「大江戸ぱそこんライフ」

【登場人物紹介】

デジ形平次…江戸中に名を知られた腕利きの岡っ引。意外にも趣味はパソコンで、事件のない時は日がな一日ノートパソコンに向かっている。

アナ六…デジ形平次の子分で、名前のとおりのアナログ人間。パソコンを使いこなせるようになりたいが、いつもトンチンカンなことを言ってデジ形を呆れさせている。

ミドリ…デジ形平次の女房。パソコンに関してはデジ形より詳しいというのがもっぱらの噂。

　彼らがお送りする時空を超えた『NEWぱそこんライフ講座』、さて今回のお話は……。

長く使えるパソコンはどこが違う？

アナ六「親分、前回のアタマであっしが話した続きなんですがね」

デジ形「アナ六の周りにいる人たちへの、パソコンの聞き込み調査ってヤツか？」

ミドリ「もうWindows 10のパソコンを使っている人がたくさんいるっていう話だったね」

アナ六「Windows 10を使っているヤツらはいいんですが、相談したいのはそれ以外の連中のほうで」

デジ形「何か問題があるのか？」

アナ六「タダでできるときにWindows 10にアップグレードすべきだったのに、それをやり忘れて、この先パソコンをどうしたらいいかっていう話なんですがね」

デジ形「まあ、Windows 10を購入してアップグレードするしかねえだろうな」

ミドリ「Windows 10のパッケージ版っていうのを買うしかないみたいだけど、結構いいお値段だねえ」

アナ六「なので、今さら金を払ってアップグレードできるかっていう話で」

デジ形「まあ、それだったらWindows 10のパソコンに買い替えたほうがいいかもしれねえな」

アナ六「一体、どんなパソコンを買えばいいんでしょう？」

デジ形「パソコンなんてどのメーカーでも同じだと思うかもしれねえが、長く使いたいと思うなら、よく検討して選びたいところだな」

アナ六「でも、CPUだってどのメーカーでも同じですよね」

デジ形「そう思うかもしれねえが、同じCPUのパソコンでも、空冷技術ひとつで違ってくるぞ」

アナ六「その空冷って車のエンジンみたいなヤツは、何なので？」

デジ形「CPUが働くと熱を発生するが、その熱を効率よく外へ逃がす技術だ。これが優れているほうが、CPUが実力通りのパフォーマンスを発揮するっていうわけだな」

アナ六「へえーっ、そういうところで違いが出るわけで。でも、そんなパソコンは、一体どこにあるんですかい？」

デジ形「じゃあ、これから紹介してやろう。dynabookの2016年冬モデルだ」

アナ六「ええっ、そんなのいつ出ていたので!?」

冬モデルはアニバーサリーアップデート適用済

デジ形「今回の新機種の特長は、Windows 10のアニバーサリーアップデートが適用済っていうことだ」

アナ六「あれっ、そのアニバーサリーなんとかっていう言葉、最近聞きましたね」

ミドリ「第41部・第13回で解説したよっ」

デジ形「Windows 10パソコンを持っているなら、もうアップデート済みっていう人も多いだろうが、実際アップデートするときには、ダウンロードやらインストールやらで結構時間がかかるんだ」

アナ六「それだったら、最初からアップデートしているヤツを買ったほうが手っ取り早いっていうわけで」

デジ形「うむ。おまけにアップデート後のOSと、パソコンやアプリとの連携を検証し、最適化しているから、動作が安定しているという話だ」

ミドリ「たまに、アップデートがうまくいかなかったりすることがあるから、そっちのほうが安心ではあるね」

アナ六「で、このアップデートで、Windows 10はどこが変わったんでしたっけ？」

デジ形「詳しくは第41部・第13回を読んでほしいが、いくつか手短に教えよう。まずはロック画面のままで、パスワードを入力してサインインすることができるぞ」

アナ六「前はロック画面を切り替えなくてはならないんでしたね」

デジ形「あと、同じロック画面の関係でいうと、コルタナがロック画面上で使えるようになった」

アナ六「『コルタナさん』って声をかけるんでしたっけ？」

ミドリ「コルタナにアラームとかの予約をするときは、これを使うと便利かもしれないね」

デジ形「それから、インターネット・エクスプローラーに代わるブラウザーである『エッジ』に、拡張機能が加わったぞ」

ミドリ「拡張機能っていうのは、ブラウザーの操作性や機能を高めるもので、アプリみたいに、ストアから選んでインストールするものだね」

アナ六「前には英語のページを翻訳するっていう拡張機能を試しましたっけね」

デジ形「それから、『Windows Hello（ウィンドウズ ハロー）』っていう生体認証機能もついた。これは、パスワードの代わりに、指紋認証でサインインをしたりする仕組みだ。今回は、『dynabook T75/B』に、このための指紋センサーが搭載されているぞ」

