第34部・第8回 パソコンで“手書き”の年賀状を創る
第34部 タブレットで楽しむ「○○の秋」
第8回 パソコンで“手書き”の年賀状を創る
●講座で使用しているノートパソコン
「大江戸ぱそこんライフ」
【登場人物紹介】
デジ形平次…江戸中に名を知られた腕利きの岡っ引。意外にも趣味はパソコンで、事件のない時は日がな一日ノートパソコンに向かっている。
アナ六…デジ形平次の子分で、名前のとおりのアナログ人間。パソコンを使いこなせるようになりたいが、いつもトンチンカンなことを言ってデジ形を呆れさせている。
ミドリ…デジ形平次の女房。パソコンに関してはデジ形より詳しいというのがもっぱらの噂。
彼らがお送りする時空を超えた『NEWぱそこんライフ講座』、さて今回のお話は……。
パソコンで筆書きの文字を書く
アナ六
「最近夕方になるとアッという間に暗くなっちまいますねえ」
デジ形
「まあ、冬が近いってことだ」
ミドリ
「今年ももうすぐ終わりだねえ。そろそろ年賀状の準備でもしておかないとね」
アナ六
「クリスマスもまだまだ先なのに気の早いことで」
デジ形
「クリスマスから年賀状を書くなんて遅すぎだぞ!もう年賀状の話題も出始めているしな」
アナ六
「へえーっ、何か面白いニュースでもあるので?」
デジ形
「今年は“動く年賀状”が話題だ」
アナ六
「ええっ、いきなり年賀ハガキが立ち上がって踊りだしたりするんですかい?」
ミドリ
「それはちょいと薄気味悪いよっ」
デジ形
「動くってのはそういうことではなく、年賀状に印刷されている写真にスマホのカメラをかざすと、スマホに写っている写真が動き出すって寸法だ。AR(拡張現実)って技術を使っているようだな」
アナ六
「年賀状に写っているあっしが、スマホの中で動き出して『ハッピーニューイヤー!』とか叫ぶわけですね」
ミドリ
「新年の挨拶はもちろん、近況報告もできそうだね」
デジ形
「とはいえ、年賀状を受け取るほうはスマホが必要で、動画を見るための専用アプリをダウンロードしなくちゃならねえけどな」
ミドリ
「それに普通の年賀状の印刷代よりもちょいとお高くなりそうだね」
アナ六
「やっぱり手書きが安くて一番ですねえ」
デジ形
「そうは言っても、手書きもなかなか手間がかかるぞ」
アナ六
「なるほど、そこでパソコンの出番ってわけで」
デジ形
「うむ、今回は“手書き風”にこだわった年賀状作りを解説していこう」
ミドリ
「手書きじゃなくて“手書き風”なんだね」
アナ六
「『手打ちそば』じゃなくて『手打ち風そば』みたいな」
デジ形
「その例えはちょいと引っかかるが、まあそういうことだ」
アナ六
「じゃあ、新年の挨拶を筆書きするのもパソコンでできるので?」
デジ形
「その通りだ。郵便局がつくっている『郵便年賀.jp』というサイトに『手書き風毛筆ツール』というWebサービスがあるぞ」
アナ六
「おおっ、まるでお習字みたいですねえ」
アナ六
「しかし毛筆のような字が書けるっていっても、マウスじゃ筆のようにはいきませんぜ」
デジ形
「マウスを使わなくても、タッチ操作のできるパソコンなら直接画面に書き込めるじゃねえか」
アナ六
「なるほど、指先で画面をなぞればマウスよりはうまく書けそうですね」
デジ形
「しかも『dynabook KIRA L93』なら、電磁誘導方式のデジタイザーペンが使えるから、より自然な感覚で字が書けるぞ」
アナ六
「おおっ、こいつはバツグンの書き味ですねえ」
ミドリ
「あとはアナ六の字がうまくなるだけだねっ」
デジ形
「こいつは単に字を書くだけでなく、画像ファイルとしてダウンロードできる。それを年賀状アプリに取り込めば、手書き風の年賀状が“一丁あがり”ってわけだ」
ミドリ
「このサイトでは『はがきデザインキット』という年賀状のデザインができるアプリを無料ダウンロードできるから、それに取り込んで年賀状を作るのもいいだろうね」
アナ六
「なるほど、でも文字だけってのはちょいと寂しいなあ」
デジ形
「じゃあ、次は図案のほうを解説していこう」
写真を「手書き風イラスト」に加工する
アナ六
「年賀状といったら、筆の文字に干支のイラストってのが定番ですが、イラストもお絵描きアプリで描くつもりで?あっしは文字もヘタですが、絵はもっと苦手ですからねえ」
デジ形
「そこで今回のテーマの“手書き風”だ。さっき紹介した『郵便年賀.jp』には『絵画風写真加工ツール』ってのもある。これを利用すれば、写真を水彩画風や版画風のイラストに加工できるぞ」
アナ六
「写真さえしくじらなければ、うまくイラストにできるわけですね」
デジ形
「ところで、来年の干支は何だかわかっているか?」
アナ六
「え~っと?」
デジ形
「やり方は至って簡単で、加工したい写真をアップロードし、水彩画風の場合は筆の太さやトーンを選ぶだけだ」
