第35部・第6回 新世代CPUを搭載!2015年春モデル
第35部 ペンが奏でるNEWタブレットライフ
第6回 新世代CPUを搭載!2015年春モデル
「大江戸ぱそこんライフ」
【登場人物紹介】
デジ形平次…江戸中に名を知られた腕利きの岡っ引。意外にも趣味はパソコンで、事件のない時は日がな一日ノートパソコンに向かっている。
アナ六…デジ形平次の子分で、名前のとおりのアナログ人間。パソコンを使いこなせるようになりたいが、いつもトンチンカンなことを言ってデジ形を呆れさせている。
ミドリ…デジ形平次の女房。パソコンに関してはデジ形より詳しいというのがもっぱらの噂。
彼らがお送りする時空を超えた『NEWぱそこんライフ講座』、さて今回のお話は……。
第5世代Coreプロセッサー搭載モデルが登場
アナ六
「ポリポリポリ……いやあ、香ばしくてうまい豆ですねえ」
デジ形
「なに食ってるんだ、そいつは夕べの節分でまいた豆じゃねえか」
ミドリ
「まだ豆の残りがあるから、拾い食いしないで、これをお食べっ」
アナ六
「おおっ、こいつはありがたい。ちょうど腹が減っていたところですぜ。しかし今日から暦の上では春だってのに相変わらず寒いですねえ」
デジ形
「立春になったからって急に暖かくなるわけじゃねえからな。この日をさかいに、だんだん寒さが和らいでいくわけだ」
ミドリ
「今年の梅はいつごろ咲くんだろうね」
アナ六
「でも、これから大雪の日があるかもしれねえし、春の訪れはまだまだ先ですぜ」
デジ形
「ムフフフ、もう春は始まっているぞ」
アナ六
「ええっ!……とここで驚くのが毎度のことですが、あっしにはお見通しですぜ。パソコンの春モデルが発表されたってことでしょう?」
ミドリ
「おや、珍しく勘がさえているね」
デジ形
「ちぇっ、面白くねえな。ここでアナ六がビックリして話題に食いついてくるってのがいつもの展開じゃねえか」
アナ六
「あいにく、あっしは豆に食いついているところで」
ミドリ
「もう自分の歳ぐらいの数は食べたんじゃないのかい?」
デジ形
「豆はお預けだ。これから2015年の春モデルを紹介していくぞ」
アナ六
「へいっ、で、今回の新しいモデルの特長は?」
デジ形
「ノートパソコンの多くの機種に新しい世代のCPUが搭載されたことだな」
アナ六
「パソコンのCPUってえと『おこわ』みたいな名前でしたっけ?」
デジ形
「食べ物じゃねえぞ。『インテル・コア(Core)プロセッサー』だ」
アナ六
「それですぜ、それが新しくなったので?」
デジ形
「歴史を重ねて第5世代になったって話だ」
アナ六
「5代目ともなれば、パソコンの動きもだいぶ速くなったでしょうね」
デジ形
「それだけじゃねえぞ。以前の世代よりも消費電力が減って、バッテリーの駆動時間も延びたようだ」
ミドリ
「昔のパソコンはCPUの性能がよくなるほど消費電力が増えたものだけれど、逆に消費電力が減るなんて、夢のようだねえ」
アナ六
「そんな夢のようなパソコンが登場したわけですね」
デジ形
「うむ。では、これから各機種を紹介していこう」
キーボードとマウスが一新!液晶一体型「Dシリーズ」
デジ形
「dynabookは機種名の英字をとって『○シリーズ』と呼ばれるようになった。今回はこれに従って紹介していくぞ」
アナ六
「例えば液晶一体型のdynabookは何シリーズになるんですかい?」
デジ形
「液晶一体型パソコンの機種名の英字は『D』だから『Dシリーズ』だ」
アナ六
「じゃあ、春モデルのDシリーズにはどんな機種があるので?」
デジ形
「Dシリーズはすべて21.5型フルHD画面だが、テレビの視聴・録画ができるのは『dynabook D81』『dynabook D71』『dynabook D51』の3機種だ」
ミドリ
「オーディオとビジュアルを強化した『AVPC』と呼ばれている機種だねっ」
アナ六
「D81・D71・D51では、数字の大きいほうが性能が高いので?」
デジ形
「そういうことになるな。D81はタッチパネル対応で、パソコンを起動しなくてもテレビが見られる『今すぐTV』という機能がついている」
アナ六
「液晶一体型の大きな画面を指先で操作できるってのは面白そうですねえ」
デジ形
「D71は、今挙げた機能を除けばD81とほとんど同じで、CPUはCore i7、メモリは8GB、ハードディスクは3TBで、ブルーレイディスクドライブがついているぞ」
ミドリ
「地デジ・BS・110度CSの3波のテレビ局が見られて、2番組を同時録画できる『W録』がついているのもD81・D71に共通した機能さ」
