●講座で使用しているノートパソコン

dynaPad N72/T

CPU：Atom x5-Z8300 1.44GHz

メモリ：4GB

ストレージ：128GBフラッシュメモリ

グラフィック：インテル HD グラフィックス（CPUに内蔵）

ディスプレイ：タッチパネル付き 12.0型WUXGA

OS：Windows 10 Home 64ビット

「大江戸ぱそこんライフ」

【登場人物紹介】

デジ形平次…江戸中に名を知られた腕利きの岡っ引。意外にも趣味はパソコンで、事件のない時は日がな一日ノートパソコンに向かっている。

アナ六…デジ形平次の子分で、名前のとおりのアナログ人間。パソコンを使いこなせるようになりたいが、いつもトンチンカンなことを言ってデジ形を呆れさせている。

ミドリ…デジ形平次の女房。パソコンに関してはデジ形より詳しいというのがもっぱらの噂。

　彼らがお送りする時空を超えた『NEWぱそこんライフ講座』、さて今回のお話は……。

dynaPadで動画を撮ってみよう

アナ六 「気がついたら、お江戸の梅が見ごろになってますねえ」

デジ形「寒いからって家に引きこもってばかりいると、見逃してしまいそうだな」

ミドリ「別に遠出をしなくたって、近所で通りがかりに梅が咲いているのを見るだけでも、春を感じられるよ」

アナ六「あっしは、今年は仲間と一緒に梅を見に行きますぜ」

デジ形「ほう、桜の花見ならわかるが、梅も見に行くとは、なかなかいい趣味してるじゃねえか」

アナ六「いやあ、桜が咲くのが待てないっていう酒飲み連中の集まりなんですけどね」

ミドリ 「桜はあと1カ月ぐらいすれば咲くだろうに、それが待てないのかい？まだ寒いのに大丈夫かねえ」

デジ形「じゃあ、梅の花をカメラで撮ってきてくれるか。そうすれば、オレも家で梅見ができるからな」

ミドリ「梅の枝に止まった鳥も一緒に撮れるといいねえ」

アナ六「ええっ、あっしはカメラも持っていない素人なのに、そんなムチャな」

デジ形「じゃあ当日は、オレのdynaPadを貸してやろう。鳥を撮るなら、写真より動画のほうがいいかもしれねえな」

アナ六「おおっ、それなら喜んで撮影してきますぜ。でも、写真を撮るのは第39部・第5回で教わりましたが、動画を撮るにはどうすればいいので？」

デジ形「うむ、それなら今回はdynaPadで動画を楽しむ方法を教えてやろう」

アナ六「おおっ、梅でも鳥でもバッチリ撮ってきますぜ」

カメラアプリで動画を撮影する

アナ六「しかし、dynaPadは普通のタブレットよりも画面が大きいから、外に持ち出すのはちょいと大変ですね」

デジ形「手を滑らせて落としたりするんじゃねえぞ。まあ、dynaPadを屋外でカメラ代わりに使うってのは、確かにあまり向いてないかもしれねえな。たとえば家の中で飼っている犬や猫などのペットとか、小さい子供が遊んでいるのを撮ったりするほうがいいだろう」

ミドリ「手元にdynaPadがあれば、いつでも撮れるからね」

アナ六「ペットのオモシロ動画なんてのも撮れるかもしれませんね。で、dynaPadで動画を撮るには、どうすればいいんですかい？」

デジ形「カメラアプリを起動して、右側についているアイコンをビデオに切り替えるだけだ。あとはアイコンをタップするだけで撮影が始まるぞ」

アナ六「こいつは素人のあっしでも簡単にできますぜ。でも、画面が暗くて何にも写っていませんが、これはどういったわけで？」

ミドリ 「画面の裏側についているカメラのレンズの穴を、指でふさいでいるよっ」

アナ六「おっと、こいつはうっかりしてましたぜ」

フォトアプリで不要な部分をカットする

アナ六「撮影した動画は、今度はどうやって見ればいいんでしょう？」

デジ形「動画が見られるアプリはいくつかあるが、写真と同じくフォトアプリでも見ることができるぞ」

ミドリ「動画のファイルをダブルタップ（あるいはダブルクリック）すれば、たいていはフォトアプリが起動して、動画が始まるね」

アナ六「簡単でいいですねえ」

デジ形 「あとフォトアプリでは、動画のトリミングをすることができる」

アナ六「写真のトリミングといえば、写真の外側の余分なところをカットする方法ですが、動画も同じように画面を切るので？」

デジ形「写真の場合は不必要な部分をカットするが、動画の場合は、不必要な時間をカットすることになる」

アナ六「その不必要な時間ってのは？」

デジ形「動画を撮り始めるときや、撮り終わるときなんかは、カメラの位置が定まってなかったり、いらないものが写ってたりすることがある。そういった部分をカットするっていうわけだ」

アナ六「へえーっ、何だか難しそうですねえ」

デジ形「いやいや、まず動画の時間を表すラインの始まりのところにある○印を、カットする部分まで右にドラッグする。次に、同じく終わりのところにある○印を左方向にドラッグすると、その○と○の間の、真ん中の部分の動画だけが残る」

