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サークル句会

327.12月サークル句会①(11/26~12/10)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2021.12.8
12月前半のサークル句会の選句結果です。一席は、昇峰の「蒲団」の8点句、二席は、はぼたんさんの「おでん」の6点句、三席は、Houseさんの「狐火」の5点句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。来月もよろしくお願い申し上げます。

一席 8点句(◎◎◎◎○○○○)
  116.山小屋の屋根を余さず布団干         昇 峰
二席 6点句(◎◎○○○○)
  08.言はずともおでんと酒と猪口ふたつ      はぼたん
三席 5点句(◎○○○○)
  33.狐火も出ます奥山村起こし          house

4点句(◎◎◎○)
  12.受け流す術心得て枯尾花           house
  37.極月や賑はひみせる理髪店          孤 山
(◎◎○○)
  19.階段に折れし我が影日の短か         山椒の香
  123.良寛の一書を掲ぐ冬座敷           housyuu
3点句(◎◎◎)
  122.寄合に遅れ末席すきま風           山椒の香
(◎◎○)
  120.湯豆腐や湯気の向かうと乾杯し        panapana
(◎○○) 
  49.山茶花や香煙絶えぬ泉岳寺          翔 行
  53.しはぶきも無く聞香の冬座敷         housyuu
  64.但馬路は一村一寺夕時雨           house
  70.茶屋街の紅殻格子雪ばんば          利 明
  76.電飾をまとひ華やぐ冬木立          さんせん
2点句(◎○)
  10.浮寝鳥湖面に映える逆さ富士         panapana
  78.刀工の鎚音三輪に夕焼凍つ          利 明
  105.放牧の牛は牛舎へ山眠る           孤 山
  (○○) 
  17.オリーブの島に泊りて除夜の鐘        苦 瓜
  89.独り居の干した蒲団に遠き夢         panapana
1点句(◎)
  23.語り部の語り更けゆく冬座敷         housyuu
  25.枯すすき鬼平逝きし江戸の夜         翔 行
  28.枯蓮の影柔らかに浦光る           panapana
  51.寂しくてやがて悲しき枯草歩         麦 秋
  59.前栽に山茶花のぞく診療所          さんせん
  61.空耳に嗚咽聞く北風の街           ワシモ
  74.点鬼簿に弟妹の名や寒昴           利 明
  79.冬耕や山影畑にかかるまで          利 明
  86.初氷平年並みと聞く安堵           house
  90.火の用心さっしゃりませと雪の除夜      苦 瓜
  92.百度石踏む老人の息白し           苦 瓜
  93.ビル壁の電光ニュース街師走         昇 峰
  97.冬霧や山の麓の字一つ            孤 山
  115.破る子の顔見ぬ今年古障子          house
   (○)
  22.数え日や心に残る人の喪           panapana
  54.霜晴の砂場に残る竹箒            さんせん
  56.人生は軋轢多き寒さかな           麦 秋 
  58.雀らの群れて飛び立つ初御空         孤 山
  62.大根干す影の映りし青畳           housyuu
  71.杖ついて行く冬の雨さらら          麦 秋
