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糖尿病対策!血糖値を下げる生活習慣

厚生労働省の調査では、現在日本の糖尿病患者数は約950万人、予備軍は約1100万人いるといいます。そのシグナルは高めの血糖値。日々の生活習慣からきちんとコントロールしましょう。

血糖値が高いとどうなる?

血糖値とは血液中のブドウ糖の量を示す数値で、慢性的に高い状態を高血糖といいます。インスリンは、腸から吸収された血液中のブドウ糖を全身の細胞にとり込んでエネルギーに変え、血糖値を下げる唯一のホルモン。インスリンの分泌が悪くなったり、供給が追いつかなかったりすると高血糖の状態が続き、ドロドロになった血液が血管と血流にダメージを与え、放っておくとやがて糖尿病になります。その原因は遺伝や加齢も関係しますが、過食や運動不足によるエネルギー消費不足、肥満、ストレスなどの生活習慣によるところが大きいものです。そのまま放置し、進行すれば、数年で目・腎臓・神経に障がいをきたす三大合併症を引き起こします。また動脈硬化を起こしやすいため、脳卒中、心筋梗塞の危険性も高まります。尿の量や回数が多い場合やのどが渇く、体がだるい、むくむ、食べても痩せるなどの症状を感じたら、ぜひ早めに検査を。そして食事と運動の生活習慣を改善することが必要です。

おぼえておきたい食生活の注意点

血糖値の改善には食べ方と食材選びにコツがあります。一度にたくさん食べることは絶対に避けなければなりません。朝食を抜くのは血糖値が高めの人にとってはNGです。1日3食の規則正しい食事を心がけ、難しい場合でも夕食を軽くする、寝る前3時間は飲食しないなどの工夫をしましょう。
肉類は高たんぱく低脂肪の赤身を選び、フライやソテーよりも余分な脂が落ちる網焼き、しゃぶしゃぶがよいでしょう。魚は動脈硬化を防ぐDHAやEPAを含む青魚、低カロリーな白身魚、サーモンやマグロなど赤身魚は脂の少ないものを。大豆製品も低脂肪の良質なたんぱく源です。炭水化物は消化吸収のよさでは白米が優れ、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な玄米・雑穀、全粒粉は血糖値の急激な上昇を抑えます。野菜に含まれるビタミンA、C、E、B群は糖代謝に重要な役割を果たし、抗酸化作用も有効なので基本的にはたっぷりと。積極的にとり入れたいのが海藻、寒天、こんにゃく、きのこ類など。腸での糖の吸収を抑える食物繊維を多く含む食品です。

運動の健康効果は大きい

運動には糖尿病の予防や改善に役立つ3つのメカニズムがあります。
①運動により血液中のブドウ糖がエネルギーとして消費され血糖値を下げることができます。
②運動により筋肉量が増し、糖分をグリコーゲンとして貯蔵し、血糖を調節しやすくなります。
③血糖の細胞内とり込みを助けるGLUT4を増やして血糖値を下げます。
具体的には軽いウオーキングなどの有酸素運動と、筋力トレーニングやストレッチの両方を意識して行いましょう。食事の改善だけで肥満を解消しようとすると、内臓脂肪よりも筋肉量が先に落ちるので要注意です。

◆ 運動が苦手な人に 段差ウオーキング

有酸素運動のウオーキング(速歩)なら週に3〜5回、1日に30分程度、食事の1〜2時間後に行うのが糖尿病対策の理想です。それが難しい場合は、家にある10㎝程度の軽い段差や電話帳などを利用した、踏み台昇降運動をおすすめします。上り下りの繰り返しで体に上下の負荷がかかる運動が筋肉量を増やし、血糖値を下げるのに効果的です。1日に20分間を1日おきでもOK。テレビを見たり音楽を聞きながら行うこともできます。

血糖値を上げすぎないために

一定の保健効果を厚生労働省が認めた「特定保健用食品」。中でも清涼飲料水に使われる「難消化性デキストリン」は、血糖値が気になる人におすすめの成分です。でんぷんに含まれる水溶性食物繊維で、食品の食物繊維と同様に腸管の内壁に付着することで、腸から血液中への糖の吸収を穏やかにします。
他には、同じく清涼飲料水に含まれる「グァバ葉ポリフェノール」、粉末スープなどに加えられる水溶性タンパク質「小麦アルブミン」、甜菜(てんさい)やとうもろこし由来の天然甘味料「Lアラビノース」、発酵調味料から抽出しサプリメントで摂取できる「豆鼓エキス」といった成分。これらは体内での消化酵素のはたらきを抑えることで、でんぷんや糖の吸収をゆるやかにします。いずれも治療目的の医薬品ではありませんので、過信はせずに日々の生活改善をサポートする一部として利用しましょう。効果を得るには注意書きなどをよく読み、摂取目安量やタイミングを守ることがポイントです。

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