木の下に隠れれば安全?雷にまつわる都市伝説は本当なのか解説!
雷にまつわる都市伝説

画像提供:imagenavi(イメージナビ)
そんな雷ですが、さまざまな都市伝説がありますよね。
例えば稲光から雷鳴までの時間差が大きければ今いる場所は安全、雷鳴は聞こえるが黒い雲がなく、晴れ間も見えるので安全、建物がないときは木の下に隠れる、橋があるならその下に逃げ込む、ゴム長靴を履いていれば電気を通さないので安心、メガネやアクセサリーなどの金属類を身に着けているのは危険、雷注意報は雷が鳴る可能性がある場合に発令されるなど。これらの説は正しいのでしょうか?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
まずは稲光から雷鳴までの時間差が大きければ今いる場所は安全、雷鳴は聞こえるが黒い雲がなく、晴れ間も見えるので安全のふたつについてみていきましょう。
先ほどの仕組みから、基本的に雲がなければ雷は起こりません。稲光と雷鳴まで時間差がある場合、基本的にすぐに近くまで雷が来ることはなさそうです。
しかし、電気が溜まっている場所から落雷する地点まで、水平方向に10キロ以上進むことも珍しくありません。また、遠くの雲であっても風が強い時などはすぐに雲が頭上に移動してくることも少なくないのです。
一般的に雷鳴が聞こえるのは10数キロ程度だといわれています。つまり、音が聞こえた時点で、雷に打たれる可能性は十分にあるのです。
次に木の下に隠れることについて見ていきましょう。ゴルフ場などで雷鳴が聞こえたら、木の下に隠れることもあるのではないでしょうか?しかし、木の下などで雨宿りをしている際に雷撃を受ける事故は多く発生しています。雷はより高い方におりやすいので、木の下二いる人間よりも木の方が落雷を受けやすいのは事実です。しかし、木に直撃した雷の電気が地面に逃げる際、木よりも電流を流しやすい人間に移る「側撃」が発生する可能性があります。そのため、雷鳴が聞こえて木の下に避難する場合、木から4メートル以上距離を空ける必要があるのです。
突然の雷のときは橋の下に逃げ込むというのもひとつの方法。確かにこの方法だと雷は避けることができますが、豪雨などで川の上流で水が溢れてしまった場合、鉄砲水になる恐れがあります。橋の下に避難するのはあまりオススメできません。
次にゴム長靴、アクセサリー等について見ていきましょう。基本的にゴム長靴は電気を通さないもの。しかし、電気を通さない空気を数キロに亘って通ってきているような雷だからこそ、数ミリ程度の厚さのゴム製の長靴は貫通してしまいます。また、これだけ大きなエネルギーですから、アクセサリーを着けているかどうかも関係ありません。金属は確かに電気を流しやすいですよね。アクセサリーなどを身に着けていると、その部分がやけどしてしまうもの。これは金属が電気を受けて熱くなっているためで、落雷の危険性とは関係ありません。
また、雷注意報はあくまで「落雷により災害が発生するおそれがあると予想される場合」に発令されるもの。雷に注意するのはもちろんですが、災害にも十分気をつけましょう。
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