眠気を覚ましてやる気を出す新習慣　コーヒーを飲むより階段を上ろう

カフェインカプセルと運動の効果を比較

睡眠不足でどうもすっきりせず、やる気が出ない――そんなときはコーヒーなどでカフェインを摂取しようとすることが多いのではないのでしょうか。しかし、米国の研究によると、カフェインよりも10分ほど軽く階段の上り下りをするほうが効果的だということがわかりました。

米国では睡眠不足で眠気や集中力の低下に悩まされている人が、カフェインを50ミリグラム含むサプリメントを飲むことがあります。こうしたサプリ摂取は本当に効果があるのかと考えた研究者らが検証に取り組みました。

1日の睡眠時間が6.2時間以下で慢性的な睡眠不足になっている18～23歳の女性18人を対象に、「カフェイン50mg入りのカプセルを飲む」「カフェインではない成分の入ったカプセルを飲む」「10分間ゆっくりと階段の上り下りを行い20分間休息する」という3つの行動を、それぞれ別の日に行ってもらい、集中力や作業をこなす時間、気分などを測定しました。

実験結果に影響を与えないよう、被験者は、「1日のカフェイン摂取量が40～400ミリグラム以下」「軽めの運動を週に2回ほどはするが、日常的に激しい運動はしてない」という人に限定されています。

効果時間は短いが有効

実験の結果、階段の上り下りを行った場合のみ被験者全員のやる気に改善が見られ、作業に前向きに取り組むことができるようになりました。カフェインのカプセルやカフェインでない成分のカプセルでは、効果は確認されていません。

残念ながら、階段の上り下りによるやる気の向上効果は一時的なもの。やる気が継続するわけではなく、短い時間で効果は消えてしまうそうです。とはいえ、カフェインよりも確実な効果が期待できることは間違いないようです。

今回の研究では、運動内容が階段の上り下りとなっていますが、これは研究者らが「オフィスにいても手軽にできる運動を」と考えていたためです。軽めのランニングやウォーキングなど軽度の運動であれば同様の効果が期待できるとしています。

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