アナ六「これならあっしにもできそうだ」

デジ形「最後に『別ファイルで保存』すれば完了だ」

見逃したテレビ番組が見られる「TVer」

デジ形「ここからは、dynaPadで映像を見る楽しみを紹介するぞ」

アナ六「あっしも映像を見るのは好きですが、やっぱり見るのはもっぱらテレビかDVDビデオですぜ」

デジ形「じゃあ、いつも見ている好きなテレビ番組を、うっかり見逃してしまったらどうする？」

アナ六「録画もしてなかったなら、DVD化されるのを待つしかないですねえ」

デジ形「今は、そういう番組を見逃した人に向けたサービスが、いろいろあるぞ」

アナ六「ええっと、NHKのオデンとかいうヤツでしたっけ」

デジ形「それをいうならNHKオンデマンドだ。最近放送された番組や過去の人気番組などを、インターネットを通じて見られるというサービスだな」

アナ六「ですが、確か有料でしたよねえ」

ミドリ「そうは言っても、DVDのレンタル代なんかと比べれば、それほど気にならない値段だと思うけどね」

デジ形「実は、今回紹介したかったのはNHKオンデマンドではなく、別のWebサイトだ。『ティーバー（TVer）』（ http://tver.jp/ ）って名前で、民放テレビ局で放送したばかりの番組を、期間限定で無料公開しているぞ」

アナ六 「おおっ、無料っていうのはありがたいですねえ」

デジ形「ただしDVDなんかとは違い、普通のテレビのように番組の最中にCMが入るぞ」

アナ六「なるほど、無料公開とはいえ、CM込みなんですね」

デジ形「あと、放送されたすべての番組が見られるわけではないし、視聴可能なのは日本国内に限定されるなどの条件もあるようだな」

アナ六「海外旅行先で日本の番組を見るっていうことはできないんですね。とはいっても、あっし自身はまだ海外に行ったことがないですけどね」

ビデオ視聴も定額見放題へ

アナ六「そのティーバーってのは、無料だけど期間限定ってのが惜しいですねえ。その期間が過ぎたら見られなくなるじゃないですか」

デジ形「もともと番組を見逃した人向けだからな。まあ、有料ではあるが、さっきのNHKオンデマンドみたいに、テレビ番組が見られるインターネットのサービスは、今どきいくらでもあるからいいじゃねえか」

アナ六「そういうのもdynaPadで楽しめるんですね」

ミドリ 「テレビのような大画面ではないけれど、無線LANがつながる範囲なら、家のどこにいても見られるのが便利だね」

デジ形「しかも最近は、一定の料金でドラマや映画が見放題っていうサービスもあるぞ」

ミドリ「連続ドラマ好きの人のように、1カ月に見る本数が多いなら、定額のほうが断然お得だねっ」

アナ六「前にも音楽が聴き放題っていうサービスがありましたが、『○○し放題』っていう言葉は、実にいい響きですねえ」

高画質な録画番組がタブレットで見られる

デジ形「ここまではインターネットの映像配信の話だったが、テレビ番組をレコーダーで録画したものを、高画質のままパソコンで見る方法もあるぞ」

アナ六「DVDとかにダビングして、それをパソコンで見るっていうのなら、前からある当たり前の方法なのでは？」

デジ形「高画質でっていうところがミソだ。『シーキューボルト（SeeQVault）』というコンテンツ保護技術に対応したレコーダーで録画したものを、シーキューボルトに対応したSDカードにダビングすれば、dynaPadやdynabookに搭載されている『サイバーリンク・シーキューボルト・プレイヤー（CyberLink SeeQVault Player）』で見ることができるっていう仕組みだ」

アナ六「ムムッ、それって、まずはその何とかボルトに対応したレコーダーを買うところから始めなくてはいけないのでは」

ミドリ「それは仕方のないところだけど、レコーダーを新たに買う予定のある人は、シーキューボルト対応の機種を買えば、こういうことができるっていうことは覚えておくといいかもしれないね」

世界発信のアート映像が見られる「Vimeo」

デジ形「テレビ番組やドラマには興味がないけれど、きれいな映像が好きだっていう人にオススメなのが『ヴィメオ（Vimeo）』（ https://vimeo.com/ ）っていうWebサイトだ」

ミドリ「前にも何回か紹介したことがあるね」

アナ六「きれいな映像ってのは、どんな映像で？」

デジ形「基本的には映像投稿サイトなんだが、精細なHD画質の映像が多く、しかもプロレベルの撮影技術のものばかりだ」

ミドリ 「内容も短編映画風からドキュメンタリー、アニメーションなど、いろいろなジャンルがあるようだね」

アナ六「何だか芸術的で、あっしにはとっつきにくそうな感じがしますぜ」

デジ形「そんなことはねえぞ。例えば世界の絶景なんかが見たければ、『旅行』のジャンルを探してみれば、気に入る映像がみつかるかもしれねえ」

ミドリ「ユーモアのあるアニメーション映像もオススメだよっ」

アナ六「なるほど。ふだんテレビしか見ていないあっしには、なかなかお目にかかれない映像が見られるってわけですね。こりゃあ、ちょいと興味がわいてきましたぜ」

デジ形「おう、アナ六、昨日の梅見はどうだった？動画はうまくとれたか？」

アナ六「いやあ、うまく撮れたんでしょうかねえ。ひとまずdynaPadをお返ししますぜ」

ミドリ「撮ったものを自分で見返してないのかい？」

デジ形「じゃあ、再生してみるぞ。……ムムム、こいつは」

アナ六「大傑作でしたか？」

デジ形「その逆だ。カメラはゆらゆらしてるし、第一、梅よりも、酔っ払って調子よくなっている仲間ばかり撮っているじゃねえか」

アナ六 「いけねえ、酔っ払ってから撮り始めたもので、何を撮ったかよく覚えていないんです」

ミドリ「おや、『ホーホケキョ』ってアナ六が鳴いてるよっ」

アナ六「いやあ、あいにく鳥の姿が見あたらなかったもので」

デジ形「うーむ、こいつは頼んだオレが失敗だったようだな」

アナ六「せっかくdynaPadをお借りしたのに申し訳ありませんねえ」

ミドリ「まあ、また改めてあたしたちで梅を撮りにいけばいいじゃないさ」