デマに騙されない。拡散しない。SNSとの上手な付き合い方
日本でも毎日のようにフェイクニュースが発信されています。
事件や事故、トラブルなどのニュースを見た時に、「これは大変!」とすぐ自分のSNSに書き込んでいませんか?
善意で知らせているはずが、あなたも知らないうちに、ウソの情報を拡散しているかもしれません。
あなたは被害者?加害者? ネットで拡散“デマ情報”
フェイクニュースという言葉をご存知でしょうか?
最近ニュースなどでも耳にする機会が増えた「フェイクニュース」。
言葉の通り、虚構報道、嘘のニュースを指す言葉です。
「海水温の急激な変化は大地震の前兆」
「福岡駅前で起きた陥没事故で出来た穴は放射能に汚染された土で埋められた」
「動物園からライオンが逃げ出した」
などなど、もしかすると目にしたことがある方もいるかもしれません。
こうしたニュースはSNS(Facebook、Twitter、LINE、Slownet)を中心にまたたく間に拡散されましたが、後にフェイクニュースだと判明しました。
2016年の熊本地震直後、余震に怯えながら避難しているとき、熊本県在住の10代の女性はツイッターに投稿されたある偽の情報を信じてしまいました。
現在ではその投稿を見ることはできませんが、自信の影響で近くの動物園からライオンが逃げ出したというデマ。
実際に動物園の近くに住んでいる女性は、友人に危険があってはいけないと、この投稿をすぐに拡散。
偽の投稿だと気が付かずに善意で拡散しましたが、一方で深く考えることなく拡散した人もいました。
SNSで気軽に拡散した結果、動物園は地震直後の大変な状況の中、100件以上の問い合わせ対応に追われたといいます。
このフェイクニュースを拡散させた人は1時間で少なくとも2万人。
被災地に大きな不安を拡げる結果となってしまいました。
多くの人はなぜこのデマ情報を見抜けなかったのでしょうか?
雑誌や新聞、テレビなどは発信者が明確で、例えばNHKを見るときは「これはNHKだな」と思いながら見ますよね。
しかし、SNSは発信者と拡散する人が異なるのが大きな特徴。
発信者と拡散者が異なることで、誰が書いたのか? ということが切り離され、情報だけが独り歩きしてしまう可能性が高いのが、SNSの大きな特徴です。
先ほどのライオンのニュースの場合、投稿した人は動物園の業務を妨害したとして偽計業務妨害で逮捕されるまでになっています。
しかし、裁判になったときに有罪に持ち込めるかどうかを検察が検証したところ、難しいと判断。
結果的に投稿者は保釈されています。
現状、まだまだフェイクニュースの発信者を法的に裁くことはできないようです。
だからこそ、情報をシェア(拡散)するときは、「その情報が本当に正しいのか?」をしっかりと吟味する必要がありそうですね。
世界を変えてしまうデマ情報
アメリカのトランプ大統領が誕生した背景には多くのフェイクニュース、デマ情報が絡んでいたといいます。
「ローマ法王がトランプ支持」
「民主党候補のヒラリー・クリントンはISに武器を売却した」
「クリントンはトランプが勝った場合、内戦を始めるつもり」
根も葉もないフェイクニュースが数多く流れ、結果として不利だとされたトランプ氏が大統領に当選したと言われています。
日本でもデマ情報によって甚大な被害が発生した例があります。
そのひとつが豊川信用金庫事件。
こちらはSNSが登場する前の1973年12月に発生した事件です。
当時、愛知県宝塚郡小坂井町(現在の豊川市)を中心に、「豊川信用金庫が破綻する」というデマ(噂)が流れ、多くの預金者が預金を一斉に下ろそうとしたことで取り付け騒ぎが発生。
短期間で20億円もの預金が引き出された事件です。
実際に倒産することはなく、後にこの情報はデマだったことが判明しました。
警察が信用毀損業務妨害の疑いで捜査を行った結果、女子高生3人の雑談をきっかけに自然発生的な流言が原因であり、犯罪性はなかったことが判明。
豊川信用金庫事件は、デマがパニックを引き起こすまでの詳細な過程が解明された珍しい事件であることから、心理学や社会学の教材として取り上げられることもあるのです。
私たちにできること
嘘の情報によって利益を得る人、不利益を被る人、さまざまいます。
特にSNS時代の現代では、誰もが発信者になりうるため、嘘の情報が拡散されやすい状況です。
私達ができる、フェイクニュースから身を守る方法は、こうしたフェイクニュースを拡散しないこと。
真偽不明な情報に出会った場合、ニュースの衝撃度からすぐにシェアするのではなく、情報をしっかりと吟味し、正しさを確認した後、シェアするのがよいでしょう。
また、自分と意見が異なる場合でも、フェアな議論を行うのが良いでしょう。
今後、ますます情報は個人の判断に任される時代が訪れます。
ニュースだから正しい、というのではなく、情報の確からしさをきちんと見極めていくのが、新たなマナーといえるのではないでしょうか?
みなさんがよく使っているSNSを教えてください!
そこで起こった事件などの経験談もぜひお聞かせくださいね。
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