「あいのり」でシニアの移動をスムーズに
「移動コストがすごく高い」
アメリカやヨーロッパで進むライドシェア、つまり「あいのり」。特にヨーロッパでは、交通過疎地の問題解決として、フランス・パリに拠点を置く「BlaBlaCar」という企業が提供するサービスが、今やヨーロッパのインフラになりつつあると言います。
日本でもその動きがあり、被災地の支援に貢献しているケースもあるそう。
「あいのり」で、移動してみませんか。
世界で普及し始めたライドシェア
ヨーロッパを中心に普及が進む「ライドシェア」。
ヨーロッパを最近旅行した方は利用したことがある人もいるのではないでしょうか?
東南アジアでは乗り合いタクシーや乗り合い自転車など、シェアの文化が根付いていますよね。
海外旅行の際、現地でこうしたシェアサービスを利用した人は口々に「便利だ」「日本でもあればいいのに」と話しますが、日本ではなかなか普及が進んでいません。
また、近年問題になっている交通難民(交通過疎地。公共交通機関が少ない、ない。タクシーもほとんどない)を解消する手段として、ライドシェアがたびたび議論になっており、解決の糸口だと考えられていますが、まだまだ慎重論が優勢で実際に導入したという話はほとんど耳にしません。
素人考えなら簡単に解決できそうな問題ですが、どのような課題・問題があるのでしょうか?
ライドシェアはそもそも個人所有の自家用車を活用し、乗客輸送業務を行うことを指す言葉。
しかし、日本では乗客が行きたいところに行くオンデマンド型有償輸送の「Uber」型とドライバーの目的地にあいのりでコストシェアする「notteco」型に分類されています。
この2つは似ているようで大きく異なります。
「Uber」型は登録ドライバーが輸送業務を目的として、自分の自家用車を活用します。
「notteco」型はもともとドライバー自身に目的地があり、「もしも同じ場所に行くなら乗っていく?」というスタンスの違いがあります。
両者とも空いている車のシートをシェアすることは共通していますが、ドライバーの意思が大きく異なっています。
ライドシェアのメリットはコストをシェアできる点にあります。
基本的にはコストをシェアするので、利用価格が圧倒的に安いのです。
例えば東京~大阪間なら4、5人で相乗りすればひとり2500円程度。
ひとりでタクシーを利用するとこんな値段ではいけません。
日本では課題が多い
メリットが多いライドシェアですが、残念ながら日本では普及していると言い難いです。
日本ではUber型、notteco型のどちらも普及が進んではいません。
Uber型が普及しない理由は法規制。
いわゆる白タク(白ナンバーのタクシー)になるため、法律で許可されていないのです。
notteco型は京都府の京丹後市と北海道の中頓別町で実証実験が行われていますが、日本全国に広がっているとは言い難い状況です。
notteco型でも利用するとなると車の保険ではグレーゾーン扱いされているため、自賠責以外の保険に加入できないという大きなデメリットがあります。
事故を起こすと命にかかわるものですし、密室で知らない人とふたりきりという緊張感がありますよね。
この点で日本ではなかなか普及しないのです。
被災地でのライドシェアも
しかし、このライドシェア。
日本でも普及の糸口が見え始めています。
2016年の熊本地震では、ボランティアに行く人達の渋滞を懸念し、交通規制がありました。
全員が自家用車で駆けつけたりすると、道が混雑し、本当に車を利用したい被災地の方が利用できない、などの問題があるためです。
そこでボランティア同士の相乗りをnottecoが促進するキャンペーンを実施。
nottecoが車移動時の高速道路代、ガソリン代を負担する特設サイトを設置し、東日本大震災でお世話になった氷魚が熊本までnottecoで行く事例などが生まれたそうです。
今回の西日本豪雨災害においてもnottecoはキャンペーンを実施。
参考リンク
notteco災害支援ページ
https://cp.notteco.jp/notteco%E8%A5%BF%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%B1%AA%E9%9B%A8%E5%AF%BE%E7%AD%96%E7%89%B9%E8%A8%AD%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8
まだまだ限られた場面での利用に留まっていますが、ライドシェアの利用が日本国内でも広がりそうな気配を感じますよね。
運転者は運転するのだから、多くの費用を払いたいもの。
単純にガソリン代や高速道路代をシェアするだけでは、お互いなんだかもやもやが残ってしまいます。
しかし、ここで運転者に多くのコストを支払ってしまうと、「白タク」扱いになってしまうので、現実問題なかなか難しいようです。
日本での普及は法律の問題、コストの問題、意識の問題などクリアしなければならない問題がさまざまあります。
しかし、廃線になったり、バスの本数が減ったりとますます交通過疎地が増えていくことは想像に難しくありません。
こうしたサービスを積極的に活用して、エコな生活をしてみませんか?
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