼻緒冷ややかに        苦 瓜
1点句(◎)
  04.秋蝉や御巣鷹山へ夫の霊           panapana
  08.秋の蝶もつれあひつつ堀渡る         翔 行
  09.秋の灯や写経の筆の遅々として        孤 山
  20.抉れたる子規の机や糸瓜影          利 明
  36.鶏頭の彩極めたり庭の隅           孤 山
  41.校庭に藷掘る噺終戦日            house
  43.小半の酒に多弁や生身魂           利 明
  48.しなやかに風を躱すや花芒          孤 山
  52.秋灯や母の齢を遠く過ぎ           苦 瓜
  73.土佐牛の目を細むるや今朝の秋        利 明
  113.枝豆や飲むほど夫の口かるく         山椒の香
   (○)
  05.秋空や棟の破魔矢の凛と立つ         はぼたん
  11.朝顔に畏れ入谷の團十郎           昇 峰
  15.雨音の止みて程なく虫の声          苦 瓜
  19.雲上の伊吹山頂赤とんぼ           Secchan
  38.鶏頭や単線ホームの空ベンチ         さんせん
  42.校庭にポプラの影や秋夕焼          利 明
  59.千成りの瓢の棚や有馬の湯          はぼたん
  60.掃苔の水すぐ乾く日差しかな         昇 峰
  61.早朝の会釈は蟻を第一に           麦 秋
  66.地蔵盆大数珠を繰る祖父と孫         Secchan
  88.無事バトン渡し転ぶや運動会         利 明
  93.法談の途切れて高し秋の蝉          さんせん
  99.曲家の土間の暗さや虫の声          孤 山
  111.忘れ物気づかぬままや残暑かな        panapana
無点句
  01.秋風の雨と連れ立ち野を走る
  02.秋雨や迷路を出でて元の道
  03.秋蝉の風に乗せたる声の丈
  06.秋の暮灯りのぼやける古本屋
  07.秋の空しばしドローンで離れ島
  10.秋晴や竿竹売りの声高し
  12.朝顔や忌の縁家に黙礼す
  13.朝顔や咲いて道ゆく人に声
  14.朝顔を夢二生家の生垣に
  16.雨去りて大輪の百合の花
  17.雨やんで草の影ゆれ夏の果
  18.蟻急ぐ出会い仲間に明日待つと
  22.落武者の塚に幾たび里の盆
  23.欄に小鳥来たるや二月堂
  24.お見舞いの文意に迷ふ残暑かな
  25.重き夏マスクも重く人重く
  26.垣根には朝顔高く広がりぬ
  27.窯出しの笑ひ地蔵やつくつくし
  28.髪若しパソコン習ふ夜学の師
  30.ガラス戸に戸惑いおりぬ夏の雨 
  31.木々の葉も雨受け萎れ敗戦忌 
  32.樹に絡むつるを引き抜く秋暑し
  33.銀河濃し佐渡に黄金の灯の点る
  34.草抜いたことが言ひ訳缶ビール
  35.鶏頭花触れて福耳のごときかな
  37.鶏頭の福耳のごとく肉厚く
  39.月光の波打つ芒仙石原
  44.菰樽の並ぶ参道秋の蟬
  45.散歩とて秋風に身をそらせ
  46.紫蘇の実を添へて食膳整ひぬ
  47.枝垂れの葉雨粒貯めて林火の忌
  50.終戦日靖国鳥居凛と立つ
  51.秋灯や志士育ちたり萩の塾
  55.新涼や芦ノ湖ゆらり海賊船
  56.水盤に三本挿して芒かな
  57.墨の香に独り夜学の習字かな
  62.対岸に吹く向日葵の大きさよ
  63.大輪の向日葵の肩に重し
  67.父の背を風除けにして苧殻焚く
  68.チマチヨゴリ真白き美人木槿咲く
  69.蹲踞の水鏡めくや今朝の秋
  71.峠茶屋こゑも細るや秋の蝉
  72.通り雨過ぎて俄かに虫の闇
  74.都庁いまコロナ対策西日濃く
  76.亡き妻と旅せし木曽路秋の蝶
  79.箸置きて二階の窓に揚花火
  80.二十歳にて逝きし弟秋の虹
  83.半年の留守を預かる帰燕の巣
  85.向日葵はかくも重きと思はざる
  86.冷やかや堤防越えて水走る
  87.病棟の窓こうこうと秋ともし
  90.船足を中州にとどめ鯊日和
  91.父母祖父母乗る船形の火の盛ん
  92.分校の影を揺らして稲を刈る
  95.鬼灯の灯り仄かに仏の間 
  97.星祭孫の筆あと嫁ゆずり
  98.歩数気にしばし散歩や涼新た
  100.まだ暑き病院に行く苦労かな
  102.満天の星瞬けば星流る
  103.虫鳴くや無人灯台闇に浮く
  104.虫の音を余白に込めてペンを置く
  105.やや寒き夏早朝の朝なれば
  106.裕次郎夜霧の隠す恋いくつ
  108.寄り添へる影のゆるるや霧の湖
  109.流星や漁火一つ二つ三つ
  110.病葉のおのおの思ひ当たる節
  114.枝豆や又おかはりのジョッキ上げ
  115.鉦叩裸電球消えてより
  116.枝豆の産毛を頬にあててをり
  117.晩夏なり汽笛はながく尾を曳きて
  118.長らえて酒のしみゐる月見豆
  119.補陀落の海は昏きに盆の月