アナ六
「テレビを見たり録画したいなら、このあたりの機種がお勧めってわけで」
デジ形
「残るD51は普及型の機種で、地デジ放送の視聴や録画ができる。ほかにDシリーズの新作には、テレビチューナーのついていない『dynabook D61』があるぞ」
アナ六
「このシリーズで新しくなった点は?」
デジ形
「うむ。今回はワイヤレスキーボードとワイヤレスマウスが新しいデザインになった。キーボードはやや小型になり、本体の下に収納できるようになったぞ」
アナ六
「へえーっ、置き場所が決まっていたら、キーボードを失くす心配はないですね」
ミドリ
「マウスだったらわかるけど、キーボードは滅多に失くさないんじゃないかい?」
デジ形
「また、キーを押す仕組みに『パンタグラフ構造』を取り入れて、音が静かになり、安定して押せるようになったぞ」
アナ六
「上野のパンダが関係あるんですかい?」
デジ形
「関係ねえぞ。『パンタグラフ』と言ったら、電車の屋根の上についていて、電線から電気を取り入れるためのひし形の骨組みのことじゃねえか。あれに形が似ているんだろうな」
アナ六
「なるほど、“パンダ”じゃなくて“パンタ”でしたか」
新世代CPU搭載のスタンダードノート「Tシリーズ」
アナ六
「次に紹介するのは何シリーズですかい?」
デジ形
「スタンダードノートPCの『Tシリーズ』を紹介しよう。このシリーズにはさっき言った第5世代のCoreプロセッサーを搭載しており、性能の向上とさらなる省電力を実現しているぞ」
アナ六
「おおっ、新世代のノートパソコンってわけで」
デジ形
「このシリーズには『dynabook T85』『dynabook T75』『dynabook T65』『dynabook T55』の4機種があり、タッチ操作に対応しているのが『dynabook T85』だ」
アナ六
「やっぱり数字が一番大きいのが、性能も一番ですね」
デジ形
「このシリーズの画面は15.6型で、T85はフルHDだ。CPUは『Core i7』で、1TBのハイブリッドドライブを搭載しているぞ」
アナ六
「ええっと、『ハイブリッドドライブ』ってのは何でしたっけ?」
デジ形
「ハードディスクにNAND型フラッシュメモリを組み合わせて、パソコンの起動時間やよく使うアプリの読み出し・書き込みのスピードを大幅に向上させたものだ」
ミドリ
「ちなみに略称は『SSHD(ソリッド・ステート・ハイブリッド・ドライブ)』だよっ」
アナ六
「略す前の名前は長いですねえ。ところで、T85以外はどんな性能なので?」
デジ形
「『dynabook T75』は、T85からタッチ操作を除いたものと考えればいいだろう。ハイブリッドドライブはもちろん、ブルーレイディスクドライブも搭載しているぞ」
ミドリ
「ちなみに本体の色も白(リュクスホワイト)・黒(プレシャスブラック)・金(サテンゴールド)・赤(モデナレッド)の4色から選べるよっ」
デジ形
「『dynabook T65』『dynabook T55』は同じ15.6型でもHD画面で、CPUはT65が『Core i5』、T55が『Core i3』だ。もちろん両方とも第5世代だぞ」
アナ六
「同じ世代のCPUでもいろいろな種類があるんですね」
デジ形
「あとこの2機種は1TBのハードディスクで、DVDスーパーマルチドライブを搭載している」
ミドリ
「選べる色はT65が赤と金、T55が白と赤と金というように、機種ごとに違うから注意したいね」
アナ六
「“色で選ぶか、性能で選ぶか”ってわけで」
モバイルに最適!スリムコンパクトノート「Rシリーズ」
デジ形
「モバイルに適したスリムコンパクトノートPCは『Rシリーズ』だ」
ミドリ
「ビジネスマンが外に持ち出して使えるような、タフでコンパクトで高性能なノートパソコンだねっ」
アナ六
「そいつはあっしにピッタリだ!」
デジ形
「誰がタフなビジネスマンなんだ?このシリーズには『dynabook R83』と『dynabook R73』の2機種があり、それぞれ黒(グラファイトブラック)・白(プレシャスホワイト)の2色から選べるぞ」
アナ六
「この2機種の機能はどうなっているので?」
デジ形
「共通点から言うと、13.3型フルHD画面で、CPUは『Core i7』を搭載している。モバイルという点では、『ハニカムリブ構造』で本体強度を高めており、ドイツの認証機関で加圧・落下・防滴テストをクリアしているぞ」
