【節分】
節分の夜の更け鬼気も収れり 　　　　相生垣瓜人
節分や鬼もくすしも草の戸に 　　　　高浜虚子
鬼の子のはしやぎて逃げる節分会 　　平岡喜美子
節分の高張立ちぬ大鳥居 　　　　　　原 石鼎
節分や夕焼の濃き杏色 　　　　　　　森 澄雄
節分や家ぬちかゞやく夜半の月 　　　水原秋櫻子
節分の宵の小門をくゞりけり 　　　　杉田久女
節分の火の粉を散らす孤独の手 　　　鈴木六林男
節分の水ふくるるよ舟溜 　　　　　　村沢夏風
鰤揚げてより節分の海荒るる 　　　　早崎 明
節分や闇ゆたかなる父の国 　　　　　伊藤伊那男

明日の兼題は、「早春」です。