真夏に備えて、“汗活“をはじめよう!
気温が上昇すると、汗をかく機会や量も増えてきます。汗は体温調節などの重要な役割を担っており、“良い汗”をかくことも暑い時季を健康的に乗り切るポイントです。真夏に備えて“汗活”を始めませんか?
“良い汗”ってどんな汗?
人の体には約200万~500万の汗腺があるといわれています。体温が上昇すると、汗腺から汗が排出され、汗が蒸発するときの気化熱で体を冷やして体温を調節しています。この働きがしっかり機能して出る“良い汗”には、健康面だけでなく美容面などにもさまざまなメリットがあるのです。
♢夏バテや熱中症を予防
汗腺は、発汗する際にナトリウムやマグネシウムといった体に必要なミネラルをろ過して血管に戻す働きをします。そのため、良い汗は約99%が水分です。蒸発しやすいため、効率良く体温調節ができる上、血中のミネラルが失われにくく、夏バテや熱中症の予防につながります。
♢汗による臭いや不快感を軽減
肌にとどまった汗に雑菌が繁殖すると臭いの原因となります。良い汗は早く蒸発するので雑菌の繁殖を抑制。水に近いため汗がベタつきにくく、不快感も軽減できます。
♢肌のうるおいをキープ
みずみずしい肌のポイントは皮脂膜です。皮脂膜は皮脂と汗が混ざり合って皮膚の表面を覆い、肌の乾燥を防いでいます。汗をかくことで
皮脂の分泌が盛んになり、うるおいのある美肌づくりにつながります。
《良い汗の特徴》
・汗の粒が小さい
・サラサラしている
・じんわりと出る
《悪い汗の特徴》
・汗の粒が大きい
・ベタついている
・一気にダラダラと大量に出る
“汗活”で汗かき上手に
暑い屋外と冷房の効いた室内を行き来していると、暑さを感知して発汗を調節する働きや汗腺の機能などが低下。そのため近年は、上手に
汗をかけなかったり、体に必要な成分まで排出する“悪い汗”をかいたりする人が増加しているといわれています。
人の汗腺の約半分は休眠しており、汗をかかない生活を続けていると、ますます汗腺は退化します。良い汗をかくためにも、日頃から汗腺を活性化する“汗活”を心がけましょう。
汗活①/生活習慣を見直す
●屋外と室内の温度差を小さくする
屋内外を移動する際は、出入り口や廊下といった温度差の少ない場所で体を慣らしましょう。外出する15分ほど前に冷房を切っておくの
も一つの方法です。室内ではカーディガンを羽織るなどして、屋外との温度差を軽減しましょう。
●水分補給は少しずつ小まめに
汗をかきたくないからといって水分を控えるのはNG。喉の乾きを感じる前に、少量ずつ小まめに水分を補給することで、水分摂取と発汗との循環が良くなります。ただし、カフェインを含むものやアルコール類などは利尿作用があるので控えめにしましょう。
●冷たい飲み物を取り過ぎない
キンキンに冷えた飲み物を飲むと急激に発汗が抑制されます。常温か温かい飲み物がおすすめです。冷やすときは軽めにすると良いでしょう。
●適度な運動をする
汗ばむ程度の運動には、汗腺の働きを高める効果が期待できます。早朝などの涼しい時間にウオーキングをしたり、休日にヨガをしたりと軽度な運動を習慣にしましょう。
汗活②/汗腺の集中トレーニング
●熱めのお湯で「手足浴」
42~44℃の熱めのお湯に、手と足を10~15分間浸します。脳から遠い部分の汗腺は衰えやすいため、手足を温めることで発汗を調節するセンサーが働き、汗腺が活性化します。
●ぬるめのお湯で「半身浴」
シャワーだけの入浴はNG。全身浴は汗が蒸発しにくいので、10~15分の半身浴をします。ぬるめのお湯で体を芯から温め、ジワっと汗をかくくらいまでつかるのがポイントです。
●入浴後は自然に汗が引くように
冷房の温度は高めに設定し、自然に汗が引くのを待ちましょう。扇風機やうちわなどを使えば、汗の蒸発を邪魔することなくクールダウンできます。
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