  85.裸木の前に少年画架立てり          はぼたん
  94.不器用な包丁捌き年用意           孤 山
  101.冬ぬくしピアスの光る立ち話         孤 山
  104.冬の夜テレビは昭和のはやり唄        山椒の香
  108.ポインセチアに留守任す理髪店        ワシモ
  124.霊峰を真正面に置き冬館           孤 山
無点句
  01.朝時雨泣き残したる湿り気よ
  02.胃カメラの検査の麻酔漱石忌
  03.息白き行者にゆずる行者橋
  04.息白し秘仏拝する列半ば
  05.池に映る紅葉忙しく揺れ続く
  06.医者へ行くいささか寒き年の暮れ
  07.医者へ行く不安の多き冬小雨
  09.魚市の朝の競り人息白し
  11.浮寝鳥身じろぎもせず浮きにけり
  13.SLの黒煙なびく枯れ野かな
  14.大型ゴミ早めに出せと十二月
  15.おお寒々や誰も来たらぬ一人飯
  16.鬼瓦目むきて睨む夕時雨
  18.看護師の検温に来る冬の朝
  20.街路樹の百枝伐らるる十二月
  21.顔見世や涙が前にかぶりつき
  24.枯木山杉一本の緑映え
  29.寒空にはぐれ鳶の独り舞
  26.枯すすき最終ホールのテイーショット
  27.枯すすき馬齢重ねて卒寿入る
  30.寒立馬嘶く岬枯尾花
  31.寒北斗電照菊の棟あかり
  32.汽車ポッポ九州一周冬座敷
  34.着膨れや鏡の中に知らぬ人
  35.茎漬や男出番の石を載せ
  36.九度山の幸村故居や柿落葉
  38.悉く玻璃を曇らす冬の霧
  39.言葉を呑めば鍋焼の吹き零る
  40.小春日や夫の遺愛のレキの杖
  41.小春日や齝む驢馬の身じろがず 
  42.西行庵落葉の雨に鎮もれり
  43.最果ての岬の灯台枯尾花
  44.さえずりに合わせて落葉踊りけり
  45.嵯峨野路や古刹めぐりの廊寒し
  46.里山の日差し明るく落葉道
  47.笹鳴や泣き声絶えぬ小児科棟
  48.さざ波にぽつりぽかりと鳰の影
  50.山茶花や非番のナース犬抱いて
  52.寂しさは深まるばかり寒さかな
  55.白障子ほのかに映す動く影 
  57.人生は失敗ばかり寒さかな
  60.僧坊の灯す障子の花頭窓
  63.宝くじ夢追ふ人の街師走
  65.誰も来ぬ家にて一人読書かな
  66.短日や動く歩道に身を委ね
  67.短日や五分早めの時計台
  68.単線の改札抜ける虎落笛
  69.茶の花や忘却といふ愛の術
  72.つくばひの水影ゆるる白障子
  73.手袋脱ぎかるく口づけ交わしをり
  75.電照の棟を見回る着ぶくれて
  77.電飾を纏ふ木々立つ十二月
  80.な忘れそ愚行極まる開戦日
  81.猫歩く前に後ろに落葉降る 
  82.軒先に冬三日月の傾けり
  83.軒店の朴葉鬻ぐや雪蛍 
  84.白菜をしゃきしゃき切ってべらんめえ
  87.花石蕗や傘(からかさ)亭の土間廊下
  88.陽射し浴びいまひとたびの冬紅葉
  91.暇人の集まる木陰冬茜る
  95.袋ごと食べて蜜柑は通じ薬
  96.富士見ゆる忍野八海小六月
  98.冬座敷咆哮聞こゆ虎の軸
  99.冬散歩すれば幾ばく腰痛む
  100.冬怒涛どっと軽石浜に浮く
  102.冬の霧晴れて岬の群かもめ
  103.冬の霧ゆっくり進む帆引船
  106.法要の読経の音色僧マスク
  107.歩一歩悉有仏性落葉踏む
  109.星屑のやうな街の灯クリスマス
  110.ままごとの酢茎並べて八百屋かな
  111.水枯れて桟橋高く竹生島
  112.水になほ青空少し枯蓮
  113.みちのくや大正かをる冬の宿
  114.虎落笛廃屋囲む竹矢来
  117.病む母に真綿の蒲団着せかける
  118.遺言書かき直してはみかん剥く
  119.夕日影映す障子の格子窓
  121.呼鈴の遠くに鳴りし冬館

