7月までは梅が旬!おうち時間を活用して自家製梅酒や梅シロップを作ってみてはいかが?
この時期のスーパーには旬の食材である「梅」がずらり。
毎年この時期になると、青梅を購入して梅酒を漬けたり、梅ジャムを作ったりされる方も多いのではないでしょうか?
本日は梅の効能やおうちで簡単にできる梅レシピをご紹介します。
梅の旬はいま!梅の種類は?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)
まずは梅について、いろいろと詳しく見ていきましょう。
今の元号である「令和」。元々の出店は太宰府の大伴旅人邸で催された梅花の宴で詠まれた32首の序文の一文である「初春の令月にして気淑く風和ぎ梅は鏡前の粉を披き蘭は珮後の香を薫らす」から引用されているそうです。
この句は簡単にいうと、梅は鏡の前でおしろいをはたく女性のように美しいと例えられているのです。
このように古来から私たち日本人とともに歩んできた梅。古来より貴族の敷地には梅が植えられていることが多く、季節の移ろいとともに、梅を楽しんでいたそうです。
そんな梅の旬は6月から7月。夏が訪れる前の梅雨時期、梅の収穫は最盛期を迎えます。スーパーなどでも販売されている未熟な青梅は、そのまま食べるのではなく、梅酒や梅シロップ、梅ジャムといった加工食品として人気。一方で完熟した梅は梅干しなどに加工され、私たちの食卓に上っています。
いずれも爽やかな香り、絶妙な酸味は食欲を増進させることから、夏の暑さで食欲が落ちているときにこそ食べたい食材のひとつです。
梅の原産地は中国だとする説が有力で、中国では古来より梅の実を加工して薬として使われてきました。日本に伝わったのも古く、飛鳥時代にはすでに梅があったといわれています。薬として加工された梅の実は、真っ黒になるまで燻製させたあと、しっかりと乾燥させています。その見た目から「烏梅(うばい)」と呼ばれ、現在でも漢方薬として使われています。
日本で梅干しが作られ始めたのも古く、平安時代中期には梅干しが作られていたそうです。当時作られていたのは赤しそ漬け、ハチミツ漬けといった現代の主流の梅干しではなく、塩漬けにしたあと日干しした「白干し梅」でした。白干し梅は平安時代の医学書「医心方」にも登場し、当時は日本でも薬として使われていたことがわかります。
その後、長らく梅干しは薬として用いられてきました。室町時代以降は節の食欲を増進させるため食べものとして広く食べられるようになりました。梅干しはコンパクトなので持ち運びもしやすく、塩漬けにしているため、長期間保存も利く、というのが一番の理由だったようです。
昔ながらの白梅干しは現在でも販売されているほか、塩抜きをしたのちに、ハチミツに漬けてハチミツ漬け梅干しとしても使われています。当時から製法が確立されていたのはすごいことですよね。
もっともメジャーといえる、赤しそと共に漬ける「赤梅干し」は江戸時代中期に登場。一般庶民はこの頃から梅干しが食卓に上るようになってきました。諸説ありますが、赤しそと共に漬けることで、香りや味わいが増すほか、殺菌効果が期待されていた、と考えられています。
梅を使った食品
梅の実と聞くと真っ先に思い浮かぶのは「梅干し」。しかし梅の実はこのほかにもさまざまなカタチで利用されています。
中国では塩と砂糖で梅を漬けた「話梅(ワームイ)」が古くから存在しています。いわゆる「干し梅」ですね。
暑い夏でも食欲が増す食品として梅は近年、特に注目されており、梅の時期になると「梅シロップ」「梅ジャム」「梅の甘露煮」など幅広い梅スイーツが登場します。
このなかでもっとも手軽に作れるのか梅シロップ。梅の実を洗い、傷がないかを丁寧に選別していきます。その後、ヘタを竹串など細く、先の尖ったもので丁寧に取り除き、熱湯で消毒した瓶に氷砂糖→梅→氷砂糖→梅…と丁寧に敷き詰め、ふたをして放置するだけ。1週間ほどで梅から出た水分によって梅シロップとなります。
梅シロップは炭酸水で割ると清涼飲料水のようにさわやかに飲めますし、氷を削ってかき氷にかけてみたり、ゼリーにしてみたり、とさまざまな応用が利きます。ぜひ試してみてくださいね。
梅の種類
普段何気なく食べている梅ですが、どんな種類があるのでしょうか?
紀州の南高梅や豊後など、品種名を聞いたことがある方も多いでしょう。日本で栽培されている梅の種類をご紹介いたします。
日本でもっとも梅が栽培されているのは「和歌山県」。梅の収穫量では半世紀以上、和歌山県が国内トップで、シェアはなんと6割!和歌山県では多くの梅が栽培されています。
そんな和歌山県で栽培されている梅のなかでトップブランドといえるのが「南高」。皮が薄く、柔らかい果肉で人気を集めています。また、南高を小粒に改良した「小粒南高」も最近では人気の品種。薄い皮、ジューシーで柔らかい果肉という南高の特長はそのままに、サイズが小さいのが特徴です。
青梅の一級品といえば「古城(ごじろ)」でしょう。南高と比較すると固く引き締まった実が特徴で、青梅らしいフレッシュな香りが特長。梅酒や梅シロップに特にオススメな品種ですが、収穫量が減少しているため、希少性が高いのです。
和歌山県以外でも梅は栽培されており、収穫量2位の群馬県では「白加賀」という品種が多く栽培されています。白加賀は東日本で多く栽培されているので、見かけたことがある方も多いのではないでしょうか? 白加賀は大粒で緻密な果肉が特長。梅干しでも梅酒でも使える万能な品種です。
福井県だけで栽培されているのが「紅映(べにさし)」。日の当たった部分が紅色になるのが特長で、栽培に手間がかかるため、収穫量が少ないのが特長です。
このほか、梅とあんずの交雑種「豊後」、古来種「鶯宿」、小さなサイズの「竜峡小梅」、カリカリ梅として使われる「甲州小梅」などが流通しています。
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