【詐欺】あなたは詐欺に騙されやすい?騙されにくい?詐欺に対する抵抗力を試せるアプリが登場
新手の特殊詐欺について報道されるたび「どうして騙されてしまうんだろう? 自分は騙されないと思うんだけれど」と思う方、多くありませんか?
詐欺の手口は多様化しているとはいえ、よく考えれば騙されないような内容で騙されてしまっている人は多いもの。
詐欺師はあの手この手でだまそうと日々新たな手法を生み出し続けています。
自分だけは大丈夫だと思っていても、思わず騙されてしまうのです。
自分が詐欺に騙されそうなのか、騙されにくいのかを診断するアプリが開発されました。
詐欺に弱いかをアプリで占い 多い新手の詐欺案件にも対応
今年に入って話題となったアポ電強盗。
東京江東区のマンションで80歳の女性が手足を縛られた状態で、遺体で発見sだれました。
女性のもとには事前に資産状況や、自宅に保管している資産を尋ねる「アポイントメント電話」(=アポ電)がかかってきていたことから、「アポ電強盗」と呼ばれる新手の詐欺、ということが明らかになりました。
また、渋谷区でも「アポ電」をきっかけとした強盗が複数件発生しており、手口が似ていることがから同一犯として操作されていました。
過去記事
詐欺手口「アポ電強盗」って何?警察官や銀行職員を名乗り、玄関を開けさせる手口とは?
https://slownet.ne.jp/c/society/post-26896/
アポ電強盗やオレオレ詐欺のような新手の詐欺は「特殊詐欺」と呼ばれています。
架空請求詐欺や融資保証金詐欺、還付金詐欺といった「振り込め詐欺」のほか、平成24年あたりから増加している金融商品などの取引を名目とした詐欺、「ギャンブルに必ず勝てる!」と情報商材を販売する名目の詐欺、異性との交際などを斡旋する詐欺など全部で8種類の詐欺を指しているのが「特殊詐欺」。
詐欺の手口は年々細分化されているため、一概に「これに気をつけてください」とアナウンスできないのが問題点です。
こうした事情から秋田県立大学などの研究チームが高齢者の詐欺への抵抗力を診断するウェブアプリ「わたなべ教授のサギ抵抗力しんだ~ん」を開発しました。
「わたなべ教授のサギ抵抗力しんだ~ん」は、サイト上で質問に答えることで、オレオレ詐欺、還付金詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺など特殊詐欺ごとに抵抗力を診断・評価するもの。
診断結果に合わせたアドバイスも得られ、心理学や医学の治験をベースに開発されており、高齢者の詐欺被害防止につなげる目的で開発されました。
スマートフォンにダウンロード・インストールするのではなく、Web上で行えるため、パソコン、スマートフォン、タブレットなどさまざまなデバイスで診断を行うことが可能。
無料で利用できるので、「詐欺に合うはずがない」と思っている人にもぜひ試してほしいサービスです。
参考リンク
アプリの仕組みは? 詐欺抵抗力はどのように測定する?
約80種類の質問に答えるだけでOKで、さまざまな詐欺被害のリスクの大小がわかる「わたなべ教授のサギ抵抗力しんだ~ん」。
アプリは4者択一の設問、約80個に回答をするもの。
回答を基に4種類の特殊詐欺に対する抵抗力を測定する仕組みで、10分~20分ほどで回答を完了させることができます。
設問はとてもシンプルで、嘘偽りなく、自分の思ったことを回答するだけでOK。
はじめに性別・年齢・同居者などの回答をしたのちに、自身にパーソナルな部分への設問へと移ります。
その後は「当てはまらない」「少し当てはまる」「だいたい当てはまる」「当てはまる」の4択から回答を選択。
「サギに遭わない自信がある」といったストレートな設問から、「お金に関する相談をすることは、家族や友人の信用を失いそうで不安である」といったサギへの意識への設問。
問8では「将来、私の人生にはいろいろな機会が待っていると思う」という自分の人生・将来に関する質問、問9では仕事に関する「なにか仕事をするときは、自信をもってできる」といった質問、問10では収入(お金)や人生について、問11では「もしもこんなことが起こったら?」を想定して回答するようになっています。
すべての設問の回答を終えると「オレオレ詐欺」「還付金詐欺」「架空請求詐欺」「融資保証金詐欺」の4つについて、それぞれどの詐欺に引っかかりやすい傾向があるのかを表示。
引っかかりやすい傾向の詐欺への対策についてアドバイスをしてくれます。
全く問題がない場合は、「今のところ○○詐欺に遭う危険はありません。しかし、油断は禁物。新たな詐欺に遭わないように気をつけましょう」と表示されます。
そのほかの詐欺については注意点を呼び掛ける内容となっています。
開発した渡部教授(高齢者認知心理学)は「高齢者のほとんどは自分がだまされるわけがないと思っている。他人事ではなく、アプリを通して詐欺について考えてほしい」と話します。
警察庁が発表した「平成30年における特殊詐欺認知・検挙状況等について」(※平成30年の値は暫定値)によると、特殊詐欺の認知件数は平成22年以降、平成29年まで7年連続で増加傾向にありました。
しかし、平成30年は16,493件(前年比-1,719件、-9.4%)と減少したそう。
被害額は356.8億円で、こちらも前年比で-38億円という結果に。
被害額については平成26年以降4年連続で減少しています。
しかし、認知件数・被害額ともに高額な状態は継続。
詐欺被害はなくなっていないのが現状です。
1年間で全国で1万6,000件も詐欺被害に遭っているのなら、自分だけが遭わない、と言い切れない状況と言えます。
常に詐欺への抵抗力を高めておく必要があるのです。
そのために、「わたなべ教授のサギ抵抗力しんだ~ん」などを活用し、自分の内面を一度見つめ直してみてはいかがでしょうか?
参考リンク
診断結果に応じたアドバイスも。大切なのは合言葉を決める、相手の住所を聞くなどアナログな手法?
どのような結果であっても、適切なアドバイスをしてくれる「わたなべ教授のサギ抵抗力しんだ~ん」。
「危険」「注意」「安心」の3段階で自分の状況を教えてくれます。
2月21日に青森市で44名、秋田市で63名の高齢者が実験に参加。
サギ抵抗力(0点から100点)を算出したところ、「注意」や「危険」と診断された人も多かったよう。
とくに融資保証金サギは唯一「危険」と診断された人もいました。
「わたなべ教授のサギ抵抗力しんだ~ん」は普通に回答すれば、「安全」になるような設問となっています。
だからこそ、「危険」や「注意」と診断された人は要注意。
サギに対する最新の知識をもち、対策をねっておく必要がありそうです。
警察庁がサギ被害に遭わないための方法を後悔しています。
「オレオレ詐欺」の場合、気をつけなければならないのは「子ども名前」「同級生の名前」「子どもが卒業した高校や大学名」を詐欺グループは必ず知っている、ということ。
「電話番号が変わった」という電話がかかってきたときには必ず「基の電話番号へ電話する」、「家族だけが知る合言葉を作る」、「官公庁からの電話は104などに問い合わせて合っているかを確認する」「キャッシュカードの暗証番号は絶対に教えない」という対策が必要です。
最後に詐欺に遭うか、遭わないかをわけるのは意外とアナログな手法。
家族としっかり話し合い、詐欺に遭わないためのルールを設けたほうが良さそうですね。
参考リンク
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