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終の棲家は「自宅」か「老人ホーム」か 終活アドバイザーが提言

終の棲家は「自宅」か「老人ホーム」か 終活アドバイザーが提言

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

「まだまだ資金に余裕がある家に終の棲家用に家をリフォームしようかな」
長年住んできた大事な自分の家だからこそ、長く住めるようリフォームを考えるシニア世代は非常に多いもの。
住み慣れた家に長く暮らしたいという思いがある一方、少しずつ感じる衰えによって老人ホームなどの介護施設への入居も選択肢に浮かんでいる、という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は自宅なのか老人ホームなのか。終の棲家の選び方についてご紹介いたします。

本人年収と要介護度で考える

終の棲家を選ぶ上でまず考えなければいけないのは「バリアフリー対応」。戸建住宅の場合はバリアフリー化するのに、どのくらいの費用がかかるのかを考えなければなりません。また健康状態も終の棲家えらびには重要なポイントです。物忘れがひどい、徘徊といった認知症特有の問題行動が出る前なら自宅で過ごすのも問題はないでしょう。要介護度で言うと1か2であれば自宅で過ごすことを十分に検討できるそうです。



要介護1はIADL(手段的日常生活動作)の能力が低下し、排泄や入浴などに部分的な介護が必要な状態。要介護度2はさらに歩行や起き上がりなどに部分的な介護が必要な状態を指します。要介護3以上になるとほぼ全面的な介護が必要な状態になるのです。そのため要介護2であれば、自宅を終の棲家として選ぶことが可能といえます。

さらに年収も重要な要素になります。
本人年収が280万円未満で、さらに要介護2のケースなら介護保険で受けられるサービスの上限金額は約20万円。
家族の負担を減らすため、デイサービスや訪問介護などの介護サービスを活用しても、自己負担額は2万円未満でまかなえることが多いんです。

金銭的な負担もさほど大きくないなら、自宅で最期を迎えたいという人も多いのではないでしょうか。

利便性が高い特別養護老人ホーム

その一方、自宅ではなくどうしても施設を選ばなければいけないのが認知症が進行したケースです。徘徊や万引き、突然大声を出す、怒鳴る、暴力を振るうといった症状が出てしまえば、自宅での介護が難しくなってきます。
例えば寝たきりの方が意外と自宅で過ごせるそう。
しかし、認知症の問題行動が現れ始めると、家族だけでの対処はほぼ不可能。24時間体制で介護してくれる施設に入らなければなりません。
その場合、最も利便性が高いのは特別養護老人ホーム。特養と呼ばれていますよね。

特養の特徴は公的な施設であるということ。個室型で月15万円ほど、大部屋なら月10万円以下で済むのが特徴です。
特養の入居条件は自立した生活が困難であるということ。入居に際して要介護認定を受けていることが必要になります。病気や障害などによって在宅での生活が困難とされた高齢者が、公的な介護サービスとして入居できる介護施設。それが特養なのです。

入居にかかる費用が安価であることから高い人気があります。一方で人気が高いため、入居までには長い年月を待つ必要があるケースが多いのです。特養は原則として入居すると終身利用になるためです。

様々なメリットがある特養ですが、その一方でデメリットもあります。
先にご紹介したように入居できるのが原則要介護3以上。2015年4月の制度改正によって、より必要性の高い人が優先して入居できるようになりました。入居しやすくなったため、入居基準が要介護3以上と厳格化されたことで、以前なら入居できたという人も今では入居できないという現状があります。もちろん認知症の有無や家庭環境を別途配慮されるケースもありますが、基本的には介護度によってお断りされるケースも増えてきているんだとか。
また医療体制が整っていないこともあるそう。
基本的には介護士が配置されている特別養護老人ホームですが、看護師の夜間常駐は義務付けられていないため、夜間は看護師がいないと言う施設も少なくありません。痰吸引や胃瘻、褥瘡、経管栄養と言った医療処置が必要な場合、施設では対応できないため退去しなければならないこともあるそう。医療依存度が高ければ高いほど、反対に入居できないこともあるんです。
特養に入居できるのが一番良いですが、こうした制約があることを理解しておかなければなりません。

本人の希望を家族としっかり話し合って

介護問題は家族につきまとうもの。どれだけ愛している家族でも長い介護生活が続くと生活に歪みが出てしまいます。それほどまでに大変な介護。だからこそ、いざという時が来た時の事を、予め話し合っておいた方が良いでしょう。
まだまだ介護認定を受けていない元気なうちに、家族と自分の今後の事をしっかりと話し合っておくことが、幸せな老後生活の近道と言えるかもしれませんね。

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