【土筆】
まま事の飯もおさいも土筆かな 　　　　星野立子
土筆伸ぶ白毫寺道は遠けれど 　　　　　水原秋櫻子
土筆野や子取ろの唄はすたれしか 　　　菅原鬨也
せせらぎや駈けだしさうに土筆生ふ　　 秋元不死男
土筆摘む野は照りながら山の雨　　　　 島田青峰
土筆野やよろこぶ母につみあます 　　　長谷川かな女
土筆出て遊び遍路と申すべし　　　　　 森 澄雄
人来ねば土筆長けゆくばかりかな 　　　水原秋櫻子
作務僧の土筆をよける竹箒　　　　　　 中村純代
子のたちしあとの淋しさ土筆摘む　　　 杉田久女
膝つけばしめり居る草土筆摘む 　　　　阿部みどり女
つくしんぼまたひとつから子が数ふ　　 木附沢麦青

明日の兼題は、「風光る」です。