「大江戸ぱそこんライフ」

【登場人物紹介】

デジ形平次…江戸中に名を知られた腕利きの岡っ引。意外にも趣味はパソコンで、事件のない時は日がな一日ノートパソコンに向かっている。

アナ六…デジ形平次の子分で、名前のとおりのアナログ人間。パソコンを使いこなせるようになりたいが、いつもトンチンカンなことを言ってデジ形を呆れさせている。

ミドリ…デジ形平次の女房。パソコンに関してはデジ形より詳しいというのがもっぱらの噂。

　彼らがお送りする時空を超えた『NEWぱそこんライフ講座』、さて今回のお話は……。

5年前のパソコンとの性能を比較

アナ六
「今年もアッという間に師走になっちまいましたね。ついこのあいだまで、『暑い、暑い』ってボヤいていたのになあ」

デジ形
「『暑い』と『寒い』のあいだに、しばらく『涼しい』時期があったはずだが、つい忘れちまうものだ」

ミドリ
「記憶や時間の感覚なんて、あてにならないねえ」

アナ六
「確かに、今年はどんな事件やイベントがあったかってのも、すぐには思い出せませんぜ」

デジ形
「だから年末になると『今年の重大ニュース』とか『流行語大賞』とかをやって一年を振り返るんだろうな」

ミドリ
「重大ニュースといえば、豪雨に地震、火山の噴火と、今年も自然災害が多かったね」

デジ形
「日本人がノーベル賞を受賞したり、ソチオリンピック・パラリンピックで金メダルを取ったりとか、明るいニュースもあったぞ」

アナ六
「なるほど、そんなニュースがありましたね。でも、あっしの周りにも時間感覚の鈍いヤツがいて、あっしが『そろそろパソコンを買い替えたらどうだ？』って言っても『この前買ったばかりだ』って言うんですよ。実際には買ってから何年も経っているってのに」

デジ形
「そう言えば、今年は『Windows XPのサポート終了』ってニュースもあったな。いまだにXPのパソコンを使っている人は少ないだろうが、早く買い替えるべきだろう」

アナ六
「そいつのパソコンもちょいと前のOSだったもので、買い替えを勧めたんですが、『それなら新しいOSをインストールする』って言い張るんですよ」

ミドリ
「それで、Windows 8をインストールしたのかい？」

アナ六
「いえいえ、一向にやる気配がありませんぜ」

デジ形
「5、6年前に買ったパソコンなら、今売っているパソコンとの性能の差は歴然としているけどな」

アナ六
「いやあ、『最近のパソコンは性能がよくなっている』って口で言うだけじゃ納得してくれないんですよ」

デジ形
「それならちょうど、おあつらえ向きのWebサイトがある。dynabookのWebサイトに『PCの進化早わかりガイド』という特集ページがあるんだが、ここでは2009年と2014年の最新のノートパソコンをいろいろな面から比較しているぞ」

アナ六
「へえーっ、そいつは面白そうですねえ」

デジ形
「ここでは9項目について新旧のパソコンを比較しているが、第一に注目すべきはデータ処理の速度だな」

アナ六
「えーっと、4年前のノートパソコンのハードディスクと今年の秋冬モデルのハイブリッドドライブを比較したんですね。こりゃあ、全然違いますね」

ミドリ
「SDカードから10GBのデータをコピーしたときの速度の比較だね。ハイブリッドドライブでは、処理にかかる時間が半分以下だよっ」

デジ形
「こいつはハイブリッドドライブの速さがよくわかるデータだな」

アナ六
「そのハイブリッドってのはどうして速いんですかい？」

デジ形
「大容量のハードディスクと、データの読み書きの速いフラッシュメモリを組み合わせたのがハイブリッドドライブだ。今までも一部のモデルに搭載されていたが、この秋冬モデルではスタンダードモデルにも搭載機種が登場し、一気に搭載機種が増えたんだ」

