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サークル句会

321.09月サークル句会①(08/26~09/10)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2021.9.8
9月前半のサークル句会の選句結果です。一席は、翔行さんの「豊の秋」の5点句、二席は、housyuuさんの「秋の空」の5点句、三席は、孤山さんの「萩」の4点句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。来月もよろしくお願い申し上げます。


一席 5点句(◎◎◎◎◎)
  75.豊の秋十勝平野の地平線          翔 行
二席 5点句(◎◎○○○)
  105.棟上げの幣高々と秋の空          housyuu
三席 4点句(◎○○○)
  23.風起きて風に従ふこぼれ萩         孤 山

4点句(○○○○)
  25.川蜻蛉かすかな風を連れてくる       昇 峰
3点句(◎◎◎)  
  30.絹糸の遠き忍び音風の盆          ワシモ
(◎◎○) 
  26.鑑真の厨子開かるる月今宵         利 明
(◎○○) 
  03.空缶の音に散りゆく稲雀          苦 瓜
  29.木曽駒を抱き波打つ蕎麦の花        さんせん
  41.月明やシテしづしづと能舞台        利 明
  42.弦月や双塔尖る大聖堂           利 明
  49.枝折戸の閉ざす尼寺法師蝉         山椒の香
  64.黄昏の長き法要萩の寺           panapana
  68.月白や水面ほのかに余呉の湖        利 明
  76.鳴き砂に一歩を預け秋思かな        孤 山
  79.何するも一つの机秋灯下          昇 峰
  96.鯔跳ぶや旧軍港の薄明り          昇 峰
  111.腿太き土偶の胸や豊の秋          翔 行
2点句(◎◎)     
  61.双塔の響き合ふなり良夜かな        はぼたん
   (◎○)
  06.秋彼岸父の遺影の髭祖父似         山椒の香
  72.灯台を包む潮騒秋気澄む          panapana
  101.無住寺に縦横無尽昼の虫          house
   (○○)
  70.爪紅や姉欲しかりき少年期         ワシモ
  74.杜甫の詩の一節詠じ秋思かな        苦 瓜
1点句(◎)
  11.明日という明るい日待ち地蔵盆       しょうく
  12.蟻の列友とも思ひ緩歩み          麦 秋
  16.一歩づつ磴百段の初もみぢ         山椒の香
  27.桔梗枯れ三日天下を追想す         はぼたん
  31.牛舎より明かりの洩るる良夜かな      孤 山
  46.挿されたる縞蛇光る鵙日和         苦 瓜
  51.紫蘇の実を扱けば匂ふ母の味        housyuu
  58.競り終へて市場に残る秋の声        昇 峰
  63.宙に舞ふ鉋の屑や涼新た          ワシモ
  84.廃校の裏門塞ぐ花むくげ          さんせん
  86.初冠雪富士を沈めて山中湖         Secchan
  107.村相撲果つれれ群れ来稲雀         苦 瓜
  114.夕暮れに人来る気配虫の道         苦 瓜
  115.夕映えに重なり合うて吾亦紅        孤 山
   (○)
  04.秋雨や靜もる町に救急車          panapana
  09.秋呼んで小雨音なく葉に光る        しょうく
  15.一語知り一語去りゆき秋の暮        しょうく
  19.大原の古刹彩る酔芙蓉           翔 行
  20.お座りの出来る赤子と良夜かな       苦 瓜
  28.義士祀る石碑に遊ぶ赤蜻蛉         さんせん
  34.峡谷をつなぐ吊り橋露しとど        panapana
  43.こほろぎや納屋に取り込む飼葉桶      さんせん
  44.小鳥来る庭に小さな風連れて        昇 峰
  69.月天心姨捨山を遠汽笛           利 明
  71.燈下親し愛蔵本に増ゆ付箋         はぼたん
  85.バス停の草になり切り蕎麦の花      house
  92.舟宿の障子明りや鯔の秋         昇 峰
  123.我が人生かくもありしか生身魂      麦 秋
無点句
  01.秋茜うもれし標石過る
  02.秋風や過ち多き我が人  
  05.秋の蝶もつれあひつつ堀渡る
  07.秋深し少しばかりの朝散歩
  08.秋深し夜学の先生他界せり
  10.朝顔やマスク登校集合地
  13.生垣は闇に沈むや鉦叩
  14.何処へ置けど冬瓜の佇まひ
  17.芋の露吹きて遊べる子供かな
  18.薄寒く隣人突然他界せり
  21.乙女滝飛沫に艶増す蓼の花
  22.飾り窓に人待ち顔に秋芽ふく
  24.風さやか五百羅漢に遊ぶ鳥
  32.旧道の開拓記念碑秋思かな
  33.急な風葉に縋りつき赤蜻蛉
  35.教頭の手塩や素直なる糸瓜
  36.虚子眠る鎌倉山や月仰ぐ
  37.禁色に山道染め落ち葛の花
  38.鶏頭の寄り添うて色深め合ふ
  39.敬老の日あだ名で呼び合ふ同窓会
  40.外科へ行くタクシー待つ秋小半時
  45.さきたまの田んぼアートや豊の秋
  47.鯖雲や空いっぱいの大漁ぞ
  48.秋刀魚やくパタパタあほぐ路地の奥
  50.静かなる四万十川に鴫の声
  52.司馬遼の閑話休題夜長し
  53.若冲の鶏遊ぶ霧の朝 
  54.秋灯下机の上の山の地図
  55.笙の音の厳かなるや観月会
  56.白露や爪先濡らし履く草履
  57.推敲の句作をはばむ虫の闇
  59.草原に影も寄せ合ふ吾亦紅
  60.早朝の落雷にある停電も
  62.草木のどこか淋し気秋の風
  65.段畑の畦を遮る捨案山子
  66.秩父嶺々遠く跨ぎて秋の虹
  67.月今宵たわわに垂るる御饌田かな
  73.トニック剤薄毛の膚に今朝の秋
  77.亡き妻の生家の跡の銀河濃し
  78.梨剥くやわが壮年は前世紀
  80.何にでも躓く齢えのこ草
  81.二百十日口開く池の亀二匹
  82.年少と言へど将棋の夜学塾
  83.梅花藻の小さき花や影さやか
  87.遙かなる富士の初雪背すぢ伸ぶ
  88.久々に源氏繙く夜長かな
  89.人の子をあやす夕暮れ吾亦紅
  90.冷やかや僧の案内の長廊下
  91.不器用な指に紫蘇の実しごきける
  93.故里と違ふ恋しさ吾亦紅
  94.故郷の大村出村おわら盆
  95.ポーズとり微笑むモデル紅芙蓉
  97.間引き菜を笊に洗ひし筧水
  98.回ってる二百十日の観覧車
  99.湖の上に吹かれて稲雀
  100.水漏れの修理のほかは厄日無事