選者(敬称略)
山椒の香 孤 山 はぼたん 利 明 苦 瓜 翔 行 ワシモ House しょうく 麦 秋 panapana 
housyuu さんせん 昇 峰 
書き込み
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1
11ページ
16
昇峰さん
2021.12.14 21:14
10.浮寝鳥湖面に映える逆さ富士
山中湖当たりの景色だろう。美しい写生。
49.山茶花や香煙絶えぬ泉岳寺
12月14日は討ち入りの日。
59.前栽に山茶花のぞく診療所
町医者の人柄が分かるような…。
64.但馬路は一村一寺夕時雨
今の兵庫県の北部、城崎温泉郷あたりを想像した。
70.茶屋街の紅殻格子雪ばんば
金沢のひがし茶屋街を想い出した。格子窓が美しい街並みだ。
79.冬耕や山影畑にかかるまで
冬の長い夕翳、厳しい山村農家。
97.冬霧や山の麓の字一つ
山麓に小さく固まる山村の灯。厳しくも美しい風景。
122.寄合に遅れ末席すきま風
俳諧味たっぷり。
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15
さんせんさん
2021.12.14 17:13
 さんせん選の続き

 74.点鬼簿に弟妹の名や寒昴
   あの大戦で亡くなった弟妹を思い出して涙にうるむ寒昴、身につまされる一句。
 92.百度石踏む老人の息白し
   可愛い孫の為一生懸命にお百度を踏む老人の姿が目に浮かぶ。
 115.破る子の顔見ぬ今年古障子
   コロナ禍の影響で可愛い孫にも今年1年会えていない無念の一句。
 122.寄合いに遅れ末席すきま風
   良い席を取りたいのなら遅れ無いように!
 
  
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14
さんせんさん
2021.12.14 16:06
さんせん選

 08.言はずともおでんと酒と猪口ふたつ
  誰と誰がを読者にまかせた俳諧味あふれる一句
 28.枯蓮の影柔らかに浦光る
  夕焼けの水際の光がとげとげしい枯れ蓮までも優しく包んでいる、写生の一句。
 37.極月や賑はいみせる理髪店
  歳末が近づくと理髪店で待たされるが当たり前。
 53.しはぶきも無く聞香の冬座敷
  香道に基づきお香の匂いをぎ分ける緊張の一瞬
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13
housyuuさん
2021.12.14 10:07
19・階段に折れし吾が影日の短か
  長々と映る影が階段に折れるとは、よく観察されていた。
25・枯れすすき鬼平逝きし江戸の夜
  中村吉右衛門逝去、惜しい役者でした。
33・狐火も出ます奥山村越こし
  観光資源の一つか。
37・極月や賑はひみせる理髪店
  どこか空いている店は無いかと思うほど。
86・初氷平年並みと聞く安堵
  地球温暖化が言われる昨今、安堵を覚える向きも。
105・放牧の牛は牛舎へ山眠る
  深閑として冬に向かう。
116・山小屋の屋根を余さず布団干す
  来年のシーズンまで山小屋を閉じる準備。
121・湯豆腐や湯気の向かうと乾杯し
  これから始まる座の雰囲気。
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12
panapanaさん
2021.12.13 14:40
特選  12.受け流す術心得て枯尾花
    このように出来ればの想いに同感

入選  08.62.71.116.123.
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11
麦秋さん
2021.12.13 9:18
特選
08.言はずともおでんと酒と猪口ふたつ
結構な場面、うらやましい。

入選
22 37 53 108 124
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10
しょうくさん
2021.12.13 8:46
しょうく選
12.受け流す術心得て枯尾花
 芒の姿のとらえ方に同感・・・・・
19.階段に折れし我が影日の短か
 ああそういえば階段に映る自らの影、陰と今の自分を並べたことに同感
23.語り部の語り更けゆく冬座敷
 夜長に聞く話、なにかさむざむした話かなと、感じてしまった。
37.極月や賑はひみせる理髪店
 いろいろに賑わいがある中で、散髪屋さんを選んだ感覚に同感
51.寂しくてやがて悲しき枯草歩
 枯れ野を歩きながら、こんな感覚に同感
61.空耳に嗚咽聞く北風の街
 吹き抜ける北風、嗚咽を聞くような感覚
76.電飾をまとひ華やぐ冬木立
 都会でよく見かける冬木立、其れを見つけた作者に拍手
116.山小屋の屋根を余さず布団干
 冬の山小屋、しめて春まで開けない小屋で見かける風景。
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9
Houseさん
2021.12.12 23:18
特選)120. 湯豆腐や湯気の向かうと乾杯し
     マスクも仕切り板も忘れられる日が待ち遠しいこと。

