春野菜でデトックス
ふきのとう、菜の花、たけのこ、春キャベツなど、春の一時期に出回る春野菜。独特な苦味や香りが特徴的なものが多いですが、苦味には、たまった老廃物を排出させるデトックス効果が期待できます。春野菜で、体を内側からきれいにしましょう。
春の皿には苦味を盛れ
日本には昔から「春の皿には苦味を盛れ」という言葉があります。春野菜特有の「苦味」「えぐみ」は植物性アルカロイドやポリフェノールといった成分で、春に芽を出すための栄養や、冬の間に害虫から身を守るために蓄えられているものだそうです。植物性アルカロイドには、たまった老廃物を排出し、新陳代謝を促すデトックス効果が期待できます。
春野菜を食べよう
春キャベツ
ビタミンCが豊富に含まれ、メラニンの生成を抑えてシミを予防する効果が期待できます。紫外線量が多くなり始める春先に積極的に食べたいもの。また、胃腸薬の成分にも利用されている「キャベジン」と呼ばれるビタミンUを豊富に含むので、歓送迎会などで暴飲暴食が増えそうな年度末、新年度にはぴったりです。
▼冬キャベツは巻きがしっかりしていますが、春キャベツは巻きがゆるくてやわらかく、甘い葉が特徴。サラダなどの生食向きですが、さっと火を通すことでさらにやわらかくなります。
たけのこ
食物繊維が豊富で便秘解消に役立ちます。皮膚や粘膜の健康を保つビタミンB2も豊富に含まれるので、美肌効果が期待できます。むくみの原因となるナトリウムを排出してくれるカリウムも豊富。また、注目されているのがゆでたたけのこを切ったときに出てくる白い粉の「チロシン」。アミノ酸の一種で、やる気を高めたり、ストレスを軽減したりする作用があります。
▼新鮮なものは生やさっと下ゆでしただけでも食べられますが、時間がたっているものはアク抜きが必要です。チロシンはブドウ糖と一緒にとると効果がアップするので、たけのこご飯がおすすめ。
アスパラガス
アスパラガスの栄養素といえば「アスパラギン酸」。アスパラガスは1日に6~8cmも芽を伸ばすという生命力の強い野菜で、新陳代謝を促し、疲労回復や滋養強壮に効果があるといわれています。そのほかβーカロテン、ビタミンなども豊富です。
▼自然な甘みが味わえる塩ゆでやグリルなどシンプルな料理がおすすめ。うま味や栄養成分が流出するので、切らずに長いままゆでましょう。
菜の花
独特の辛味成分はグルコシノレートという成分で、高い抗酸化力があり、肝臓などの解毒酵素の働きも促すことから体の中の老廃物を排出する効果も期待されています。その他、皮膚の新陳代謝を高める働きのあるβーカロテン、美肌効果の期待できるビタミンC、鉄分なども豊富に含まれています。
▼おひたしやてんぷら、パスタ、炒め物などに。スープにすると汁に流出した栄養も摂取できます。
山菜を食べよう
ふきのとう
ふきのとうの独特の苦味には新陳代謝を活発にする働きがあり、冬眠から目覚めた熊が最初にふきのとうを食べるといわれます。苦味成分のフキノール酸にはせき止めや花粉症予防に効果があるといわれています。アンチエイジングにうれしいビタミンEも豊富です。
▼アク抜きをしたら、てんぷらやおひたしに。つぼみが特に苦いので、てんぷらにするときはつぼみの周りの葉だけの方がよいでしょう。全体を使うときはふきのとうみそやつくだ煮に。
たらの芽
特に豊富なのが葉酸とカリウム。葉酸は造血作用があるので女性にうれしい栄養です。特有の苦味は「エラトサイド」と呼ばれる成分で、糖の吸収を抑制し、血糖値の上昇を抑える働きがあります。アンチエイジングに効果が期待できるビタミンEも含まれています。
▼濃厚でしっかりした味わいが特徴なので、てんぷらやごまあえ、田楽などコクのある味付けが向きます。てんぷらの場合はそのままで、おひたしなどにするときはさっとゆでてアク抜きしましょう。
うど
成分のほとんどが水分なので低カロリー。抗酸化作用のあるクロロゲン酸やフラボノイドを含み、老化予防、ガン予防に効果が期待できます。
▼独特の香りとシャキシャキした歯ごたえが魅力。葉や穂先はてんぷらに、茎はあえ物や炒め物に。むいた皮もキンピラにといろいろ利用できます。

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