  102.虫時雨ゆっくり散歩の上高地
  103.虫の声硬きベンチに腰をかけ
104.無人駅おりて変はらぬ秋彼岸
106.邑中の水路に架かる芋水車
  108.名月に寄り添ふやうにエアーバス
  109.名月や知床ゆっくりキタキツネ
  110.鵙鳴くや空を仰げば母の顔
  112.厄日過ぐ地球自転の軸軽し
  113.闇へ闇へ手のひら返す風の盆
  116.行く秋や頬杖ついて遠を見る
  117.良く見れば蟻には蟻の速さかな
  118.義経の潜みし谷戸や月落つる
  119.リハビリの一歩の仰ぐ秋の虹
  120.琅玕を揺する風立つ無月かな
  121.老人の日躓き崩す本の山 
  122.楼門をくぐればジジと蝉時雨
  124.わびさびの事など語る秋夕べ

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
孤 山 麦 秋 翔 行 secchan 利 明 panapana ワシモ 山椒の香 House はぼたん 苦 瓜 昇 峰 しょうく housyuu さんせん
書き込み
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1
11ページ
16
さんせんさん
2021.9.14 22:24
さんせん選の続き

 58.競り終へて市場に残る秋の声
   あれだけ騒騒しい競りが終った空っぽの市場に秋が押し寄せている体感の一句
 63.宙に舞ふ鉋の屑や涼新た
   飛び散るかんなくず、そこはかとない秋の気配を感じた
 105.棟上げの幣高々と秋の空
   秋空に舞う幣、建前の誇らしさを詠いあげた一句
 114.夕暮れに人来る気配虫の道
   勢いよく鳴いていた虫の声が突然止んだきっと誰かが訪ねて来たのだろう、鋭い感覚に拍手
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15
さんせんさん
2021.9.14 21:25
さんせん選

 03.空缶の音に散りゆく稲雀
   空缶のかん高い音は雀にとっては大敵、驚いて飛び去る様子が良く描かれている
 23.風起きて風に従ふこぼれ萩
   萩が散らばっているのはきっとさっき吹いた風の仕業に違いない
 49.枝折戸の閉ざす尼寺法師蝉
   人の居ない深閑とした尼寺に法師蝉の声が物悲しい
 51.紫蘇の実を扱けば匂ふ母の味
   紫蘇の香りに懐かしい母を思い出す郷愁に満ちた一句
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14
housyuuさん
2021.9.14 11:14
11・明日という明るい日待ち地蔵盆
  コロナ禍など憂鬱な日々に明るい明日に期待する気持ち。
16・一歩づつ磴百段の初もみぢ
  高齢になり、一歩づつようやく百段上り詰めて見た初もみぢ。
26・鑑真の厨子開かるる月今宵
  鑑真の御開帳であろうか、月の美しい宵のこと。
30・絹糸の遠き忍び音風の盆
  風の盆、訪ねたことあります。遠くに聞く胡弓の音、雰囲気が伝わってくる。
61・双塔の響き合ふなり良夜かな
  双塔は何か所かあるが、薬師寺の東西の塔が印象的、
68・月白や水面ほのかに余呉の湖
  琵琶湖に隣接する小さな余呉湖の静かなたたずまいを感じる。
75・豊の秋十勝平野の地平線
  北の大地の大きな景観を詠んでいる。豊の秋も良いと思う。
101・無住寺に縦横無尽昼の虫
  解放され切った雰囲気。
  
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13
