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ゲリラ豪雨の季節 対策を万全に!

突然、局地的に大量の雨に見舞われる「ゲリラ豪雨」。予測がしにくく、降った雨によって川の氾濫や浸水を引き起こし、大きな被害をもたらします。近年、増加している「ゲリラ豪雨」とはどのようなものなのでしょうか。

15年で急速に増加

予測が難しいゲリラ豪雨

ゲリラ豪雨とは、1時間あたりの雨量が50ミリを超えるような雨が集中的に降る現象で、例年7~9月に起こります。雨量が多い上に予測が難しく、局地的、突発的に起こるため、マスコミなどが「ゲリラ豪雨」と名付け、2008年頃からよく使われるようになりました。気象庁の気象用語では「集中豪雨」「局地的大雨」と呼ばれます。

2008年頃から急増

08年の7~8月にかけて全国各地で局地的な短時間豪雨が頻発。また、8月26~30日にかけて発生した「平成20年8月末豪雨」では、1時間の雨量の記録を更新した地点が全国で20カ所を超え、各地で局地的に短時間の非常に激しい雨が降りました。
民間気象会社がまとめた23年の夏(7月1日〜9月30日)の全国のゲリラ雷雨の発生回数は合計93,590回で、昨年(75,680回)の約1.2倍でした。最も多かったのは最も多かった都道府県は北海道の10,665回、次いで沖縄県の5,154回となりました。東京は1,104回で、大阪は488回でした。

原因とその被害

不安定な気圧

地面付近の暖かい空気と上空の冷たく乾いた空気がぶつかることで大気の状態が不安定になり、積乱雲(入道雲)が発生し雨を降らせます。夏は積乱雲が発生しやすく、それに伴いゲリラ豪雨も夏に集中します。地球温暖化やヒートアイランド現象も一因と考えられています。

台風も影響

昨夏の場合、太平洋高気圧は日本列島を覆う時期が少なく、8月は2つの高気圧に挟まれるような気圧配置でした。そのため、寒気を伴った低気圧の影響を受け、午前中からゲリラ豪雨が発生しました。7月以降の台風発生も多く、湿った空気が豪雨の発生を増加させたといわれています。

降水量で被害拡大

都市部の排水設備は一般に1時間に50ミリの雨量を基準に設計されているため、集中して雨が降ると短時間で排水路などがあふれることになります。マンホールから水が噴き出したり、中小河川が氾濫したりするなどの被害を引き起こすこともあります。

ゲリラ豪雨の対策

予兆を感じる

ゲリラ豪雨対策として雨の予兆を知っておくことも重要です。天気予報で「大気の状態が不安定」、防災気象情報で「大雨・洪水警報」「周辺や川の上流で大雨」などとあれば注意しましょう。また、川の水かさが増える、濁りやごみ、枝などが大量に流れている、蒸し暑かったのに急に冷たい風が吹き出す、黒い雲が広がって暗くなるなど、不安を感じたらすぐにニュースや気象情報をチェックしましょう。

レーダー情報や警報

気象庁では、気象レーダーによる5分ごとの降水強度分布観測と「高解像度降水ナウキャスト」による5分ごと、60分先までの降水強度分布予測を連続的に表示しています。大雨によって災害の発生するおそれがある場合には、大雨警報や大雨注意報も発表します。

スマホアプリが登場

国土交通省では、局所的な雨量をリアルタイムで観測可能な「XRAIN」を整備。PCやスマートフォンなどで確認できます。また、豪雨予想や、雨雲が近づくとアラームやメールで通知してくれるスマホアプリも登場しています。

予報、対策の研究が進む

最近では、スーパーコンピューターと最新気象レーダーを使ってゲリラ豪雨の発生を正確に予測する手法が開発されています。積乱雲の発達状況を瞬時に把握し、30分後までのゲリラ豪雨を予測できるようになったといわれています。また、ゲリラ豪雨などによる被害の軽減を目的とした下水道氾濫検知に関わる技術開発も進められています。

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