【運動の秋】運動のやる気が出てきたからって、やりすぎるとよくない?身体に悪影響な運動とは?
夏の暑さもどこかへいってしまって、涼しい日々が続く秋。
身体を動かすのには最適な季節ですよね。
そんな秋は「運動の秋」とも呼ばれ、屋外で運動するからも多くいます。
身体を動かしやすいため、いつも以上にやる気を出して普段より2倍、3倍の運動を人もいるでしょう。
しかし、運動のやりすぎは体に大きなダメージを与えてしまうかもしれません。
本日は運動のやりすぎについてご紹介します。
なぜ「運動の秋」といわれる?

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食欲の秋、読書の秋、運動の秋など秋はさまざまないわれ方をします。
「食欲の秋」といわれる理由としては、「夏バテで食欲低下していたが、涼しくなって回復する」「秋の味覚が豊富に揃う」「気温低下で体温を上げようと食欲増進」「冬に向けて栄養を蓄えようとする」などがあります。
「読書の秋」といわれる理由は結構深くて、秋という季節に大きく関係してきます。
「秋の夜長」とよく言われますが、秋は夜が長いのが特徴です。
17時、18時でも充分暗くなったりしますよね。
秋の夜長を有効に過ごすため、古代中国では「灯火親しむべし」といったそうです。
意味としては「秋は過ごしやすい季節で、灯りを灯して読書をするのに最適」という意味だそう。
元々は漢詩で、以下のようなものでした。
時秋積雨霽
新涼入郊墟
燈火稍可親
簡編可卷舒
この詩は詩人・韓愈が当時18歳の息子に読書の大切さを教えるために詠んだものだといわれています。
この漢詩をベースにして生まれたのが「灯火親しむべし」で、やがて日本に伝わりました。
そのため、日本においては夜の時間が長い秋こそ「読書」に相応しい、というイメージがあるのです。
では、運動の秋にはどのような意味があるのでしょうか?
運動の秋の意味とは?ダイエットも期待できる「基礎代謝」が関係している
涼しくて運動するのに最適な季節だから「運動の秋」というイメージがあります。
もちろん、こうした理由もありますが、もっとも大きな理由は「代謝を高めるのに最適な季節」だから。
人間の身体は外気温と差があるとエネルギーを消費して体温調節を行います。
そのため、体温に近い夏場はエネルギーをあまり使いませんが、差の大きい冬場はエネルギーをたくさん使って体温を維持するのです。
基礎代謝なんて呼ばれていますが、基礎代謝が高ければ高いほど痩せやすくなります。
夏は基礎代謝が少ないですが、寒くなり始める秋は代謝が高まる季節。
秋は夏ほど暑くも無く、冬ほど寒くないので運動には最適な季節だといえるのです。
こうした理由から「運動の秋」と呼ばれています。
食欲の秋・運動の秋のせめぎ合い
一方で秋は食欲の秋、という矛盾する季節でもあります。
ついつい食べ過ぎてしまいますよね。
運動もある程度行わないと太ってしまいます。
そこでオススメなのが有酸素運動。
1日2回、1回15分程度の運動を週3回くらいするのが良いと言われています。
運動の強度としては、軽く息が上がる程度の早歩き。
ジョギングをする必要はありませんが、ただの散歩にはあまり効果がありません。
ダイエットを目的とする場合は、1回15分を20分にしたり、30分にしたりと少し時間を長くするのがオススメ。
もしも時間が無い! という場合は、水分とバナナなど軽い朝食をとって、30分以上経過してから軽くウォーキングするだけでも充分効果があります。
いつも電車で移動しているけれど、今日は一駅先まで歩いてみる、など運動するポイントはいくつもあるので、ぜひ少しでも運動する習慣を取り入れてみてください。
ただし、食後すぐに運動すると、低血糖などを引き起こし、ケガのリスクが上がってしまうので30分以上経ってから運動を開始しましょう。
運動のやりすぎで病気に?過度な運動のリスクとは?

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身体を動かしやすい秋。
運動を始めると楽しくなって、ついつい運動しすぎになりがちに。
運動をすると寿命が延びる、ということは医学的にも確認されています。
台湾・国家衛生研究院が41万6,175人を平均8年間追跡した調査では、「毎日15分、ウォーキングなど中程度の運動」をする人の死亡率は、「まったく運動しない人」よりも14パーセント低く、平均寿命は約3年長いそうです。
さらに1日90分を上限に、1日の運動時間が15分増加すると死亡率は4パーセントずつ減少していきます。
運動すればするほど寿命が延びる、となると思いっきり運動したくなりますよね。
ただし、これはいずれも「適度な運動」ということです。
運動はやればやるほど身体に良い、というわけではありません。
先ほどご紹介した台湾・国家衛生研究院が行った調査でも、1日90分を超える運動をしている場合、死亡率は変わらなくなりました。
上限は1日90分だといえそうですね。
運動のしすぎで筋力低下
運動のしすぎの害でいうと、筋力トレーニングのオーバーワークが挙げられます。
筋肉トレーニングを行うと、筋肉の細胞を一旦壊し、回復するときに以前よりも細胞が増加し、筋肉が太くなります。
これがマッチョになる仕組みです。
しかし、毎日激しい筋トレを続けていると、破壊が細胞のペースを上回ってしまい、どんどん筋肉が細くなってしまいます。
筋肉が細くなると痩せたように錯覚するかもしれませんが、これは絶対NG。
身体を支える筋肉がなくなってしまうので、オーバーワークは絶対に避けましょう。
心臓病リスクも向上
さらに100万人以上の女性を対象にした調査でも、運動のやりすぎは身体にダメージを与えてしまうことがわかっています。
約110万人の女性の日々の運動量と健康状況を9年間調べました。
その結果、4万9,113人が心臓病を、そして1万7,822人が脳血管疾患を発症したそうです。
これらの病気と運動量との関係を調べたところ、あるレベルまで運動量が多くなるほど発症率は低下していましたが、ウォーキングやサイクリングといった運動を「毎日欠かさず行う人」は心臓病や脳血管疾患リスクが高くなることがわかっています。
運動は非常によい習慣ですが、何事もやり過ぎるというのは良くありません。
適度な運動というのはどのくらいなのでしょうか?
体に無理のないおすすめの運動

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市民マラソン界では、1ヶ月に走る距離は200キロメートル以内、といわれているそうです。
これは統計上、200キロメートル以上走るとケガの発生率が高まるから、というのが理由。
200キロメートルというとあまりにも遠く、リアリティのない数字ですが、こまめに大会に出るような市民ランナーにとってはそこまで大きな数字では無いそうです。
また、「医療機関の受診日数」も調べたところ、200キロメートル以上走った人たちは、受診日数が多く、虚血性心疾患や不整脈など循環器系の異常が見られる人もいるそう。
高齢の市民ランナーは高い中に突然死する人も多いのです。
適度な運動を行うことは、身体を鍛え、守ることにも非常に重要。
適度な運動とはどのくらいの運動なのでしょうか?
適度な運動とは
適度な運動とは15分以上、90分未満の中程度の有酸素運動です。
中程度というとわかりにくいですが、歩いていてギリギリ会話ができる程度の早歩きがこれに相当するといわれています。
人によってペースはもちろん、異なるので自分のペースでしっかりと歩くことを習慣化しましょう。
2日に1回、3日に1回でも運動を生活のなかに取り入れることで、病気のリスクを低減できますよ。
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