しょうくさん
2021.9.13 19:55
しょうく選
12.蟻の列友とも思ひ緩歩み
  よく出会う風景ですが、ともになった気分で、歩を緩めることに感服
27.桔梗枯れ三日天下を追想す
  なるほど、そんなふうに明智の紋から連想されるのかと。
46.挿されたる縞蛇光る鵙日和
  このような発見に感服。
61.双塔の響き合ふなり良夜かな
  この双塔、何処かなと、何となくかってこんなこともあったかなと同感。
76.鳴き砂に一歩を預け秋思かな
  鳴き砂のかすかな音に、秋思深まる感覚に同感。
84.廃校の裏門塞ぐ花むくげ
  時々出会う風景、廃校の裏門の風景に同感
107.村相撲果つれれ群れ来稲雀
  ある神社 の相撲場で今阿風景に出会った記憶がよみがえりました。
115.夕映えに重なり合うて吾亦紅
  夕映えが後押しする吾亦紅の色になっとく。
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12
昇峰さん
2021.9.13 14:56
30.絹糸の遠き忍び音風の盆
胡弓に使われている三本の弦は絹、越中おわら節が遠く聞える。
31.牛舎より明かりの洩るる良夜かな
満月の牛舎、今夜は出産の最中か。
42.弦月や双塔尖る大聖堂
弦月はひと月に2回ある半月、双塔の飾りのように明るい。
64.黄昏の長き法要萩の寺
お十夜は十日十夜にわたる法要。お月見の法要か。
72.灯台を包む潮騒秋気澄む
澄んだ空気の中、潮騒に耳をすましている。
75.豊の秋十勝平野の地平線
田畑の区切りが見えない程の豊作の大景が浮かぶ。
105.棟上げの幣高々と秋の空
秋空に木の香が漂う棟上げ式、すがすがしい。
111.腿太き土偶の胸や豊の秋
縄文のヴィーナス、豊かな太ももはいかにも豊年に相応しい。
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11
苦瓜さん
2021.9.13 8:51
特撰。41.月明やシテしづしづと能舞台-春とは限らない薪能見たいものである
入選。19.26.29.49.76
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10
はぼたんさん
2021.9.13 6:36
特選
75.豊の秋十勝平野の地平線
雄大な景が浮かぶ、お見事!
入選
20.お座りの出来る赤子と良夜かな
25.川蜻蛉かすかな風を連れてくる
42.弦月や双塔尖る大聖堂
70.爪紅や姉欲しかりき少年期
0人がいいねと言っています
9
Houseさん
2021.9.12 23:35
特選) 29 木曽駒を抱き波打つ蕎麦の花
       遠出もままならず道端の花花で我慢している今、
       雄大な風景が羨ましい。
入選) 06,15,68,79,105
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8
山椒の香さん
2021.9.12 23:15
特選
26.鑑真の厨子開かるる月今宵
  唐招提寺でしょうか、満月の月あかりのもと鑑真さまもさぞご満足の
  ご様子です。
入選
23.風起きて風に従ふこぼれ萩
41.月明やシテしづしづと能舞台
69.月天心姨捨山を遠汽笛
71.燈下親し愛蔵本に増ゆ付箋
92.舟宿の障子明りや鯔の秋
0人がいいねと言っています
7
ワシモさん
2021.9.12 22:38
特選
75.豊の秋十勝平野の地平線
新型コロナ禍のもやもやを吹き飛ばしてくれるような風景。
シンプルな表現が十勝平野の広大さを直感させます。