入選)49.山茶花や香煙絶へぬ泉岳寺
   70.茶屋街の紅柄格子雪ばんば
   78.刀工の鎚音三輪に夕焼果つ
   94.不器用な包丁捌き年用意
   123.良寛の一書を掲ぐ冬座敷
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8
ワシモさん
2021.12.12 22:59
特選
123.良寛の一書を掲ぐ冬座敷
  良寛の書と冬座敷との対比
入選
08.言はずともおでんと酒と猪口ふたつ
17.オリーブの島に泊りて除夜の鐘
33.狐火も出ます奥山村起こし
89.独り居の干した蒲団に遠き夢
116.山小屋の屋根を余さず布団干
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7
翔行さん
2021.12.12 18:23
特撰
90 火の用心さっしゃりませと雪の除夜
   日本の北国ならではの伝統的な情景を詠んだ佳句、20代を過ごした
   青森の雪の街が眼に浮かぶ。
入選
89 独り居の干した布団に遠き夢
17 オリーブの島に泊りて除夜の鐘
54 霜晴の砂場に残る竹箒
64 但馬路は一村一寺夕時雨
116 山小屋の屋根を余さず布団干し
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6
苦瓜さん
2021.12.12 11:29
特撰。116山小屋の屋根を余さず布団干す_まだ雪の残る晴れた日の光景。心使いが良く表れている
入選。10.58.85.114.123
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5
利明さん
2021.12.12 10:48
特選
116.山小屋の屋根を余さず布団干
   冬季の山小屋の晴天は貴重だ、宿泊登山者に
   温かく眠ってほしい一心で、山小屋の屋根一
   杯に蒲団を並べ干す。小屋主の懸命の働きぶ
   りのよく見える佳句だと思います。
  
入選
12.受け流す術心得て枯尾花
19.階段に折れし我が影日の短か
33.狐火も出ます奥山村起こし
56.人生は軋轢多き寒さかな
76.電飾をまとひ華やぐ冬木立
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4
はぼたんさん
2021.12.11 19:45
特選
12.受け流す術心得て枯尾花
こうなればしめたもの (訂正)
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3
はぼたんさん
2021.12.11 19:44
特選
12.受け流す術心得て枯尾花
こうなればしたもの
入選
33.狐火も出ます奥山村起こし
53.しはぶきも無く聞香の冬座敷
101.冬ぬくしピアスの光る立ち話
116.山小屋の屋根を余さず布団干
120.湯豆腐や湯気の向かうと乾杯し
0人がいいねと言っています
2
孤山さん
2021.12.11 16:16
特選
122 寄合に遅れ末席すきま風
   よくある情景です。微笑ましく感じました。
入選
08 言はずともおでんと酒と猪口ふたつ
19 階段の折れし我が影日の短か
49 山茶花や香煙絶えぬ泉岳寺
76 電飾をまとひ華やぐ冬木立
93 ビル壁の電光ニュース街師走
0人がいいねと言っています
1
山椒の香さん
2021.12.11 10:56
特選
78.刀工の鎚音三輪に夕焼凍つ
  三輪明神さんの門前の鍛冶屋をうまく詠まれました。 今の時期にぴったりです。
  名工に夕焼けが凍てる。いい景です。
入選
08.言はずともおでんと酒と猪口ふたつ
33.狐火も出ます奥山村起こし
64.但馬路は一村一寺夕時雨
70.茶屋街の紅殻格子雪ばんば
105.放牧の牛は牛舎へ山眠る
0人がいいねと言っています
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