ナッツ類は栄養が豊富!中高年に特におすすめのナッツ類は?
ナッツ類が中高年層に特におすすめの理由は?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)
前述の通り、くるみには健康に良いと言われるオメガ3脂肪酸がナッツ類でもっとも多く含まれています。
このオメガ3脂肪酸はマグロやイワシ、ブリ、サンマなどの青魚の脂肪に多く含まれるDHAやEPAと同じ脂肪酸のこと。
参考までにアーモンドやピーナッツ、ピスタチオではオメガ3脂肪酸を摂ることはできません。くるみはひとつかみ(28グラム)で1日に必要で十分なオメガ3脂肪酸を摂ることができます。
脂肪というとなんとなく摂取するとダメなイメージがありますよね。特にダイエットを考えている、という場合は脂肪はなるべく摂取したいもの。
しかし、わたしたちの身体には脂肪は必要なもの。脂肪とひとことで言っても、さまざまな種類が存在し、「良い脂肪」と「悪い脂肪」があります。脂肪はエネルギーを生み出し、溶性ビタミン(A,D,E,K)やカロテノイドの吸収を助けたりと、身体には必要な栄養素。また、これらは満腹感を与えてくれるので、食べ過ぎを防止することができます。
脂肪酸は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸のに分けられます。不飽和脂肪酸はオメガ3(n-3系)脂肪酸、オメガ6(n-6系)脂肪酸といった多価飽和脂肪酸とオメガ9(n-9系)脂肪酸などの一価不飽和脂肪酸に分けられます。
オメガ3脂肪酸には海洋性オメガ3脂肪酸(DHAやEPA)とくるみなどに含まれる植物性オメガ3脂肪酸であるαリノレン酸(ALA)があります。
多価不飽和脂肪酸のαリノレン酸のオメガ3脂肪酸、リノール酸のオメガ6脂肪酸は、体内で生成できないため、食べものから摂取する必要があります。人の生命維持には極めて重要であり、「必須脂肪酸」とも呼ばれています。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、「体内に入ったα-リノレン酸は、一部 EPAや DHAに変換される」と記載されています。オメガ3脂肪酸の供給源は魚介類だけでなく、くるみなどの植物由来のものにも目を向け、補完するように摂取するのがオススメです。
もしもオメガ3脂肪酸が欠乏すると皮膚炎などを発症する可能性もあるため、成人男性は1日2.0グラム〜2.4グラム、成人女性は1日1.6グラム〜2.0グラムの摂取が推奨されています。
このほか、最新の研究ではくるみなどの植物由来オメガ3脂肪酸を摂取すると、全死因死亡リスクを低下させる効果があることがわかっています。このほか、脂肪が豊富な魚類から得られる海洋由来は、心臓血管疾患による死亡リスクを下げることが明らかになりました。
これら2種類のオメガ3脂肪酸を同時に食事で摂取できる場合、相乗効果で全死因死亡リスクに対して、より高い予防効果が観察されているそうです。
シニア世代こそ、身体に気を使い、オメガ3脂肪酸を積極的に摂取した方が良いと言うことが分かりますね。
マカダミアナッツにも注目を
マカダミアナッツにもオメガ3脂肪酸と一価不飽和脂肪酸などの不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。このほかにも食物ステロール、食物繊維、マンガンなど、心臓に良いとされる抗酸化物質が含まれているので、心臓のための健康食とも呼ばれています。
豊富な不飽和脂肪酸のほかにも、タンパク質や食物繊維が豊富なおかげで、血糖値の急上昇も抑えてくれるそうです。そのため、糖尿病や肥満、高血糖のリスクがある、という人にもオススメのナッツなのです。
このほかオレイン酸も含まれています。オレイン酸は悪玉コレステロールを下げるとも言われています。また、動脈硬化や心筋梗塞を防ぐ作用も期待できるのでは? と期待されています。
さらにマカダミアナッツにはパルミトレイン酸も含まれており、これは脳血管の栄養不足を起因とする脳卒中や動脈硬化、高血圧などを予防する効果も期待されているのです。
また、ビタミンEも豊富。老化や生活習慣病予防に効果的だと言われており、抗酸化物質として活性酸素から身体を守ってくれる働きがあります。免疫力向上、血管内での血液凝固を防ぐ効果も見込めるのです。
マカダミアナッツにはさまざまな成分が豊富に含まれているので、くるみと並び、高齢者にオススメのナッツです。
<ナッツ関連書籍の紹介>
======
生活にお役立ちの情報がメールマガジンも受け取れる!【無料】Slownet会員登録はこちらから↓
>>次ページ ナッツ類をかしこく食べる方法は?
-
2025年5月22日
-
健康・美容
春の息吹を食卓へ! アスパラガスを味わおう!
春から初夏にかけて、店頭に並ぶ鮮やかな緑色が美しいアスパラガス。シャキシャキとした食感と、ほのかな甘みがたまらない、春を代表する野菜の一つですね。今回は、そんなアス...
-
2025年3月24日
-
健康・美容
苦みパワーで不調を改善
人間や動物は寒い冬を乗り切るため栄養分を体にため込む傾向があり、春になると、余分となった栄養分は老廃物となって外に排出されます。独特の苦みをもった春の山菜は、老廃物を外に出す成分を...
-
2025年3月10日
-
健康・美容
ランニングで脳を活性化!記憶力・集中力アップの秘訣
ランニングは単なる運動ではなく、脳を鍛える効果もあります。研究によると、ランニングによって記憶力や集中力を高める「海馬」や「前頭葉」が活性化し、新しい脳細胞が生まれることが分かって...
-
2024年8月1日
-
健康・美容
野菜・フルーツの老けない食べ方
老化の原因には、食事や生活習慣、ストレスなどさまざまな要因が挙げられますが、最近注目されているのが体の“酸化”。野菜や果物は、体の酸化を防いでくれる強い味方です。栄養素の長所を生か...
-
2024年7月1日
-
健康・美容
真夏に備えて、“汗活“をはじめよう!
気温が上昇すると、汗をかく機会や量も増えてきます。汗は体温調節などの重要な役割を担っており、“良い汗”をかくことも暑い時季を健康的に乗り切るポイントです。真夏に備えて“汗活”を始め...
-
2024年2月2日
-
健康・美容
めまいや頭痛の引き金に 気象病とその予防
低気圧が近づくと腰痛や関節痛がひどくなったり、季節の変わり目に片頭痛が出やすかったりしたことはありませんか? 天気の変化で不調を感じたら、それは「気象病」かもしれません。 「...

