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軽い歯周病が肺炎につながることも!歯周病予防のために普段からできること

歯の健康に普段から気をつかっていますか?

歯の病気のひとつである歯周病は生活習慣病とも深い関わりがあるそうです。
また、高齢者が亡くなる原因でもある誤嚥性肺炎とも関係があるようです。
誤嚥性肺炎患者からは歯周病菌が多く見つかるため、現在では誤嚥性肺炎の原因のひとつだと考えられています。

今回は歯周病と肺炎の関連性についてご紹介いたします。

歯周病の原因と肺炎との関係性

歯周病の原因と肺炎との関係性

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

歯周病は誰しも必ず罹ってしまう病気なのでしょうか?
年齢を重ねても歯周病とは無縁、という人も多くいますよね。

歯周病は誰しも必ずかかる病気、というわけではありません。
歯周病の原因となるのはプラークや歯石です。
日頃の歯磨きや定期的な歯科受診などでこれらをきちんと除去できていれば、充分に予防可能です。

しかし、一部予防できない歯周病もあります。
これらは遺伝性の病気などが原因などで、本当に稀に発生するもののようです。

プラークって何?

歯周病の原因ともなるプラークとは一体どのようなものなのでしょうか?

歯に付着している白または黄白色の粘着性の沈着物のことで、歯垢と呼ぶのが一般的です。
多くの細菌と産出物から構成されており、口腔内にな存在しないことが望ましいもの。
しかし、プラークはがっちりと歯に付着しているのはもちろん、薬品だけでは除去しにくいものなので、日頃から歯ブラシで丁寧に磨くことが重要だと言われています。

歯周病の症状

歯と歯茎の隙間から侵入した細菌が、歯肉に炎症を起こし、歯を支える歯槽骨を溶かし、ぐらぐらさせてしまう病気が歯周病です。
虫歯などとは異なり、痛みが出ないことが多く、発見が遅れがちな病気で、最悪の場合歯を失う可能性もあります。
気がつかないうちに進行し、歯肉からの出血とともに歯が自然に抜け落ちるほど重症化するとも言われており、歯を失う原因の80パーセント以上は歯周病や虫歯によるものだそうです。

歯は歯茎の外側の歯冠と歯茎の下を支える歯槽骨に埋まった歯根に分けられます。
虫歯は歯が細菌の作り出す酸で溶かされ、穴が空いてしまう病気です。

対して歯周病は歯ではなく、歯を支える歯茎、歯槽骨に炎症を引き起こす病気。

歯磨きが十分でない場合、歯垢(プラーク)や歯石が歯と歯茎の境目に繁殖。
プラークには大量の細菌が含まれ、毒素を産出するため、歯肉が腫れてしまったり、歯周ポケット(歯と歯肉の間の隙間)ができてしまうのです。

また、歯石は唾液に含まれるカルシウムやリン酸と結合し、石のように硬い物質として歯に付着。
細菌は歯石をエサにして歯周ポケットに奥へ奥へと繁殖していきます。
どんどん歯周ポケットが深くなっていってしまう、というわけですね。

いずれにしても炎症を起こし、繁殖した細菌が歯槽骨などを溶かしてしまうため、注意が必要な病気です。
どのような治療を行っていくのでしょうか?

歯周病の治療法

治療に関しては症状の段階によって分けられます。

歯茎のみが炎症を起こしている歯肉炎の場合、「歯のクリーニングと歯磨き指導」がメインの治療法。
歯周病を引き起こす人は普段の歯磨きが不十分なことも多いので、今一度正しい歯磨きを身につけましょう。

歯周ポケットの深さが3ミリ〜4ミリで、歯槽骨が溶け出している状態の軽度歯周炎の場合には、歯の表面などの歯垢や歯石の除去から行います。
その後は歯磨き指導が実施されます。

さらに歯周ポケットが5ミリ〜7ミリと深くなり、歯槽骨が1/2〜1/3程度溶けてしまった中等度歯周炎の場合も同様の治療を行いますが、歯周ポケットが深いため、治療は強い痛みが伴う場合が多いようです。
あらかじめ麻酔注射を用いて治療を行ったり、症状によっては手術を行うケースもあります。

