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サークル句会

328. 12月サークル句会②(12/11~12/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2021.12.23
12月後半のサークル句会の選句結果です。一席は、housyuuさんの「賀状」の7点句、二席は、昇峰の「海鼠」の5点句、三席は、孤山さんの「日記果つ」の3点句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。長い間、サークル句会にご参加いただきありがとうございました。今年度を持ちまして、サークル句会は終了いたします。お世話になりました。


一席 7点句(◎◎◎◎◎○○)
  05.生きてゐる証しの賀状投函す        housyuu
二席 5点句(○○○○○)
  15.おそらくはこちらが頭海鼠切る       昇 峰
三席 3点句(◎◎◎)
  61.通院の記録ばかりや日記果つ        孤 山

3点句(◎○○) 
  41.喧噪を遠く師走の神田川          昇 峰
  50.朱塗椀ひとつ買ひ足し春用意        house
   (○○○)
  10.湖風に紅を凝らすや蕪干          利 明
2点句(◎◎)
  21.数へ日のけふはシチューや明日カレー    利 明
  26.鴉二羽鳥語交はして冬田蹴る        はぼたん
  48.幸せを行間に込め日記果つ         孤 山
  99.闇を打つ一番太鼓酉の市          利 明
(◎○)
  04.鮟鱇鍋ひとり喰ろうて独り言        ワシモ
  12.襟巻に母のぬくもり残されて        はぼたん
  47.残心の構へ解きたる息白し         housyuu
  66.年ごとに縮む身の丈着膨れて        昇 峰
  80.富士を背に三崎の浜や大根干す       利 明
  (○○) 
  45.最果ての海の昏さや虎落笛         昇 峰
  98.薬師寺の塔の相輪冬日射す         housyuu
1点句(◎)
  13.大鷹や大和の空を大らかに         利 明
  25.カピバラの湯浴み眺むる冬至かな      孤 山
  35.草木枯れ庭石の色あらはるる        housyuu
  75.初空や五島をつなぐ大架橋         翔 行
  76.初御空真直ぐに伸びし飛行雲        翔 行
  78.浜人は一家総出で柳葉魚干す        孤 山
  83.冬の海昏れて国後遥かにす         昇 峰
  87.冬晴や天空の城夢の跡           翔 行
  91.星空に風ざわめける冬木立         panapana
  96.待つことを苦にせぬ齢枯芙蓉        house
  103.綿虫のあやふさの影母の影         はぼたん
   (○)
  08.石濡るる石山寺の初時雨          housyuu
  11.海老形に跳ねて里芋たぎる鍋        housyuu
  18.顔見世や紙の小雪が飛び交へり       panapana
  20.書初や魂を込め墨を磨る          孤 山
  24.代はりつつ演歌も歌手も年忘れ       panapana
  37.首に鈴猫のじやれあふ冬日向        はぼたん
  38.くる年の手帳に氏名春用意         翔 行
  42.古稀の妻湯豆腐ほどの温かさ        ワシモ
  51.尉鶲杖手放せぬ老笑ふ           house
  53.坐りゐる尊徳像や冬うらら         利 明
  55.閃光に半島の影鰤起し           昇 峰
  56.銭湯のレトロ看板柚子湯かな        ワシモ
  60.宝くじ売り場もよりて年用意        panapana
  64.手秤に鱈買ふ妻や魚の棚          house
  65.冬眠の寝息洩るるや山の襞         孤 山
  67.年用意壁掛け時計の電池替ふ        翔 行
  71.七草や神も仏も奉る居間          苦 瓜
  82.冬菊や客の絶えたる五家荘         ワシモ
  85.冬の灯のパズルめきたる摩天楼       利 明
  100.夕映えにはためく柳葉魚簾かな       孤 山
無点句
  01.化野や墓碑凩に身をひくく
  02.吾の前の影は長身冬日中
  03.在りし日の心人ら心に冬籠
  06.幾ほどの神の思ひやクリスマス
  07.石道標文字に影さす冬至道
  09.氏神の袴姿や弓始
  14.オカリナのクリスマス演奏穏やかに
  16.驚きぬ蕎麦店から聖歌かな
  17.顔見世の終えてこれより先斗町
  19.書込みの残り少なに古暦
  22.数へ日や予定の立たぬ医者通ひ
  23.風迄も何か急きをり師走朝
  27.枯蓮の折れてむなしく水面刺す
  28.燗酒を含めば浮かぶ友二人                                                                                                                         
  29.寒風や医者の受診の高階段
  30.漢方のくすり飲み慣れ十二月
  31.軋み行く貨物列車や冬の月
  32.教会に響くトランペットの聖歌かな
  33.教会の窓より漏れる聖歌かな
  34.教会を去りし牧師の以後不明
  36.薬屋の暦を貰ひ歳暮かな
  39.群青を墨絵に変へし冬の海
  40.現役の良きとき想ふ年忘れ
  43.小山越し飛ぶ正月手まりかな
  44.コロナ禍に電飾侘し師走かな
  46.笹鳴に慈母観音の笑み優し
  49.柳葉魚焼く募る帰心を持て余し
  52.隅鬼の塔支ふるや虎落笛
  54.背に腹に背にまた腹に日向ぼこ
  57.雑木山温め染めけり冬夕焼
  58.大小の靴跡残る冬田かな
  59.高らかにマスクながらの読経かな
  62.妻なしの気まま一人の年用意
  63.手遅れの左眼の手術街師走
  68.虎豆を終大師に探しけり
  69.とんとんと刻む七草朝の膳
  70.鳴き移る笹子迷ひて縁の下
  72.鍋焼きに二人を誘ふ路地の裏
  73.鍋焼やじゃんじゃん街は母ちゃんの
  74.念仏の枯れず出てゆく空也の忌
  77.初雪や佐渡に残りし金山祉
  79.早起きを言はず日短ばかり言ふ
  81.二日目の鰤大根と古女房
  84.冬の日に猫が顔出す縁の下
  86.冬もみじ鮮やかなりし六義園
  88.故里の凍る星座をなつかしむ
  89.風呂吹や風の岬の哮りをり
  90.平和とも不幸ともあるクリスマス
  92.ホテル受け付けに仰ぐ聖書かな
  93.掘り起し冬眠の蛇驚かす
  94.掘り返す冬田賑わし雀群れ
  95.ほろ酔ひの文字丸々と筆始
  97.身を揺らす夢のさざ波浮寝鳥
  101.良きことを想ひ夢追ふ日記果つ
  102.夜の長しながしながしの冬至かな
 

