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楽器を演奏したり、歌を歌ったり、音楽を楽しむことで老化予防ができる!

加齢に伴い、以前と比べて記憶力が悪くなったり、問題が起きたときに解決するのに時間がかかるなど、老化を感じませんか?

脳を含め、身体の機能は年を重ねるとともに低下することは自然な現象です。
とはいえ、少しでも抗って、劣化・老化を遅らせたいものです。
そこでおすすめなのが「音楽活動」。
特に楽器を演奏することは認知症予防につながるそうですよ。

本日は老化予防に良い「音楽活動」についてご紹介します。

楽器を演奏することで「認知症予防」に繋がる!

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

ウォーキングなどの有酸素運動をする、指先を使うような趣味を持つ、など認知症予防法はさまざまなものがあります。
今回はそのなかでも「楽器演奏」に注目してみましょう。

2019年9月、静岡県静岡市で開催された脳活セミナー「楽器は健康寿命を延ばす!」(静岡ヤマハ会、静岡県楽器小売商組合主催)で、東北大学加齢医学研究所の瀧靖之教授が「楽器は生涯健康脳を作る」というテーマで講演を行いました。
この講演で瀧教授は、脳が年齢相応以上に萎縮する要因について、「喫煙、無理な飲酒、内臓脂肪型の肥満」とした上で、30分程度の運動、日々のコミュニケーション、趣味を持つことが脳の萎縮を抑えると話しました。

このとき、おすすめの趣味として挙げたのが「楽器演奏」なのです。

その理由について瀧教授は「楽譜を見て理解した音楽を、手を使って弾くという動作により、脳の中で多くのことが行われている」と開設。
習慣的に楽器演奏する人は認知症リスクが低下する、という日本認知症予防学会の評価も提示していました。

アメリカでも同様の研究が進む

アメリカ・ニューヨークのブロンクス地区で75歳以上の高齢者を5年間追跡調査しました。
この調査で、楽器演奏やチェスを趣味にしている人は、特に趣味を持たない人と比較し、認知症を発症する割合が低かったそうです。
この調査においても、楽譜を読み取りながら指先を動かすといった頭と身体を同時に使う作業が認知症予防に有効だとみられている、と話しました。



このほか、熊本大学の積山教授は、楽器経験がほとんどない65歳から84歳の男女50人に鍵盤ハーモニカを練習してもらったそうです。
週1回のレッスンと1日平均30分の自主練習を3ヶ月続けたのちに記憶力を測るテストを実施したところ、楽器練習をしたグループは、何もしなかったグループよりも高い得点を取ったそうです。

このように楽器演奏は認知症予防に効果的であることがわかってきています。
認知症になる前に、ぜひ楽器演奏を趣味にしてみませんか?

音楽は認知症リハビリでも使うほど、脳の活性化に繋がる!

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

実際に音楽療法というリハビリテーションは用いられています。

音楽療法は、音楽が持つ特性を活用するプログラムで、健康維持、心身障害の機能回復、QOL(Quality Of Life=生活の質)の向上、問題行動の改善といったことを目的に行われています。
対象者のニーズを叶えるために行われ、障がいの有無に関わらず、小さな子どもから高齢者まで行えるのが特徴です。

音楽療法の実践方法

実際に音楽療法を行う際、適当な音楽をかけて動くだけではダメです。

対象者の希望、趣味・趣向・身体・認知・ADL(Activities of Daily Living=日常生活動作)のレベルに合わせてプログラムを構築します。
音楽を聴く、歌う、歌詞や情景に合った写真から想起する・話す、楽器を鳴らす、奏でる、身体を動かす、ストレッチを行うなどを行います。

音楽を聴くだけのように受け身で行う音楽療法を「受動的音楽療法」、歌ったり、踊ったり、楽器を奏でたりするものを「能動的音楽療法」と呼び、これらを区別しています。

歌を歌うときの伴奏にはピアノやギターが用いられるのが一般的で、対象者はハンドベル、タンバリン、鳴子、鈴などさまざまな楽器を演奏します。

グループで行う場合、これらの音楽に加え、周囲の人と合わせる、順番に鳴らす、といったグループならではの相互関係を構築する必要があるのです。
対象者のみで行う場合は、趣味・趣向にあったプログラムを構築できるため、身体を動かせない寝たきりの人や集団に適応するのが困難な人であっても可能というのが素晴らしいポイントです。

高齢者に音楽療法を行う場合、誰もが知っている定番曲をピアノ伴奏で歌ったり、音楽に合わせて手拍子を打ったり、体操をしたり、楽器を鳴らしたり、といった身体を動かす動作が取り入られることが多いようです。

実際に介護施設の様子を思い浮かべてみれば、音楽に合わせて歌ったり、手を叩いている様子がなんとなく浮かびませんか?
あれが「音楽療法」だといえるでしょう。

音楽療法の効果

では、音楽療法にはどのような具体的効果が期待できるのでしょうか?

まず音楽療法を行うことで、不安や痛みを軽減したり、精神的な安定を得られたり、自発性・活動性が促されたり、身体の運動性向上、感情の表出、コミュニケーション能力向上、脳の活性化といった効果が期待できます。
もちろん、これらは現在どのような症状を抱えているかによって異なりますが、その人その人にあったプログラムを組めば、自分が抱えている悩みを改善しやすくなるでしょう。

例えば他社との意思疎通が困難な人であっても、音楽を介して他者とコミュニケーションを図ることで、コミュニケーションを図る難易度はグッと下がりますよね。



高齢者の場合、昔の曲を思い出して歌う、という過程では頭を使って曲を思い出す作業が発生します。
また、手拍子などを加えれば身体の動きも取り入れられます。
現在なかなか感情が乏しくなっている人であっても、音楽を介して発声することで自然と笑顔になることも少なくありません。

これらはふたつ以上の動作(歌う、手拍子・歌う、踊る)を組み合わせるのが有効だと言われています。
複数の動作を行うことで集中力も鍛えられます。

科学的効果

実際に効果を証明するため、身体の免疫グロブリン濃度や自律神経の状態、ストレスホルモン変化などの検証が日夜進められています。

その結果、NK(ナチュラルキラー)細胞が活性化したり、量が増えた、という報告もあり、これは「音楽療法の効果」と認める研究結果もあるそうです。

音楽というのは子どもの頃から身近にあるもの。
誰でも声を出したり、手拍子はできるかと思います。
ぜひ老後の趣味として、音楽をはじめてみませんか?

より深く、楽しく、音楽を楽しむライフでいつまでも若若しく

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

せっかく音楽をはじめるなら、しっかりとした教室に通うのもおすすめです。

たとえば音楽と優しい運動を組み合わせた教室が開催されています。
エルム楽器などで開催されているこの講座は「ヤマハウェルネスプログラム」と名付けられており、「健康と音楽」がテーマの講座となっています。

音楽に合わせてステップを踏んだり、みんなと一緒に歌ったり。
日常のストレスを忘れさせてくれるような内容となっているので、興味がある方はぜひ、体験教室に行ってみてはいかがでしょうか?

参考

エルム楽器:ヤマハウェルネスプログラム

自分の目的に合わせ、さまざまな講座が開催されています。
まだ趣味が見つからない、新しい楽しみを探している、という方は音楽がおすすめですよ。

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