入選
25.川蜻蛉かすかな風を連れてくる
42.弦月や双塔尖る大聖堂
79.何するも一つの机秋灯下
96.鯔跳ぶや旧軍港の薄明
111.腿太き土偶の胸や豊の秋
0人がいいねと言っています
6
panapanaさん
2021.9.12 21:53
特選 86.初冠雪富士を沈めて山中湖
   富士の初冠雪についてニュ-スでも話題
   になりますが.山中湖で富士を沈めてが
   共感しました、

入選 23.76.68.101.123.
   
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5
利明さん
2021.9.12 17:24
特選
79.何するも一つの机秋灯下
   誰にでもあるお気に入りの場所と机、何をするのも
  その場所その机、それも秋灯下なれば身が入るという
  もの。秋の夜の日常を巧く切り取られた句ですね。
入選
03.空缶の音に散りゆく稲雀
29.木曽駒を抱き波打つ蕎麦の花
70.爪紅や姉欲しかりき少年期
96.鯔跳ぶや旧軍港の薄明り
111.腿太き土偶の胸や豊の秋
0人がいいねと言っています
4
secchanさん
2021.9.12 13:30
特徴
 75 豊の秋十勝平野の地平線
   広大な十勝平野に一面金色の実り秋の風景が
目に浮かび気持ちが大きくなります。

入選
 23 25 41 49 64
0人がいいねと言っています
3
翔行さん
2021.9.12 11:35
特撰
30 絹糸の遠き忍び音風の盆
   風の盆には良く行ったが遠くで琴の音を聞くのも乙なもの
   である。中七の表現が絶妙で深みある活きた句になっている。
入選
28 義士祀る石碑に遊ぶ赤蜻蛉
64 黄昏の長き法要萩の寺
74 杜甫の詩の一節詠じ愁思かな
85 バス停の草になりけり蕎麦の花
105 棟上げの幣高々と秋の空
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2
麦秋さん
2021.9.11 12:10
特選
06.秋彼岸父の遺影の髭祖父似
人を良く表して、懐かしい。

入選
04 09 43 44 74 60
0人がいいねと言っています
1
孤山さん
2021.9.11 10:51
特選
96 鰡跳ぶや旧軍港の薄明り 
  朝明けの鰡の跳ぶ情景が良く見える

入選
03 空缶の音に散りゆく稲雀
25 川蜻蛉かすかな風を連れてくる
34 峡谷をつなぐ吊り橋露しとど
72 灯台を包む潮騒秋気澄む
105 棟上げの幣高々と秋の空
0人がいいねと言っています
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