第32回 イップスはどうしたら直るか

　◎ ドライバーイップス、アプローチイップスはどうしたら直るか

　アベレージゴルファーには少ないかもしれませんが、今回はショットのイップスについて説明します。

　あまり信じられないことかもしれませんが、上級者になるにしたがってショットをする場合でもイップスになることがあるのです。ショットイップスの場合、テークバックが上がらない場合と、スイングのトップからクラブが降りてこない場合と二つの症状があります。いずれの場合もパッティングのイップスと同様に自分の頭で考えていることと、実際に動く筋肉との神経がうまく連動していないことから起こる症状です。

　最終的に、頭で考えたことが手や腕に正確に伝わらなければこのイップスは直りませんが、次のことを行うことで最小限に抑えることは可能です。まずグリッププレッシャーを極力弱くすることです。そうすることで手、腕、肩、上体の力が抜け各筋肉の緊張状態は開放されます。続いてアドレス時にワッグルや、足のステップを行うことで硬直状態は回避されスイングの始動が容易になります。

　また、クラブがトップから降りてこない場合は、同じくグリッププレッシャーを弱くし、前回のテーマ「体重移動」でも説明したとおり、球を点として捕らえるのではなく、スイング中の線で捕らえるイメージを持てばショットイップスの症状は最小限に抑えられるはずです。現在イップスではない人でも、これらを参考にして自分のスイングに取り入れることは大変有効です。

　今週はこの事に気をつけてみましょう。