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
麦 秋 孤 山 翔 行 利 明 secchan 山椒の香 panapana house しょうく はぼたん
housyuu 昇 峰 苦 瓜 さんせん 
書き込み
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1
11ページ
16
さんせんさん
2021.8.29 20:06
さんせん選の続き

 84.独り居の寂しさつのる虫の声
   秋の夜に聴く虫の声には物悲しさがつきまとう、独り居には一層やるせなさがつのる
 94.包丁を瞬時ためらふ茄子の紺
   もぎたてのみずみずしい茄子、切り刻むのが躊躇われる
 113.枝豆や飲むほど夫の口かるく
   枝豆をつまみのビールは良く進む、飲むほどに口が軽くなるのはやむを得ない
 120.無人駅おりて近道稲の花
   家路への近道は畦道をこえて行かなければならない、稲の花を零さぬように
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15
さんせんさん
2021.8.29 19:14
さんせん選

 20.抉れたる子規の机や糸瓜影
   子規庵にある机の切れ込みは難病カリエスで膝を立て躰を安定させるためのもの、観察眼が鋭い
 21.奥まりし寺領豊かに蕎麦の花
   過疎の地に自己主張する蕎麦の花
 53.人生の端居に似たる余生かな
   言い得て妙、俳味あふれる一句
 54.人流てふ慣れざる言葉秋暑し
   なにはともあれコロナ禍の早期終息を願う
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14
苦瓜さん
2021.8.29 14:44
特撰。蓼花に水車の雫馬籠宿―馬籠へ行かれの思い出
入選。59。60.66.70.76.
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13
昇峰さん
2021.8.29 13:29
09.秋の灯や写経の筆の遅々として
 秋は物思いにふけり勝ち、写経の筆が進まない。
48.しなやかに風を躱すや花芒
 風を「躱す」とした芒の擬人化で成功。
52.秋灯や母の齢を遠く過ぎ
 私も父の歳を過ぎた。
58.瀬戸内の島々染める大夕焼
 ありきたりだが美しい大景。
75.燕帰る二人暮らしに戻る朝
 軒の巣燕とのひと夏の思い出。
81.八軒の散居の村や法師蝉
 高齢化の進む過疎村。法師蟬が効いている。
82.花葛の風芳しき吉野かな
 葛の花の芳しい香り。地名が動かない。
96.星月夜離陸間近かの深夜便
 星月夜か。の見送りの景か。
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12
housyuuさん
2021.8.29 11:35
41・校庭に芋掘る噺終戦日
  終戦日を迎え、遠くなった思い出。
43・小半の酒に多弁や生身魂
  老いてなお、二合半ほどのお酒に、その存在をしめす。
54・人流てふ慣れざる言葉秋暑し
  コロナ禍に生まれた?言葉、情報誌によく見る。
82・花葛の風芳しき吉野かな
  吉野は桜だけでは無い、葛粉の産地でも有名。
101・マドンナと呼ばれ傘寿の秋日傘
  老いてなお美貌に自信をのこす秋。
107・指先に何時も風あるおわら盆
  風の盆の踊り手は指の先までしなやかに気遣っている。
112・一族の墓碑しづかなり盆の月
  今の世相には珍しくなりつつある一族の墓碑、盆の月も明るい。
121・リハビリの一歩一歩に露の朝
  朝露の中、足下を確かめながらリハビリに励む。
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11
はぼたんさん
2021.8.29 9:25
特選
54 人流てふ慣れざる言葉秋暑し
  大いに同感。国語の崩壊を懸念します。
入選
40.懸命に命燃やすか蝉しぐれ
49 自分史に一句添えたき長き夜
53 人生の端居に似たる余生かな
58 瀬戸内の島々染める大夕焼
77.南瓜で命繫げし昭和の日 
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10
しょうくさん
2021.8.29 9:13
しょうく選
 08.秋の蝶もつれあひつつ堀渡る
   よく見かける風景ですが、上手くまとめられています。
 21.奥まりし寺領豊かに蕎麦の花 
   寺領で蕎麦の花を見る、珍しい感じでいただきました。」 
 36.鶏頭の彩極めたり庭の隅
   我が家も夏の庭、ついつい手入れを怠っていますが、鶏頭のスクとした姿の描写に同感
 54.人流てふ慣れざる言葉秋暑し
   コロナ騒動以来でしょうか、なんと新語?、いつまで続く残暑。
 64.塔頭の土塀のほつれ萩の花
   我が家近くの塔頭で、同じ風景を拝見し、同感。
 70.遠くなり近くなりして秋の蟬
   実はこの句も、昨日歩いていての同感の、句です。
 89.父祖の墓崩れしままに秋の蝶
   津波震災の名残でしょうか、立ち入りが規制されている地域の景色と拝見しました。
 107 107.指先に何時も風あるおわら盆
   何ねん前でしたか、おわら風の盆のときの感覚を、思い出しました。
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9
Houseさん
2021.8.28 14:40
特選) 107  指先に何時も風あるおわら盆
      もう何年になるか、せせらぎの聞こえる商家の軒下に座って 
      胡弓の音を待った夜を思い出した。
入選) 65, 81, 84, 101, 120
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8
panapanaさん
2021.8.27 23:41
特選 53.人生の端居に似たる余生かな
   まさに人生も終を迎えると
   心境に感ずるものあり