ミドリ「指紋センサーは、第42部・第1回で紹介した秋モデルの『dynabook T85/A』にもついていたね」

アナ六「いちいち数字を入力する作業から解放されるってのは楽ですねえ」

デジ形「あとは、『Windows Ink（ウィンドウズ インク）』っていう機能が増えた」

アナ六「付箋とかスケッチとかに、電子ペンで書きこむヤツでしたね」

ミドリ「画面をキャプチャーして線や文字を書き加える『画面スケッチ』っていうのもあるよっ」

デジ形「タッチ操作に対応していない今回のスタンダードモデルではちょいと使いにくいが、付箋だったらキーボードで文字入力できるから、そこそこ使えるだろう」

冬モデルのラインアップは、3機種9モデル

デジ形「それでは冬モデルのラインナップを紹介していこう。今回は『dynabook T75/B』『dynabook T55/B』『dynabook T45/B』の15.6型スタンダードノートPC3機種で、それぞれ『リュクスホワイト（白）』『プレシャスブラック（黒）』『サテンゴールド（金）』の3色が用意されているから、3機種9モデルっていうことになる」

アナ六「今回は機種名の末尾に『B』がつくんですね」

ミドリ「ちなみに今回の3機種も、秋モデル同様『2年保証』だよっ」

デジ形「じゃあ、プレミアムモデルの『dynabook T75/B』から紹介しよう」

デジ形「こいつのCPUはCore i7で、メモリは8GB、それから記憶装置は1TBのハイブリッドドライブだ。それにブルーレイディスクドライブも搭載されているぞ」

ミドリ「さっきも言ったけど、『Windows Hello』対応の指紋センサーもついているね」

アナ六「ええっと、いつも聞いているような気もしますが、ハイブリッドドライブっていうのは、どんなもので？」

デジ形「ハードディスクと、タブレットなどで使われているフラッシュメモリを組み合わせた記憶装置で、パソコンの起動などが、通常のハードディスク搭載のパソコンよりも速くなるっていうメリットがある」

アナ六「おおっ、そうでしたねえ」

デジ形「次はハイスタンダードモデルの『dynabook T55/B』だ」

デジ形「こっちのCPUはCore i3だ。メモリは4GBで、1TBのハードディスクを搭載している。ブルーレイディスクドライブもついてるぞ」

アナ六「それならブルーレイの映画もバッチリですね」

デジ形「うむ。このT55とT75は画面もフルHDだから、きめの細かい、美しい映像が楽しめるぞ」

アナ六「ええっと、フルHDっていうのは？」

デジ形「画面の画素数のことで、HDが1,366×768ドットなのに対して、フルHDは1,920×1,080ドットある」

ミドリ「ちなみにHDっていうのは、『高精細』っていう意味の『high definition（ハイ・ディフィニッション）』の略称だよっ」

デジ形「じゃあ、最後にエントリーモデルの『dynabook T45/B』を紹介しよう」

デジ形「CPUはCeleron、メモリは4GBで、ハードディスクは1TB、そしてDVDスーパーマルチドライブを搭載しているぞ」

ミドリ「画面はHDで、画素数は1,366×768ドットだね」

アナ六「ブルーレイからDVDドライブになりましたが、あとCPUや画面の画素数を除けば、あまり上位機と変わりませんね」

デジ形「そうだな。その共通しているところで特に注目してほしいのは、今回の3機種ともオンキヨー製のステレオスピーカーを搭載していることだ。ノートパソコンのスピーカーというと、あまり音がよくないイメージがあるかもしれねえが、こいつはけっこういいぞ」

アナ六「秋の夜長にいい音楽を聴きたいですねえ」

ミドリ「毎年秋になると、そんなことを言ってるような気がするけど、そんなに音楽を聴いている感じはしないねえ」

デジ形「芸術の秋とか、読書の秋とか、とりあえず言っておきたいんだろうな」

アナ六「いろいろな秋がありますが、やっぱり何事にも優先されるのは、食欲の秋ですからね」

デジ形「食欲だったら、秋じゃなくても年中言ってるじゃねえか。やれやれだな」

ミドリ「食欲もふくめて、今年も秋を十分に楽しみたいねえ」