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炭を暮らしに生かしてみよう

木や竹で作られている「炭」。木の恵みを受け継いでいるだけでなく、昔からさまざまに活用されてきました。素晴らしい効能に再注目し、普段の暮らしに取り入れてみませんか。

再注目! 炭の効能

多様な活用法

「炭」は、木材を酸素の少ない状態で蒸し焼きにしたものです。古来、燃料として、さまざまなシーンで活用されてきました。
日本刀を作るときやガラスを加工するときなどの工業用や、暖房、照明、炊事といった家庭用など、炭と日本人の暮らしは深い関わりを持っていました。その他にも、研磨、脱臭、防腐、化粧用など、幅広い効能が経験的に知られています。また、茶道においては一種の芸術作品として認められるなど、文化的にも重要なものでした。
最近になって、再び炭の効能が着目されています。燃料素材としてだけでなく、優れた特性を生かした先端材料として新しい用途を開拓しようというもので、地球環境の保全や山林の活性化などに大いに役立っているのです。

炭の活用アイデア

肉や魚をこんがりおいしく

炭を加熱すると赤外線を放出し、「強火の遠火」を実現できます。肉や魚は表面はこんがりと焼き上がり、適度な水分を残しながら中までしっかり火を通すことができます。家庭でも、七輪や卓上コンロを使えば炭火の味を手軽に味わえます。

ご飯がぐんとおいしく

炊飯器の中に炭を入れて炊くだけで、いつものご飯が一段とおいしくなります。これは、炭が水道水に含まれる塩素や米特有のぬか臭さを吸着しているから。また、炭に含まれるミネラルが溶け出し、米のうま味が増します。

天ぷらがサクッと揚がる

煮沸消毒して乾燥させた炭を火をつける前から天ぷら油の中に入れておくと、油の中にしみ出した水分を吸着するため、衣がサクッと食感
よく揚がります。油の酸化防止にも効果があり、新鮮な油で揚げることができるのもおいしさの理由です。

水道水がまろやかに

水道水に炭を入れておくとおいしくなるのは、残留塩素などの不純物やカルキ臭が取り除かれ、炭に含まれるミネラル成分が溶け出すため。この水を使うと、お茶やコーヒー、だし汁なども味がまろやかになります。

風呂で美肌に

風呂の中に炭を入れると、水道水のカルキ臭が取り除かれ、ミネラル分が溶け出し、湯がアルカリ性になります。湯の中の有機物を吸着するので、湯ざわりがやわらかになり、お肌をツルツルにしてくれます。

お部屋の臭いや湿気除去に

炭を拡大してみると、無数の小さな孔(あな)が確認できます。孔がさまざまな化学物質や臭いの成分、水分などを吸収し、孔の表面に吸着させます。炭に消臭や湿度を調節する効果があるのはこのため。冷蔵庫や部屋の臭いを除去したり、床下の除湿をしたりできます。

エコ・クリーニングに

炭を「浮き」となる発泡スチロールなどといっしょにいらない靴下などに入れて口をしばり、塩を加えて洗濯します。炭のミネラル分で水の分子が小さくなり、よりたくさんのものを溶かし、汚れを吸収しやすくします。排水で環境を汚染することもないと、評判を呼んでいます。

静電気の除去に

ドアノブなどに触れた瞬間、バチンとくる静電気。炭には、電気をよく通す性質があるため、静電気除去に有効です。炭をキーホルダーにしたり、バッグに入れておいたりして、ドアノブに触れる前に触るようにしておくと、ほとんどの静電気が炭に誘導されます。

オブジェやインテリアに

昔から炭は鑑賞用にも用いられてきました。正月に行われる茶道の「飾り炭」は、炭を奉書紙に包み、三方などに乗せて床の間に飾るしきたりです。
最近、人気が高いのが、炭の土台で植物を育てる「炭花壇(すみかだん)」。コケをあしらうと、お部屋のアクセントにぴったり。

コメント
  1. 古来の炭は整腸剤、製炭技術が進歩して様々な温度で焼いた炭ができるようになりました。
    材料は、竹や木材などですが、竹と木材では炭の性質が違います。
    竹を800度以上で焼いた炭は電気を通し、水に浸けると強アルカリ性の水になりますが、200度未満の炭は通電しません、水に浸けると酸性になります。
    木材ではウバメガシを高温で焼いた「備長炭」がブランドになっています。
    「炭の活用アイディア」に登場する様々な効果は、竹炭の特徴で、木炭は「備長炭」が頂点?、その他の用途は整腸剤のほか、床下に敷く調湿効果やキャンプなどの燃料でしょう。

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