選者(敬称略)
ワシモ 孤 山 はぼたん 麦 秋 苦 瓜 翔 行 panapana 利 明 House しょうく housyuu 昇 峰
 
書き込み
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1
11ページ
15
昇峰さん
2021.12.29 18:43
05.生きてゐる証しの賀状投函す
1年の無沙汰が54円ですむなら安いもの。
13.大鷹や大和の空を大らかに
「大」の効果は十分に出ている景。
48.幸せを行間に込め日記果つ
来年への明るい未来までが約束されているようだ。
75.初空や五島をつなぐ大架橋
良い景色。
76.初御空真直ぐに伸びし飛行雲
気持ち良い景。
80.富士を背に三崎の浜や大根干す
絵葉書のような光景。
91.星空に風ざわめける冬木立
寒々しい感じがよく出ている。
99.闇を打つ一番太鼓酉の市
酉の市の賑わいが見えるよう。
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14
housyuuさん
2021.12.29 14:07
12・襟巻きに母のぬくもり残されて
  使い慣れた襟巻き、何歳になっても母のぬくもりを感じる。
25・カピバラの湯浴み眺むる冬至かな
  テレビ放映で可愛いカピバラの湯浴みを観る。人間は柚子風呂でゆっくりする。
26・鴉二羽鳥語交はして冬田蹴る
  餌場の情報交換でもしたのか、冬田を蹴るように飛び立っていった。
41・喧噪を遠く師走の神田川
  師走の盛り場から離れ、都内を流れる神田川べりは静かに過ぎて行く。
66・年ごとに縮む身の丈着膨れて
  よく分ります。重ね着をしてだぶだぶになっていることに気づく。
50・朱塗椀ひとつ買い足し春用意
  色々な場面が想像されるが、何れにしても目出度い事で一人増える事の用意。
78・浜人は一家総出で柳葉魚干す
  柳葉魚の時季、稼ぎ時だけに一家総出となる。
83・冬の海昏れて国後遙かにす
  何時になったら返還されるのか、手の届くように見える国後島が遠くなる。
  