ミドリ
「アップロードできる写真の画像ファイルは5MBまでだから、そこは気をつけてほしいね」
アナ六
「これさえあれば誰でもイラストレーターになれそうですねえ」
デジ形
「もう一方の版画風も、同じような操作で写真を版画にしたようなイラストが作れるぞ」
アナ六
「イモを彫らなくても羊のハンコができるわけで。こいつはラクだなあ」
デジ形
「インクの色を選べるほか、インクの程度を調整することで、タッチを変えることができる。顔写真をイラストっぽく加工することもできるぞ」
ミドリ
「できれば背景のない切り抜き写真を使うほうが、絵の内容がわかりやすいだろうね」
アナ六
「水彩画風も芸術的でしたが、版画も年賀状っぽくていいですねえ」
「ペイントショップ・プロ」で写真をイラストに加工
デジ形
「次はパソコンに搭載されている写真加工・編集アプリを使って、写真を手書き風に加工してみるぞ」
アナ六
「さっきの写真加工ツールと同じことで?」
デジ形
「写真をイラスト風に加工するのは同じだが、パソコンのアプリのほうが特殊効果の種類がいろいろあるからな」
アナ六
「せっかちなあっしと違って、じっくりと写真を加工したいって人にお勧めですね!」
デジ形
「うむ。今回は『dynabook KIRA L93』に搭載されている『コーレル・ペイントショップ・プロ(Corel PaintShop Pro)』でやってみよう」
アナ六
「うわっ、加工された写真は見事ですが、いろいろな項目や数字があって、どこをどう動かせばいいのか全然わかりませんぜ」
デジ形
「まあ、オレたちはプロじゃねえから、それぞれの項目の意味を覚えるよりも、『プレビュー』を見ながら適当に数字を動かして好みの画像に仕上げるのがいいだろうな」
アナ六
「好みの画像になるまでじっくり操作するのは、じれったくてたまりませんねえ」
ミドリ
「それなら数字を動かさなくてすむ『インスタント効果』を使うといいだろうね」
アナ六
「おっ、やっぱりあっしにはこっちのほうが向いていますぜ」
写真を下絵にしてイラストを描く
アナ六
「しかし、あっしに絵描きの才能があれば、年賀状のイラストも悩まなくてすむのになあ」
ミドリ
「あたしも含めて大部分の人たちはそうなんだから、お前だけが悩むことはないさっ」
デジ形
「それにちょいと工夫すれば、イラストをうまく見せることもできるぞ」
アナ六
「簡単にできるイラスト上達法があるので?」
デジ形
「絵の腕を上げるんじゃなく、うまそうに見せるワザだ。さっきのペイントショップ・プロを使うぞ」
アナ六
「何を言っているのかよくわかりませんぜ」
デジ形
「人物写真などに薄い紙を重ねて輪郭をなぞれば、そこそこうまく描けるだろう?あれをパソコンでやるわけだ」
アナ六
「それは“手抜き”ってヤツでは?」
デジ形
「絵を学ぶ人からすれば手抜きかもしれねえが、オレたちゃ素人だからな」
アナ六
「それもそうですね。で、どのようにやればいいので?」
デジ形
「ペイントショップ・プロで写真を開いたら、新しい『レイヤー』を加える。これが写真を写す薄い紙ってわけだ。で、例のデジタイザーペンで写真をなぞるように絵を描いていく」
ミドリ
「これもマウスや指先ではできない、デジタイザーペンならではの機能だねっ」
アナ六
「細い線もらくらく引けますねえ」
デジ形
「で、輪郭を描いたら内部の着色をする。『スポイトツール』を使えば、色も写真に近いものになるぞ」
ミドリ
「スポイトツールを選んで写真をタップすると、その部分の色が選択されて、その色で描画できるんだね」
アナ六
「似た色はどれか?って必死になって探さなくてもすむんですね」
デジ形
「そうやって色を塗り終えたら、下絵の写真を消去すれば完成ってわけだ」
アナ六
「こりゃあ、本物そっくりのイラストが描けますね」
デジ形
「ところが下絵を抜いた状態だと、どうも絵のできが今ひとつだ」
ミドリ
「そこが素人の悲しさだね」
デジ形
「というわけで、下絵をつけたまま完成ということにするぞ。まあ、これも写真加工の手法のひとつってことだな」
アナ六
「ええっ、それこそ手抜きでは?」
デジ形
「どうだアナ六、お前も年賀状を作ってみる気になったか?」
アナ六
「あっしはせっかちだから、じっくり絵を描いたりするのが苦手で」
ミドリ
「そんなこと言わないで、意外と才能があるかもしれないよっ」
アナ六
「親分が何種類かデザインするでしょうから、そこからボツになったヤツをいただきますぜ」
デジ形
「そいつはそれこそ“手抜き”じゃねえのか?」
アナ六
「いやあ、あっしは素人ですからねえ」
ミドリ
「“素人”ってのは言い訳に便利な言葉だね」
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