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サークル句会

326.11月サークル句会②(11/11~11/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2021.11.23
11月後半のサークル句会の選句結果です。一席は、昇峰の「冬耕」の6点句、二席は、山椒の香さんの「すきま風」と、さんせんさんの「初氷」の5点句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。来月もよろしくお願い申し上げます。


一席 6点句(◎◎○○○○)
  99.冬田打つひと鍬ごとに風入れて       昇 峰
二席 5点句(◎◎○○○)
  40.五年目の単身赴任すきま風         山椒の香
  75.蹲の朽ち葉しづめて初氷          さんせん

4点句(◎◎○○)
  29.閂に閉ざす山門朴落葉           山椒の香
   (○○○○)
  05.明け方に仔牛生るるや根深汁        利 明
3点句(◎◎◎)
  105.真新し落葉は踏まず踏まず行く       house
(◎◎○)
  09.俯いて探る封じ手日短か          昇 峰
  24.寒昴離陸間近かの深夜便          孤 山
  92.日おもてに色を尽くして冬紅葉       昇 峰
  94.日一日大事に生きて草は実に        house
(◎○○) 
  67.そのかみの阿弖流為の碑や紅葉散る     はぼたん
   (○○○)
  50.山茶花や無人駅舎の伝言板         翔 行
2点句(◎◎)
  02.青空をまた広げたり朴落葉         しょうく
  16.枯野来て旅の出会ひの国訛り        panapana
  19.過疎村の待ちに待ったる七五三       はぼたん
(◎○)
  63.地場米を炊ぐ勤労感謝の日         house
  68.その昔渡しありけり都鳥          昇 峰
  80.冬耕や独り棚田に夕日影          panapana
  (○○) 
  14.尾瀬沼や木道辿る草紅葉          panapana
  34.京に生れ京に老いゆき落葉踏む       はぼたん
1点句(◎)
  07.いざと起きいざと寒風受け散歩       麦 秋
  08.岩風呂の湯かげん熱し枯木宿        山椒の香
  23.寒菊や休業つづく小料理屋         さんせん
  38.木枯に宅配人の駈ける音          panapana
  65.冷まじや寺の戌亥に枯野句碑        利 明
  78.鉄橋の橋桁高し都鳥            孤 山
  81.遠目にも力あふれて冬芽かな        しょうく
  87.廃線の話俎上に虎落笛           利 明
  98.冬座敷四神獣の軸ひかる          翔 行
  107.無縁墓地墓碑にはあらず茎の石       はぼたん
  112.楼門の彩色きはに冬ざるる         さんせん
   (○)
  04.秋深し古老笑顔の昼食会          麦 秋
  18.おとろへや綿虫ばらに追ひ越され      house
  26.神無月庭のモグラの穴潰し         翔 行
  32.北国のなじみの宿の隙間風         山椒の香
  43.木の葉髪名乗り合ふなり同窓会       はぼたん
  48.山茶花や夕日の路地の立ち話        昇 峰
  49.山茶花や笑ふ羅漢の石頭          翔 行
  59.しぐるるや法灯まもる奥の院        山椒の香
  60.しぐるるや町屋の路地の薬師堂       山椒の香
  62.疾駆する貨物列車や大枯野         孤 山
  76.詰将棋思案に暮るる置炬燵         housyuu
  77.釣れるとも見へぬ水面に小春の陽      house
  86.野良猫と話す夫婦や小六月         panapana
  93.日の沈むまでの耀ひ大枯野         昇 峰
無点句
  01.挨拶の言葉も軽き小春かな
  03.秋寂ぶや百年の書肆鎖さるる
  06.淡海の空片かげる初時雨
  10.海辺の崖温め灯して石蕗の花
  11.裏山に人の気配や枯木立
  12.大鷹の舞ひに魅せられどこまでも
  13.置き物の親子蛙や龍の玉
  15.鐘時報昼餉忘れし冬目高
  17.落葉沈む水の中にも風吹いて
  20.枯れ草を刈る沈黙の白頭老
  21.枯野行く後ろ姿の淋しさよ
  22.枯葉踏む熊野古道の石畳
  25.神無月神留守なれど鈴鳴らす
  27.神無月奈良の仏に人集ふ
  28.神無月仏にすがり寂聴逝く
  30.祇園町二人にしぐれ蛇の目傘
  31.帰宅後も耳に念仏十夜かな
  33.久闊を叙してヌーボー赤と白
  35.黒潮の速き流れや蜜柑山
  36.黒と癖いつしか消えて木の葉髪
  37.蛍光灯瞬きて点く冬はじめ
  39.凩を仲間に入れて夕散歩
  41.この寒さ負けじと歩み安寝かな
  42.木の葉髪床屋の椅子も月送り
  44.木の葉散り参道の空広がりぬ
  45.子福者これで幾度の七五三
  46.山茶花や湖のほとりの隠れ宿
  47.山茶花のこぼれ散る道墓参り
  51.寒ざむと一枚布団に潜り抜く
  52.寒ざむの小風ならばと散策す
  53.猿回し猿に投げ銭小春の日
  54.山峡の邑片側に西日差す
  55.参道の落葉踏み行く羽黒山
  56.ジーパンの敗れしままに寒に入る
  57.塩鮭の届く宅配上野から
  58.じぐざぐの登山路見えて雪の富士
  61.仕事終へ赤提灯や冬の星
  64.祥月や日当り纏う冬の菊
  66.雑炊の横に置きたる勘定書
  69.杣山にラヂオ音高く茸採る
  70.多摩狭山湖面より暗れ冬に入る
  71.短日やミルク温かめ朝食を
  72.丹念に俎板洗ふ年用意
  73.築泥の内に笹鳴別火坊
  74.茶が咲ける建仁寺抜け祗園街
  79.手を繋ぎ母と老いゆき落葉踏む
  82.どの家も団欒の声十夜道
  83.庭の木々早や眠りしか冬銀河
  84.濡れ落葉踏みて参道杖確と
  85.野沢菜の味噌香ばしきおやきかな
  88.初霜や庭に猫埋め石立てる
  89.初霜やバス停ベンチに漫画本
  90.初冬や上着の揺れる散歩かな
  91.花に埋め柩を閉じる寒さかな
  95.一間のみ障子明りの青畳
  96.富士仰ぐ峠の茶屋の冬紅葉
  97.冬枯の野に気動車の近く見ゆ
  100.冬近し風の流れの深かりし
  101.冬日照りやわらと起きて散策す
  102.冬めくや森羅万象声落とす
  103.降りて止む三十六峰しぐれ雲
  104.風呂吹の湯気曇らする会津椀
  106.町並を望む寺門の冬紅葉
  108.ムニエルの鱈の身こぼす披露宴
  109.夕風に紅色薄く冬芽たつ
  110.夕映えに朱の深々と冬紅葉
  111.欄干の隙間を惜しむ都鳥
  113.綿虫の出格子入るや札の辻
  114.藁苞の覆ひ被する寒牡丹


なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
孤 山 翔 行 はぼたん 山椒の香 ワシモ panapana House 利 明 しょうく 昇 峰 housyuu 麦 秋 さんせん   
書き込み
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1
11ページ
14
さんせんさん
2021.11.30 1:12
さんせん選の続き

 87.廃線の話俎上に虎落笛
   廃線になってしまう辛い話し、冷たい風がもの悲しい。
 92.日おもてに色を尽くして冬紅葉
   くすんだ色の冬紅葉も陽光を受けた方は美しい。
 99.冬田打つひと鍬ごとに風入れて
   田をいとおしむ気持ちがよく伝わってくる良句。
 107.無縁墓地墓碑にはあらず茎の石
   名も無きもののふを祀る墓石代わりの漬け物石が侘しい。
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13
さんせんさん
2021.11.29 23:54
さんせん選

 09.俯いて探る封じ手日短か
   あれこれ考えあぐねている様子と日短とが連動している。
 29.閂に閉ざす山門朴落葉
   山あいの古刹の侘しい風景
 63.地場米を炊ぐ勤労感謝の日
   里から届いた新米に故郷への感謝があふれる一句。
 65.冷まじや寺の戌亥に枯野句碑
   お寺の北西に芭蕉の辞世の句が建っている。芭蕉がこよなく愛した冬の義仲寺であろう。
  
