【鴛鴦】
円光を著て鴛鴦の目をつむり　　　　　　　　 長谷川素逝
鴛鴦の深淵に得し妻なるか　　　　　　　　 　中村草田男
鴛鴦の沓波にかくるることもあり 　　　　　　山口青邨
鴛鴦に月のひかりのかぶさり来 　　　　　　　阿波野青畝
静かさやをしの来てゐる山の池 　　　　　　　正岡子規
をしどりを見てふるさとに年加ふ 　　　　　　上野 燎
雨催よりそふ鴛鴦の深眠り 　　　　　　　　　水野吐紫
岩かげを流れ出て鴛鴦美しき 　　　　　　　　原 石鼎
鴛鴦の水古鏡のごとく夕づきぬ 　　　　　　　高橋淡路女
鴛鴦を見る町の子等みな貧しく 　　　　　　　富安風生
鴛や池におとなき樫の雨 　　　　　　　　　　蕪 村
こがらしや日に日に鴛鴦の美しき 　　　　　　士 朗

明日は予備日です。