【人生100年時代】話題の本「ライフ・シフト」に見る生き直しの術
「人生100年時代っていうけど、60歳、70歳、80歳とどう生きていけばいいんだろう?」。定年退職が近づき、老後のシニアライフに頭を悩ませる50代が増えているってご存知でしたか? 一昔前は人生80年なんていわれていて、60歳で定年退職すれば残りの20年について考えれば良かったですが、平均寿命がどんどん伸び、100歳まで生きる人も珍しくなくなってきました。100歳、となると60歳から40年もあるわけですが、もう1度人生をやり直せるくらいの時間があるわけです。そんな人生100年時代にどう生きるべきか? 話題の書籍をご紹介します。
ライフ・シフト―100年時代の人生戦略—
この本は誰もが100年生きうる時代をどう生き抜くか、世界で活躍するビジネス思想家の人生ビジョンが数多く書かれています。
過去200年間、人の平均寿命は伸び続けています。ある予測によると、2107年には主な先進国では半数以上が100歳よりも長生きするんだとか。100歳まで生きられるとなると、80歳という寿命を前提に教育→仕事→引退という3段階で考えられてきたライフプランは大きく崩れてしまうため、抜本的な見直しが必要となります。そんな難題に、イギリスの経営学者と経済学者のコンビが正面から向き合った本書。考えさせられる内容にも関わらず、ベストセラーとなっています。
本書の編集担当・佐藤朋保さんは「100年ライフの時代には、長い老後のためにお金を蓄えることも当然必要。しかし、変化し続ける環境に対応するためには人生と仕事のバランス(ワークライフバランス)が重要なんです」と語ります。
たとえば、スローネットでもシリーズでお伝えしている「人工知能(AI)」が今よりももっと普及したら? 機械化が今よりももっと進んだら? そんな時代の雇用はどうなってしまうのでしょうか? 数年前までは考えられなかった予測しにくい変化に対処するための人的ネットワークをいかに構築すべきか。健康にはどう気をつけなければならないのか。「ライフ・シフト」で示す新しい問題の切り口は非常に多彩です。
『ライフシフト 100年時代の人生戦略』のリンダ・グラットン×『人生100年時代の国家戦略』の小泉進次郎。二人の対談が本日の読売新聞に掲載されました。
東洋経済オンラインでは、小泉進次郎氏と木原誠二氏のインタビューを掲載。こちらもあわせてご覧ください。https://t.co/ZM8xGJo7K3 pic.twitter.com/DR15l6dilC— 東洋経済の本 (@toyokeizai_book) 2017年12月12日
著者リンダ・グラットンさんとコピーライター糸井重里さんの対談
コピーライターとして知られる糸井重里さんと、著者であるリンダ・グラットンさんが対談を行い、糸井重里さんが本書の感想を述べています。
リンダ・グラットンさんと糸井重里の対談。2年前のものですが、すでに今の新刊「Life Shift ライフシフト」のテーマ、100年生きることにふれておられます。https://t.co/zqQd9yK142
— makiko shinoda 篠田真貴子 (@hoshina_shinoda) 2016年10月27日
糸井さんは本書を読みながら「公私混同」という言葉を思い出したよう。日本ではあまりいい意味で使われないこの言葉ですが、糸井さんはポジティブな意味で使っているようです。
「『社会的なわたし』と『個人のわたし』は、きっぱり分けられるものではないと思うんです。プライベートで読んだ本が仕事のヒントになることはよくあるし、社会的な評価が上がることが個人的な幸せに繋がる場合も多い」
と話します。公私が影響し合うのは当然だから、公私は混ぜて考えたほうがいいのでは? と糸井さんは問題提起します。
著者であるグラットンさんも考えは同様なよう。寿命100年時代における「エクスプローラーのステージ」(世界を知るために探求する時期)は、個人的な体験がいずれ公的なことにつながっていく時期なんだとか。また、「ポートフォリオ・ワーカーのステージ」(同時進行的に複数のことをする時期)でも、公私は入り混じりながら進む。寿命100年時代の人生では、公私は当然混ざりあうものとして、一緒に考えていくことが良さそうなんだとか。
ライフ・シフトを読むことで、人生のステージごとで得なければならないこと、得てきたことが明確になりそうですね。
人生の鍵を握る? 3つの無形資産
糸井重里さんと、著者リンダ・グラットンさんとの対談でも、「無形資産」について話をされていました。無形資産、とはいったいどのようなものなのでしょうか?
対比となる有形資産とは、お金・土地・家など「お金に関係する」もの。無形資産とは概念にはなりますが、所得を得るための「生産性資産」、長く働くために心身の「健康」を維持するための資産、変化に柔軟な姿勢でいられる「変身資産」の3つ。この3つがこれからの人生には特に重要になると、本書では語られています。
本書のなかには、「ジャック、ジミー、ジェーン」という3人が登場します。それぞれ1945年、1971年、1998年生まれで、彼らがどのような人生を歩んでいくのか、というシナリオ形式で書かれています。これは、日本にも当てはまることで、生まれ世代によって歩む人生、嗜好が異なる、という対比で描かれているのです。
まず、45年生まれのジャックさん。ジャックさんは非常に盤石な人生を歩みます。国の年金や企業年金がしっかりとしたいい時期に働き、貯蓄も多い。この人はあまり人生を「シフト(変化)」する必要がない人。
続いて、71年生まれのジミーさんは30歳位までは45年生まれのジャックさんと同じような価値観で生きてきました。ところが、財政赤字で年金はどんどんなくなり、大企業も倒産していく時代で、自分の会社もいつまであるのかわからない…。そんな時代だからこそ貯蓄も少ない、という世代です。ところが、貯蓄が少なくなると、人は「自分らしい生き方」をするようになるそう。当然貯蓄は増えなく、少ないままですが自分らしい人生を送ることができるようになります。こうした世代に特に重要なのが無形資産、というわけなのです。
現在50代の方は、ちょうどこの狭間ですよね。子どもにかかる手も少しずつ離れ、自分(たち)だけの人生が始まった、あるいは始まる年齢でもあります。これまでの価値観から変わりはじめている世の中。次第に崩れ始めた社会保障の制度。これからをどう変化し、生きていくのか。本書にはそのヒントがたくさん詰まっています。
2016年の発売以来、ロングセラーを続ける「ライフ・シフト」。ぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか?
【お知らせ】東京駅一番街店では、東洋経済新報社『ライフシフト』をクリスマス特別パッケージで販売しております!ぜひ、プレゼントにいかがでしょうか?こちらの特別パッケージご好評につき、東京駅一番街店以外にも販売する予定です! pic.twitter.com/H45kNORCvF
— MD販促三省堂書店 (@mdsale_sanseido) 2017年12月21日
インターネットでの購入はこちらから:「LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 」1,944円 ー東洋経済新報社
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