入選  05. 38. 78. 61. 96.
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7
山椒の香さん
2021.8.27 22:03
特選
04.秋蝉や御巣鷹山へ夫の霊
  日航機の事故、もう35年が経ったのですね。御巣鷹山に参られた作者、蜩、
  法師蝉を聞きながら。決して足取りは頑強とはいえませんが一歩一歩と。

入選
11.朝顔に畏れ入谷の團十郎
40.懸命に命燃やすか蝉しぐれ
77.南瓜で命繫げし昭和の日 
88.無事バトン渡し転ぶや運動会
111.忘れ物気づかぬままや残暑かな
0人がいいねと言っています
6
secchanさん
2021.8.27 17:38
特選
107 指先に何時も風あるおわら盆
   かって旅先でおわら盆の踊りを見ました。
たおやか身振りで指先まで美しかった姿が思い浮かびました。

入選
 21 29 78 93 99
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5
利明さん
2021.8.27 10:18
特選
54.人流てふ慣れざる言葉秋暑し
   「人流」とは、まことに不可思議な言葉だ。
   人はそれぞれ意思を持ち動いているのに無機
   物のような取り扱いをされる昨今、この国は
   どこに行くのだろうか、まさに秋暑しだ。
入選
15.雨音の止みて程なく虫の声
64.塔頭の土塀のほつれ萩の花
94.包丁を瞬時ためらふ茄子の紺
101.マドンナと呼ばれ傘寿の秋日傘
112.一族の墓碑しづかなり盆の月
0人がいいねと言っています
4
翔行さん
2021.8.26 16:03
特撰
54 人流てふ慣れざる言葉秋暑し
   コロナ禍は止まることを知らず全国に広がりつつあり
   日本国は医療の崩壊を含め危機状態にある。 早期の
   終息を願うや切。
   
入選
21 奥まりし寺領豊かに蕎麦の花
42 校庭にポプラの影や秋夕焼け
89 父祖の墓崩れしままに秋の蝶
101 マドンナと呼ばれ傘寿の秋日傘
120 無人駅おりて近道稲の花
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3
孤山さん
2021.8.26 9:22
特選
54 人流てふ慣れざる言葉秋暑し
  同感。暑くもなります。国語の崩壊です。
入選
21 奥まりし寺領豊かに蕎麦の花
49 自分史に一句添えたき長き夜
53 人生の端居に似たる余生かな
58 瀬戸内の島々染める大夕焼
89 父祖の墓崩れしままに秋の蝶
0人がいいねと言っています
2
麦秋さん
2021.8.26 9:00
特選  73.土佐牛の目を細むるや今朝の秋
秋の風景、気持ちいい。

普通入選

19 29 53 75 121
0人がいいねと言っています
1
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1
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