アナ六
「なるほど、この冬一押しの機能ってわけですね」

デジ形
「このWebサイトにはほかにも省エネ効果やバッテリー性能などの比較がある。こいつを見せてやれば、最新モデルのパソコンに買い替える気になるかもしれねえぞ」

アナ六
「おおっ、こいつはありがてえ。でも、どんなパソコンに買い替えればいいんでしょう？」

デジ形
「そいつはこれから紹介するとしよう」

アナ六
「よろしくお願いしますぜ！」

パソコンもテレビも楽しみたいなら液晶一体型

アナ六
「パソコンもいいですが、やっぱり年末はテレビばっかり見ていますねえ。大河ドラマもクライマックスだし、大晦日の紅白歌合戦も楽しみですぜ」

ミドリ
「見たい番組が重なって困ることもあるね。まあ、一方を録画して、あとで見ればいいんだけどさ」

デジ形
「パソコンを紹介しようとしていたのに、テレビの話か。まあ、パソコンもテレビも楽しみたいというなら、液晶一体型の『REGZA PC』があるぞ」

アナ六
「おおっ、画面も大きくて、あっしの住むワンルームにはちょうどいい大きさですぜ！」

ミドリ
「カッコつけて言ってるけど、実際は四畳半の長屋だろう？」

デジ形
「REGZA PCはテレビが見られるだけでなく、録画もできるのがいいところだな。特にD81とD71は『W録（ダブロク）』と言って、ふたつの番組を同時に録画できる」

ミドリ
「ハードディスク容量も、D81とD71は3TB、D51は2TBもあるから、普通のハードディスクレコーダーとほとんど同じだねっ」

アナ六
「パソコンとテレビとレコーダーを別々に買うことを考えたら、すいぶんお得ですねえ」

デジ形
「それにオンキヨー製のステレオスピーカーもついているから、音響もバッチリだ。コンサートの番組やブルーレイディスクを見るのもいいぞ」

アナ六
「これさえあれば年末は優雅な時間がすごせそうだなあ」

ミドリ
「優雅になるまえに大掃除はすませておくんだよっ！」

デジタル一眼レフの精細な画像をそのままに

デジ形
「テレビといえば今年は4Kテレビが人気商品になったが、パソコンも4Kディスプレイの時代が幕を開けたぞ」

アナ六
「ええっと、4Kってのはハイビジョンよりも画面が細かいんでしたっけ」

ミドリ
「ドット数がフルハイビジョンの4倍だったね」

アナ六
「フルハイビジョンでも画面が細かいのに、そのさらに上を行くんですね。でも、そんな画面で何を見ればいいんでしょう？」

デジ形
「4Kの画像を撮影できるデジタル一眼レフカメラや、4K解像度のビデオ映像だな」

アナ六
「そりゃあきれいに見えるでしょうが、あいにくデジタル一眼や4Kのビデオカメラなんて持っていませんぜ」

デジ形
「まあ、そういう人も多いだろうが、普通の画像でも超解像技術『レゾリューションプラス』という機能で、通常よりもきれいに見えるって話だ」

ミドリ
「『TOSHIBA Media Player』についている機能だね。同じように映像も高画質化機能を使って処理するから、DVD画像もきれいに見えるそうだよ」

アナ六
「なるほど、別にカメラ好きの人でなくてもウェルカムってわけで」

デジ形
「高解像度の場合、地図の表示範囲が広がるってメリットもある。まあ、時代を先取りしたパソコンといえるだろうな」

アナ六
「先取りなんてカッコいいですねえ」

持ち運びもできて手軽に扱えるネットノート

アナ六
「テレビが見られたり、高解像度だったりと、いろいろな種類のパソコンがありますが、あっしのパソコン仲間には『インターネットに接続できて、Webサイトを見たり、メールのやりとりができるだけでいい』ってヤツもいますぜ」

デジ形
「パソコンってのはいろいろな使い方ができるから、逆に言うと百人いれば百通りの使い方があるわけだな」

ミドリ
「Webサイトを見るのとメールっていうのは、一番シンプルな使い方だねっ」

デジ形
「そういう人にお勧めなのが『ネットノート』だ」

アナ六
「普通のノートパソコンとは違うので？」

デジ形
「中身はWindows 8.1を搭載した通常のパソコンだが、画面が11.6型とやや小さく、コンパクトで持ち運びもできるのが特長だ」

ミドリ
「第34部・第6回で使用していたね」

アナ六
「でも、インターネットとメールぐらいしかできないので？」

デジ形
「そこは使う人しだいだ。オフィスも入っているから、ワードやエクセルも使えるぞ。それに第34部・第6回で紹介したように、インターネット経由でレグザブルーレイレコーダーと接続して、録画番組を見たりすることもできる」

