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【シニアの性病】梅毒が急増中!心当たりのある人は即検査を

「梅毒なんて過去の病気」

そう思っているシニアも多いでしょう。

しかし、東京都感染情報センターの統計によれば、2017年の患者は2014年の3.5倍の1788人。
今年はすでにそれを上回るペースで増えています。

ウメ

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

30,40代男性が多いとはいえ、50,60代の男性も多く、他人事ではありません。

万が一、感染してしまったら、どうすればいいのでしょうか?

50代男性は約4.7倍に増加

梅毒とは世界中に広く分布している疾患で、1943年にマホニーらがペニシリンによる治療に成功して以来、ペニシリンの汎用によって発生は激減しました。
日本では1960年代半ばに流行したので、記憶に残っている方もいるのではないでしょうか?

この梅毒。
日本では花柳病予防法、性病予防法で対象疾患とされ、1999年からは感染症法のもと、症例が報告されています。

新しいところでは1987年に再流行(報告数2,928例)の兆しが見えましたが、その後は減少傾向にありました。
1999年から2012年の間は年間500例から900例で推移してきましたが、2013年には1,200例、297人を越え、一気に増加。

その後も増加は続き、2013年には419人、2014年は507人と続き、2015年からは本格的な流行を見せ始めます。
2015年1,044人、2016年1,673人、2017年1,788人と年々増加傾向にあります。

男女比でいうと、男性の割合が高く、2017年は男性1,229人に対し、女性は559人でした。
しかし、もともと女性の割合がかなり少なかった梅毒。
ここ数年は女性の割合が増加していることが問題視されています。

年代別で見てみると、20代、30代が多く、40代、50代と続きます。

梅毒は性的な接触などによって移っていきます。
原因は梅毒トレポネーマという病原菌で、赤い発疹がヤマモモに似ていることから「梅毒」と名付けられました。

早期の薬物治療で完治可能ですが、検査や治療が遅くなったり、治療せず放置していると、脳や心臓に重篤な合併症を引き起こすこともある危険な病気です。
自覚症状がないまま、症状が進行することもあるので、医師から完治のお墨付きを得るまで治療を継続する必要があります。

男女間の感染が増えている

北京ダック

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

現在のところ、男性は20代から40代で流行し、女性は20代が中心に流行しています。

流行の発信源となっているのは性風俗に関わる職業の女性や、客として訪れる男性だそう。
風俗に行ったあと、夫が感染したまま妻と性行為をすることで、妻に移した、というケースもあるそう。

一体なぜ日本で急速に梅毒患者が増加し始めたのでしょうか?

一説として指摘されているのが、訪日中国人観光客の増加との因果関係です。

日本政府観光局の統計によると、訪日中国時間観光客が初めて100万人を突破したのは2008年。
訪れた中国人観光客は家電製品や日用品の「爆買い」が話題となりましたよね。
2016年には訪日中国人観光客が初めて600万人を超えたそうです。

こうした中国人たちが買うのは家電や日用品だけではなく、性産業の女性たちなのです。

中国国家衛生・計画出産委員会が作成し、東京大学医科学研究所・アジア感染症研究拠点がホームページで公開している「2015年全国法定伝染病流行状況」によると、中国の梅毒感染者数は2015年で43万3974人となっています。

人口比で見ると、中国の人口は日本の約11倍ですが、梅毒患者数は日本の約160倍と驚くべき人数です。
そこで最近は仮説のひとつとして、訪日中国人観光客から日本の生産業に従事する女性へ感染したという説もあるのです。

コンドームの着用だけでは防ぐことができないので、まだまだ風俗通いがやめられない元気なシニア世代の方は一度検査を受けてみてはいかがでしょうか?

どんな症状?どうすればいい?検査はどこで受けられる?

点滴の準備をする看護師

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

症状が現れなければ梅毒だと気がつくことができません。
梅毒は症状が進んでも全く無自覚の場合が想像以上に多いため、体からのわずかなサインも見逃すことはできません。

梅毒感染から1ヶ月から3ヶ月くらいすると、感染した部位に小さなしこり潰瘍ができたりします。
特にできたからといって痛みや痒みを伴うものでもなく、治療を行わなくても自然と消えてなくなってしまうものです。
そのため、体が発した梅毒のサインを見落としてしまうことが多いのです。

感染部位の局所症状が消えると次に現れるのは全身の発疹です。
特に手のひらや足の裏に出やすいのが特徴。
発疹が出ても数週間から数ヶ月で自然の軽快してしまい、その後は症状のない時期となります。
症状がなくとも、梅毒は徐々に進行しているのです。

その後、梅毒の治療を行わなければ数年から数十年という長い時間の中で、徐々に悪化し、重篤な症状を引き起こします。
脳障害による認知症のような症状、脊髄病変による手足の麻痺、心臓や血管などの病気、失明など、初期症状を見逃し続けると、重篤な症状が現れ始めます。

また、妊婦の場合は、梅毒に感染した状態で子どもが生まれてくることもあり(先天性梅毒)、最近では女性の梅毒患者増加に伴い、先天性梅毒の子どもも増えているそうです。

何もなければそれで安心ですが、なにかあったときには手遅れとなる梅毒。
不安な方はまず検査を受けましょう。

検査は各市町村の保健所で受けることができます。
市町村によって予約の有無や料金、方法などは異なりますが、福岡市博多区保健福祉センターでは毎週木曜の9時から11時に検査を実施。
検査料は610円で予約は必要ないそうです。

検査を受けることが梅毒治療、感染拡大防止の近道です。
ぜひ一度検査を受けてみましょう。

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