【焼酎】
汗垂れて彼の飲む焼酎豚の肝臓(きも) 　　　石田波郷
焼酎のつめたき酔や枯れゆく松 　　　　　西東三鬼
火の国の麦焼酎に酔ひたるよ 　　　　　　大橋敦子
焼酎や頭の中黒き蟻這へり 　　　　　　　岸風三樓
静かなる闇焼酎にありにけり 　　　　　　岡井 隆
泡盛に足裏まろく酔ひにけり 　　　　　　邊見京子
泡盛やどぶ臭き月町に出て　　　　　　　 宮岡計次
泡盛や汚れて老ゆる人の中 　　　　　　　石塚友二
米の香の球磨焼酎を愛し酌む 　　　　　　上村占魚
黍焼酎売れずば飲んで減らしけり 　　　　依田明倫
焼酎に慣れし左遷の島教師 　　　　　　　夏井やすを
市場者らし焼酎の飲みつぷり 　　　　　　上野白南風

明日の兼題は、「夜店」です。