アナ六
「おおっ、そうでした。テレビも見られるんでしたね」

ミドリ
「液晶一体型PCのようにテレビチューナーがついているわけじゃないから、ネットノート単独では見られないけどね」

アナ六
「なるほど。でも、小さいのにいろいろな可能性を秘めた、まるであっしのようなパソコンですね」

デジ形
「どこにどんな可能性があるってんだ？」

紙のようにスラスラ文字が書けるタブレット

デジ形
「じゃあ、最後に新しいWindowsタブレットを紹介しよう」

アナ六
「ええっ？『新しい』って言っても、この前の秋冬モデルにWindowsタブレットはありませんでしたぜ」

デジ形
「ムフフフ、確かにその通りだが、すでにWebサイト上では発表されていて、12月下旬から発売されるって話だ」

アナ六
「へえーっ、そいつは驚いた。で、今度のWindowsタブレットは、いかなるもので？」

デジ形
「10.1型が『dynabook Tab S80』と、ブルートゥースキーボード同梱の『dynabook Tab S90』、8.0型が『dynabook Tab S68』だ」

アナ六
「10.1型と8.0型ってえのは今出ているのと同じ大きさですよね？」

デジ形
「最後まで話を聞くんだ。今回のdynabook Tabは『アクティブ静電結合方式』を採用し、専用のデジタイザーペンでの手書き機能を強化している」

アナ六
「ペンで画面に手書き文字を書くってのは、前にもあったような？」

ミドリ
「『dynabook KIRA L93』だね。あれは電磁誘導方式というもので、今回の『アクティブ静電結合方式』ってのは業界初らしいよっ」

アナ六
「おおっ、初物ですかい？あっしは江戸っ子だから、初物には目がありませんぜ」

ミドリ
「初鰹とは違うよっ！」

デジ形
「この手書き機能を活かすノートアプリとして『トゥルーノート（TruNote）』が搭載されている」

アナ六
「あれっ、つい最近似た名前を聞いたような？」

デジ形
「それは前回紹介した雑誌記事などを撮影する『トゥルーキャプチャー（TruCapture）』だな。両方とも『トゥルー（Tru）シリーズ』と呼ばれるもので、もうひとつ『トゥルーレコーダー（TruRecorder）』というボイスレコーダーになるアプリも搭載されているぞ」

ミドリ
「『Tru』はシリーズ名で、スペルミスじゃないから覚えておいてほしいね」

デジ形
「このトゥルーノートってのは、ただのノートアプリじゃなく、タブレットにロックがかかっている状態でも、ペンの操作ですぐに書けるって話だ。一瞬の思いつきをすぐに書き留めておけるわけだな」

アナ六
「なるほど、そりゃあ便利だ。でも、それだったら実物のメモとペンがあればいいのでは？」

デジ形
「こいつはそれだけじゃねえぞ。手書きの文字をテキストデータに変換して、ワープロなどにコピーできる。手書きのメモの内容をパソコンに保存するなら、いちいち入力しなければならないが、その手間がいらねえってわけだ」

アナ六
「手書きの文字がテキストの文字になるなんてすごいですねえ。こりゃあ、年の終わりにとんでもない製品が出たもので」

ミドリ
「最近、親分に落ち着きがないと思ったけれど、このWindowsタブレットのニュースが原因だったんだね」

デジ形
「うむ。オレにとっては今年の重大ニュースのひとつだな」

アナ六
「親分の重大ニュースはパソコンやタブレットばかりですねえ」

ミドリ
「仮にも岡っ引なんだから、ほかにもありそうだけどね」

デジ形
「そりゃあもちろん、心に残るニュースはいくつもあるが、自分の重大ニュースぐらいは明るいニュースを選ばせてほしいものだ」

アナ六
「なるほど、自分の重大ニュースを選ぶってのは面白そうですね」

ミドリ
「アナ六もやってみたらどうだい？」

アナ六
「そうですねえ……どんなニュースがあったか忘れちまいましたぜ！」

デジ形
「やれやれ、来年は手書きのタブレットで日記でもつけたらどうだ？」