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現代詩入門

初めまして。詩の勉強をしたいと一念発起です

にんべんさん
トピック作成者:にんべん さん
2017.7.25
勉強する機会は「いずれ~」「そのうち~」「おちついたら~」とする内にドンドン失われていくと最近とみに感じます。拙いですが、よろしくお願いします

白紙

棚の奥底に埋もれていた古いコピー用紙
真夜中のオフィスで見つけた
少し黄ばんで 白紙と呼ぶにはやや語弊
きちんと整頓しなかったから
上から次々 関係の無い物で覆い隠して
今までずっと忘れていた
いっそもう捨てようかと
無かったことにしようかと
だってオフィスには替わりの紙はあるんだし

引っぱり出してみた
捨てようとした手が止まる
なんだか
この紙が他人事には思えなくなった
このまま捨てると
自分の大事なものも捨ててしまうような
そんな違和感

埃を払ってコピー機にセット
いつもと違う機械音
エラーか と舌打ち
勝手に期待を裏切られた気分
古い紙だもの仕方ない
そうやって打ち消そうとしても
何故かできなくて
詰まった紙を直し再セット
今までこんなことはしなかった
だって捨てても良い理由があったから
それが無性に、無性に

今度はいつもの機械音
インクは白紙に刻み込んだ
僕ら以外に興味はもたれないであろう
数字の羅列を
やっぱりきれいな仕上りじゃないみたい
でも間違ってないと思えた

ああ、もう夏なのか
夜が白むのが少し早くなったみたいだ
帰ったら絵の続きを書こう
昔の描きかけの古い絵を
書き込み
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