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12
麦秋さん
2021.11.29 13:56
特選
05.明け方に仔牛生るるや根深汁
微笑ましい。
入選
1 4 34 40 49 67
0人がいいねと言っています
11
housyuuさん
2021.11.29 13:05
02・青空をまた広げたり朴落葉
  朴落葉なればこその趣がある。大きな葉が散ると空が広がって見えた。
09・俯いて探る封じ手日短か
  囲碁、将棋の二日簡易わたる試合、日短かには、時間が欲しい思いが籠められる。
16・枯野来て旅の出会いの国訛り
  冬の旅、お国訛りも懐かしい、同好に人にであったか!
19・過疎村の待ちに待ったる七五三
  子どもも少なく、邑中でお祝いする。
38・木枯に宅配人の駈ける音
  寒い中、走るように荷物を届けて回る師走の景か。
40・五年目の単身赴任すきま風
  長い単身赴任のわびしさ。
75・蹲の朽ち葉しづめて初氷
  よく見る風景、しっかりと捉えている。
105・真新し落葉は踏まず踏まず行く
  やさしい気持ちの作者であった。
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10
昇峰さん
2021.11.29 8:23
02.青空をまた広げたり朴落葉
  音を立てて大きな葉を一枚落とすごとに広がる青空が眩しい。
08.岩風呂の湯かげん熱し枯木宿
  冷え切った身体に熱いほどの湯加減が心地よさそう。
23.寒菊や休業つづく小料理屋
  いつまで続く感染騒ぎ、季語寒菊の斡旋が的確。
24.寒昴離陸間近かの深夜便
  飛び立つ前の飛行場、凍てつく寒さが伝わってくる。
29.閂に閉ざす山門朴落葉
  まだ閂のかかった早朝の大寺、朴落葉が音を立てている。
81.遠目にも力あふれて冬芽かな
  遠目にも輝く冬芽の赤味、生命の輝きを感じる。
98.冬座敷四神獣の軸ひかる
  四神獣の軸を床の間にした広い冬座敷、名刹なのだろう。
112.楼門の彩色きはに冬ざるる
  朱の楼門との対比で余計冬ざれの光景が目立つ。
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9
しょうくさん
2021.11.29 7:34
しょうく選
07.いざと起きいざと寒風受け散歩
 寒さが増してきて、起き上がる時の気合に同感
16.枯野来て旅の出会ひの国訛り
 枯れ野を一人旅、フトであった御国訛り、心強さに同感
67.そのかみの阿弖流為の碑や紅葉散る
 京都清水寺のアテルイの石碑、紅葉した落ち葉が積もっている。
75.蹲の朽ち葉しづめて初氷
 蹲の底の枯葉に初氷の勲章が光った風情
80.冬耕や独り棚田に夕日影
 棚田に人の姿もまれになる季節の風景を活写
92.日おもてに色を尽くして冬紅葉
 紅葉の終わりを告げる色合いをうまくとらえている。
94.日一日大事に生きて草は実に
 雑草と云われる草たちの懸命に生きた証の小さな種を見事に観察
105.真新し落葉は踏まず踏まず行く
 今落ちたばかりの落ち葉への心遣いに同感。
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8
利明さん
2021.11.28 10:18
特選
40.五年目の単身赴任すきま風
  単身赴任生活も五年目となると、侘しさも募ろうというもの
  遠地におられる家族のことを思うにつけ、そろそろ解消でき
  ないものかと、「すきま風」が何とも身に沁みることだ。
入選
09.俯いて探る封じ手日短か
29.閂に閉ざす山門朴落葉
50.山茶花や無人駅舎の伝言板
93.日の沈むまでの耀ひ大枯野
99.冬田打つひと鍬ごとに風入れて
0人がいいねと言っています
7
Houseさん
2021.11.28 10:09
特選)68)その昔渡しありけり都鳥
     「名にしおはばいざ言問はむ都鳥…」または「連れて逃げてよ~」?
     業平か細川たかし、あるいはと想像すれば楽しい。

入選)34、48、60、92、99、
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6
panapanaさん
2021.11.28 9:49
特選 19.過疎村の待ちに待ったる七五三
    確かにそうです、待望のことでしょう
    次々と七五三が有るといいですね、

入選  04. 43. 59. 77. 94.
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5
ワシモさん
2021.11.28 8:53
特選
24.寒昴離陸間近かの深夜便
 深夜便で内外の旅に出かけていた日々があって懐かしく思い出しています。
城達也さんのジェットストリームが聞こえてきそう。海外ではいまだ変異株が
猛威をふるっていますが、終息してまた深夜便に乗れる日が戻ってきて欲しいです。

入選
05.明け方に仔牛生るるや根深汁
29.閂に閉ざす山門朴落葉
40.五年目の単身赴任すきま風
63.地場米を炊ぐ勤労感謝の日
75.蹲の朽ち葉しづめて初氷
0人がいいねと言っています
4
山椒の香さん
2021.11.27 23:07
78.鉄橋の橋桁高し都鳥
  山陰本線、余部鉄橋あたりでしょうか。都鳥がぴったりです。
入選
24.寒昴離陸間近かの深夜便
26.神無月庭のモグラの穴潰し
50.山茶花や無人駅舎の伝言板
67.そのかみの阿弖流為の碑や紅葉散る
75.蹲の朽ち葉しづめて初氷
0人がいいねと言っています
3
はぼたんさん
2021.11.27 13:19
特選
94.日一日大事に生きて草は実に
そうです、大事に生きれば成就します。
入選
05.明け方に仔牛生るるや根深汁
62.疾駆する貨物列車や大枯野
68.その昔渡しありけり都鳥
86.野良猫と話す夫婦や小六月
99.冬田打つひと鍬ごとに風入れて
0人がいいねと言っています
2
翔行さん
2021.11.26 12:41
特撰

105 真新し落葉は踏まず踏まず行く
   「踏まず」をれフレインして落葉を強調したところが
   見事だと思う。
入選
05 明け方に仔牛生るる根深汁
14 尾瀬沼や木道辿る草紅葉
18 おとろへや綿虫ばらに追ひ越され
32 北国のなじみの宿の隙間風
99 冬田打つひと鍬ごとに風入れて 


 
0人がいいねと言っています
1
孤山さん
2021.11.26 9:55
特選
99 冬田打つひと鍬ごとに風入れて
   黙々と畑を耕している情景が目に浮かびます。「風入れて」が、何とも言えない妙味です。
入選
40 五年目の単身赴任すきま風
50 山茶花や無人駅舎の伝言板
75 蹲の朽ち葉しづめて初氷
76 詰将棋思案に暮るる置炬燵
80 冬耕や独り棚田に夕日影
0人がいいねと言っています
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1
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