高齢者の6割は水分不足。「トイレ心配」で熱中症に…

熱中症で搬送、半数が高齢者
総務省消防庁の発表(8月15日付)によると、5月以降、8月2週目までに熱中症で救急搬送された人は累計4万人を超え、昨年の同時期に比べて1割以上多くなっています。そして、その半数を占めるのが、65歳以上の高齢者です。
高齢者が熱中症になりやすい理由のひとつに、水分が不足しがちになることがあげられます。熱中症や脱水症についての情報発信を行う「教えて!『かくれ脱水』委員会」の調査によると、65歳以上の6割以上が1日に必要な水分量を摂取していない実態が明らかになりました。
さらに、約2割が「水分補給を控えた(拒んだ)ことがある」と回答。理由は、「トイレが心配だから」が78%で最も多く、次いで「のどの渇きを感じていなかったから」が25%でした。
のどが渇く前に飲む
では、「1日に必要な水分量」とはどのくらいでしょうか。
成人の体内の水分量は、体重の約60%。体重60㎏の人なら、36㎏が水分で占められています。私たちは、普通に生活をしているだけでも、汗や尿、呼吸などから1日におよそ2.5リットルの水分を排出しています。つまり、1日に必要な水分量は2.5リットル。そのうち食事や体内で作られる水分を除くと、1~1.5リットルを飲み物からとる必要があります。
500mlのペットボトルで2~3本、コップ(150ml)なら7~10杯。「そんなに?」と思われるかもしれませんが、体内の水分量が5%失われるだけで、脱水症や熱中症の症状が現れます。さらに、10%失われると筋肉のけいれんや循環不全、20%で死に至ります。また、水分不足は脳卒中や心筋梗塞などのリスクファクターの一つとも言われています。
高齢者になると体内の水分量は50%くらいに減少します。そのうえ、食が細るため、食事からの水分摂取量も減ってきます。のどの渇きは、脱水症の危険信号。水は「のどが渇くから」飲むものではなく、「のどが渇かないように」飲むものと心得て、こまめに水分補給を行いましょう。
======
Slownetでブログやコメントを更新すると同じ趣味の仲間が見つかるかも!?人気のサークル情報などをお知らせするメールマガジンも受け取れる、Slownet会員登録はこちらから↓

-
2025年5月22日
-
健康・美容
春の息吹を食卓へ! アスパラガスを味わおう!
春から初夏にかけて、店頭に並ぶ鮮やかな緑色が美しいアスパラガス。シャキシャキとした食感と、ほのかな甘みがたまらない、春を代表する野菜の一つですね。今回は、そんなアス...
-
2025年3月24日
-
健康・美容
苦みパワーで不調を改善
人間や動物は寒い冬を乗り切るため栄養分を体にため込む傾向があり、春になると、余分となった栄養分は老廃物となって外に排出されます。独特の苦みをもった春の山菜は、老廃物を外に出す成分を...
-
2025年3月10日
-
健康・美容
ランニングで脳を活性化!記憶力・集中力アップの秘訣
ランニングは単なる運動ではなく、脳を鍛える効果もあります。研究によると、ランニングによって記憶力や集中力を高める「海馬」や「前頭葉」が活性化し、新しい脳細胞が生まれることが分かって...
-
2024年8月1日
-
健康・美容
野菜・フルーツの老けない食べ方
老化の原因には、食事や生活習慣、ストレスなどさまざまな要因が挙げられますが、最近注目されているのが体の“酸化”。野菜や果物は、体の酸化を防いでくれる強い味方です。栄養素の長所を生か...
-
2024年7月1日
-
健康・美容
真夏に備えて、“汗活“をはじめよう!
気温が上昇すると、汗をかく機会や量も増えてきます。汗は体温調節などの重要な役割を担っており、“良い汗”をかくことも暑い時季を健康的に乗り切るポイントです。真夏に備えて“汗活”を始め...
-
2024年2月2日
-
健康・美容
めまいや頭痛の引き金に 気象病とその予防
低気圧が近づくと腰痛や関節痛がひどくなったり、季節の変わり目に片頭痛が出やすかったりしたことはありませんか? 天気の変化で不調を感じたら、それは「気象病」かもしれません。 「...