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13
しょうくさん
2021.12.29 7:43
しょうく選
05.生きてゐる証しの賀状投函す
 どうも私の感覚とピタリの句で、同感。
26.鴉二羽鳥語交はして冬田蹴る
 冬田でよく見かける風景、しっかり切り取られた写生と拝見
35.草木枯れ庭石の色あらはるる
 すっかり枯れた庭、ミドリが消えて庭石本来の姿を発見した作者に拍手
47.残心の構へ解きたる息白し
 寒稽古を終えた写生、同感。
61.通院の記録ばかりや日記果つ
 どうもこんなことがあるなということを感じました。
87.冬晴や天空の城夢の跡
 冬晴れの空からの連想に同感しました。」
96.待つことを苦にせぬ齢枯芙蓉
 枯芙蓉と自分の姿を比べた感覚に賛意
103.綿虫のあやふさの影母の影
 わた虫の影と母上の影の対比に同感。
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12
利明さん
2021.12.28 10:01
特選
61.通院の記録ばかりや日記果つ
  日々書き綴ってきた日記を読み返してみると、あまり
  これといった話題もなく、ただ通院の記録がやけに目
  立っているなと感じた作者、小生も身に覚えがあるだ
  けに切実な感じもするが、それでも一年何とか無事に
  過ごすことができたなという安堵感も感じられる佳い
  句だと思います。

入選
05.生きてゐる証しの賀状投函す
15.おそらくはこちらが頭海鼠切る
50.朱塗椀ひとつ買ひ足し春用意
60.宝くじ売り場もよりて年用意
98.薬師寺の塔の相輪冬日射す
0人がいいねと言っています
11
Houseさん
2021.12.27 21:56
特選)21, 数え日のけふはシチューや明日カレー
     老家族は数え日ならずとも似た様なもの、同感。

入選)04, 05, 45, 66, 100
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10
panapanaさん
2021.12.27 21:10
特選 05.生きてゐる証しの賀状投函す
    昨今年賀状を辞退したいと
    挨拶が増えてまいりました
    出すことで確認する同感です

入選  42. 53. 65. 85.  99.
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9
翔行さん
2021.12.27 15:57
特撰
99 闇を打つ一番太鼓酉の市
   上五と中七の取り合わせが素晴らしい。 酉の市の賑わいを良く
   表現している。
入選
10 潮風に紅を凝らすや蕪干
41 喧噪を遠く師走の神田川
48 幸せを行間に込め日記果つ
56 銭湯のレトロ看板柚子湯かな
80 富士を背に三崎の浜や大根干す
0人がいいねと言っています
8
苦瓜さん
2021.12.27 9:12
特撰。21・数へ日のけふはシチューや明日かれー
     簡単明瞭この時期温かい物が何より
入選。12.15.18.20.67
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7
削除されました。
6
麦秋さん
2021.12.26 17:13
特選
61.通院の記録ばかりや日記果つ
気持ちわかります。憐れとも言える。

入選
08 37 38 71 82
0人がいいねと言っています
5
削除されました。
4
削除されました。
3
はぼたんさん
2021.12.26 12:02
特選
04.鮟鱇鍋ひとり喰ろうて独り言
老いの淋しさに共感
入選
15.おそらくはこちらが頭海鼠切る
24.代はりつつ演歌も歌手も年忘れ
41.喧噪を遠く師走の神田川
47.残心の構へ解きたる息白し
55.閃光に半島の影鰤起し
0人がいいねと言っています
2
孤山さん
2021.12.26 10:55
特選
05 生きてゐる証しの賀状投函す
  まさに実感です。
   
入選
10 湖風に紅を凝らすや蕪干
15 おそらくはこちらが頭海鼠切る
45 最果ての海の昏さや虎落笛
50 朱塗椀ひとつ買ひ足し春用意
98 薬師寺の塔の相輪冬日射す
0人がいいねと言っています
1
ワシモさん
2021.12.26 8:52
特選
05.生きてゐる証しの賀状投函す
 年賀状の売れ行きが減ったとか、 SNSの方が便利だとか、年賀状を
書くのを止めたら楽になったとか、ネットでも話題になっていますが、
”生きてゐる証し”でもあります。
入選
10.湖風に紅を凝らすや蕪干
11.海老形に跳ねて里芋たぎる鍋
15.おそらくはこちらが頭海鼠切る
51.尉鶲杖手放せぬ老笑ふ
64.手秤に鱈買ふ妻や魚の棚
0人がいいねと言っています
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