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噴火による火山災害が起きたときはどう対処する?家の近くに火山がある人必見!

火山噴火の災害はどのようなことが起こる?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

日本には海底火山を含めると111もの火山が存在します。この数は世界でも有数で、直近でも多くの火山が噴火していますよね。活火山の定義は「直近1万年以内に噴火したことがあるか、現在も活発な噴気活動を行っている火山」であること。そのため、今は噴気活動をしていない火山であっても、活火山である可能性は十分にあります。

あまり噴火していない火山の近くに住んでいる場合、火山災害についてどのようなものがあるのかイメージが沸きにくいもの。実際に火山が噴火するとどのような被害があるのでしょうか?

噴火による災害1:火砕物

まずは火砕物による災害が考えられます。火口からは火山灰や火山礫、火山岩塊が放出され、通常であれば半径4キロメートル先まで落下します。直径が10センチメートル程度の噴石であれば風向きによっては10キロメートル先まで飛ばされることもあるのだとか。
火山灰であればそれほど影響はなさそうですが、火山灰が積もることで電線が切れてしまったり、重さで屋根が潰れてしまうこともあるそうです。

噴火による災害2:溶岩流

火口から流出したマグマが流下する溶岩流は、低いところを目指し移動します。マグマの温度は900度から1200度とも言われており、流出する範囲に住居があれば焼失してしまいますし、集落に流れ込めば集落ごと焼失してしまう可能性が十分あります。
1983(昭和58)年に発生した三宅島噴火においては、阿古の集落が溶岩流によって埋没してしまいました。

噴火による災害3:火砕流・火砕サージ

火砕流は溶岩片と火山ガスの混合が火山の斜面を流れる現象のこと。内部温度は100度以上に達し、落下速度は時速100キロメートルを超えることも。溶岩流と同様に火砕流や火砕サージの通り道はすべてのものが焼き払われてしまいます。
1990(平成2)年に発生した、38回の土石流と7回の大火砕流、そして死者41人、ゆく目不明者3人、負傷者12人、建物被害2511件、被害額2,299億4,197万円という被害を出した雲仙普賢岳の噴火を覚えている方も多いでしょう。

噴火による災害4:山体崩壊

火山体が崩壊すると大量の土砂移動が伴います。その結果、大きな被害が出ることも少なくありません。1888(明治21)年に発生した福島県磐梯山の水蒸気爆発に伴う大規模な山体崩壊が有名でしょう。このとき発生した岩石が長良川とその支流をせき止めてしまい、長瀬川の本流に当たる檜原川を堰き止めた桧原湖、雄子沢川を堰き止めた湖、小野川を堰き止めた小野川湖、そして中津川、大倉川が堰き止められて秋元湖が形成され始めました。

噴火による災害5:土石流

火山灰が降り積もると雨水が染みこみにくくなるため、雨が溜まり、大量の流水となり一気に流れてることがあり、これを土石流と呼びます。土石流の速度は時速100キロメートルにも達することがあり、大規模な被害が発生するのです。
積雪時に起こる土石流は融雪泥流と呼び、1985(昭和60)年にはコロンビア・ネバドデルルイス火山においては2万5,000人もの死者が出てしまいました。

噴火による災害6:火山ガス

大部分は水蒸気である火山ガスですが、二酸化炭素、二酸化硫黄、硫化水素といった有毒ガスも多分に含まれています。これらが放出されてしまうと、空気よりも比重が重く、谷など低いところを通って硫化したり、滞留したりといった被害が発生してしまいます。
2000(平成12)年に発生した三宅島噴火では二酸化硫黄の大量噴出が数年に亘り続いて、全島避難した住民が帰島するには4年5か月もかかってしまいました。

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