【夏蒲団】
夏布団ふわりとかかる骨の上 　　　　　　　日野草城
夏掛の端は疊のうへにあり 　　　　　　　　八田木枯 　
あけがたの雨のさむさや夏布団 　　　　　　徳永山冬子
あかつきを驟雨過ぎをり麻布団 　　　　　　草間時彦
母が泊りに来る夏布団つくろひし 　　　　　安住 敦
嵩もなく母寝し夏のふとんかな　　　　　　 長谷川かな女
夏布団薄く敷きつめ坊泊り 　　　　　　　　関口 碧
夏布団重しと根室泊りかな　　　　　　　　 岡林筍林
相談の結果今日から夏布団 　　　　　　　　池田澄子
寝息より軽しと思ふ夏布団 　　　　　　　　山田東海子
明け方の手足にさぐる夏蒲団 　　　　　　　北村貞美
夏掛けのみづいろといふ自愛かな　　　　　 能村登四郎

明日の兼題は、「草茂る」です。