より症状の重い重度歯周炎の場合は、歯垢除去、歯石除去、外科治療などこれまでのすべての治療を行います。
しかし、それでも症状に改善が見られない場合は抜歯となるケースもあるようです。

中等度歯周炎の段階までくると、冷たいものがしみたり、歯磨きのとき歯茎から出血したり、歯がぐらぐらするような感覚があります。
なるべく早期に歯科医院へ行き、治療を行いましょう。

歯周病はさまざまな合併症を引き起こす

歯を失うリスクがある歯周病ですが、さまざまな病気とも結びついているようです。

口腔内には微生物や細菌などが存在しています。
近年の研究では全身疾患と歯周病の関連性が明らかになり、指摘されはじめています。

現在のところ、関連があるのは呼吸器系疾患、心疾患、糖尿病、妊娠などがあります。

なかでも糖尿病との関連は深く、糖尿病は歯周病を悪化させる要因のひとつでもあるのです。
歯周病は糖尿病の合併症のひとつとも言われてきました。
近年の研究では歯周病になると糖尿病の症状が悪化するということもわかってきています。
歯周病治療を行うと糖尿病の改善が見られるケースもあるそうです。
糖尿病を予防する意味でも、しっかりと治療は行いたいですね。

さらに高齢者の死亡原因でもっとも多い肺炎。
なかでも誤嚥性肺炎患者の多くから歯周病菌が見つかるため、重大な原因のひとつだと考えられているのです。

さまざまな疾患の原因にもなる歯周病。
どのように予防していけば良いのでしょうか?

なにより歯周病を防ぐべき!

なにより歯周病を防ぐべき!

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

基本的には歯科医院に行き、現状を聞いた上で適切なケアを身につけるのが一番です。

歯周病は感染症でもありますが、生活習慣が発症のきっかけになるため、生活習慣病ともいわれます。
歯垢や歯石が感染の原因になるため、口腔内を清潔に保てるよう習慣を見直す必要があるのです。

プラークコントロール

プラークコントロールとは歯磨きのことですが、自己流でできているつもりでも磨き残しがあったりするものです。
人間が行うことですから苦手な角度なども存在しますよね。
苦手な角度は毎回磨き残されてしまうため、歯周病に発展することもあるのです。
正しい歯磨き方法を身につけて、歯周病予防を心がけましょう。

正しい歯磨きの方法は歯ブラシが「歯と歯茎の間」に届くように磨いていきます。
動かすときは細かく、細かく小刻みに動かすのがベスト。
汚れを落とそうと強くこする必要はなくて、歯に対して45度の角度で優しく当てて磨いていきましょう。

生活習慣の見直し

歯磨きとともに生活習慣も見直しましょう。

疲れ、ストレス、喫煙習慣などは免疫力低下の原因です。
しっかりと栄養バランスのとれた食事をして、アルコール、タバコは控え、十分の睡眠をとると免疫力アップにつながります。

これらは全身の健康のためにも良いことですが、歯周病予防にも良いことなのです。
喫煙習慣がある方は、ぜひこの機会に禁煙、卒煙をはじめてみませんか?

定期的な歯の健診が最もおすすめ!

定期的な歯の健診が最もおすすめ!

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

自分では自分の歯の状況をしっかりと確認できません。
そのため、定期的な歯科受診が求められています。

定期的に受診することで、虫歯を早期発見できますし、歯周病も早く見つけられます。
特に歯周病は発症まで時間がかかったり、自分からは見えない位置こそ症状が進行したりするので、しっかりと定期検診することが推奨されているのです。

定期的に受診することで、前回からどのように変化したのか? といった振り返りもできるのでオススメです。

最低でも1年に3回、4回程度定期検診で受診したいところ。
面倒かもしれませんが、歯は抜け落ちてしまえば替えはありません。
歯を大切にするためにも定期的に歯科受診をしましょう。

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