ミドリ
「バッテリー駆動時間も約10.5時間あるから、電源のない場所でも長く使えるねっ」
アナ六
「逆に違う点っていうのは?」
デジ形
「R83が1TBのハイブリッドドライブなのに対し、R73は1TBのハードディスク、R83がブルーレイディスクドライブなのに対し、R73はDVDスーパーマルチドライブってところだな」
ミドリ
「細かいけれど、メモリはR83が8GBで、R73は4GBだよっ」
アナ六
「ビジネス向きかと思っていましたが、R83ではブルーレイディスクの映画も見ることができるんですね」
デジ形
「画面はコンパクトだが、フルHDだからブルーレイの高精細な映像もちゃんと再生できるぞ。家の中で使うにも十分な性能を備えているわけだ」
アナ六
「家でも外でもオーケーとは、使い応えがありますねえ」
スタイリッシュなノートPC「dynabook KIRAシリーズ」
デジ形
「dynabookの『○シリーズ』には、ほかに『Pシリーズ』と『Nシリーズ』がある。これらは以前から継続して販売されているもので、Pシリーズにはタッチ対応15.6型コンバーチブルPC『dynabook P75』と14.0型コンパクトノートPC『dynabook P54』があるぞ」
ミドリ
「“コンバーチブル”っていうのは、ノートパソコンの画面の部分が360度回転して折りたたみ、タブレットのような形でも使えるパソコンだねっ」
アナ六
「そういうユニークなスタイルのパソコンがありましたね」
デジ形
「一方のNシリーズは、タッチ対応11.6型コンパクトコンバーチブルPC『dynabook N61』とタッチ対応11.6型ネットノート『dynabook N51』の2機種だ」
アナ六
「こっちはコンパクトな本体で、持ち歩くこともできるノートPCでしたっけ」
デジ形
「うむ。そしてこれらのシリーズ以外に、以前から続いているブランドネームがあったが、覚えているか?」
アナ六
「ええっと、そいつは夜空に浮かぶ星のようにキラキラした名前では?」
デジ形
「回りくどい言い方だな。『dynabook KIRAシリーズ』だ。これも今回の新作に含まれているぞ」
アナ六
「そもそも『KIRA』ってのはどんなパソコンでしたっけ?」
デジ形
「簡単に言えば、薄型ボディの洗練されたデザインで、高画質・高音質が特長のノートパソコンだ」
アナ六
「今回の新作には、どんな機種があるので?」
デジ形
「さっきの『○シリーズ』のように『dynabook KIRA』には『Vシリーズ』と『Lシリーズ』がある。『Vシリーズ』には『dynabook KIRA V83』『dynabook KIRA V73』『dynabook KIRA V63』があるぞ」
アナ六
「こいつは薄くて軽そうですねえ」
デジ形
「画面はいずれも13.3型だが、『dynabook KIRA V83』はフルHDを超えた高精細のWQHD画面で、タッチ操作にも対応している」
アナ六
「それって、フルハイビジョンのテレビよりも細かく見えるってことですよね。そいつはすげえなあ」
デジ形
「CPUは第5世代の『Core i5』を搭載し、256GBのSSDを搭載しているぞ」
ミドリ
「SSDの記憶容量は以前のモデルの2倍になったね」
アナ六
「SSDは読み書きが速いけど容量が少ないってのが相場でしたが、ここに来てかなり増えましたね」
デジ形
「一方の『dynabook KIRA V73』と『dynabook KIRA V63』は、13.3型のフルHD画面で、タッチ操作には対応していない。この2機種の違いは、V73のSSDが256GBなのに対し、V63は128GBってところぐらいだな」
ミドリ
「V73とV63はV83よりも軽くて、バッテリー駆動時間もちょいと長いようだねっ」
アナ六
「ほほう、それぞれ長所があるんですね。それで、もうひとつの『Lシリーズ』ってのは?」
デジ形
「それは『dynabook KIRA L93』だ。7つのスタイルに変形するコンバーチブル&デタッチャブルPCってやつだな」
アナ六
「おおっ、こいつは以前からこの講座にも出ていますね」
ミドリ
「この機種のスタイル変形に関しては第33部・第3回で紹介しているよっ」
アナ六
「しかし、新作ってことは何か新しくなったところがあるので?」
デジ形
「最大の特長であるデザインは以前のままだ。今回はCPUに第5世代の『Core i7』が搭載されたぞ」
アナ六
「おおっ、最初に話してくれた、高性能で省電力なCPUですね」
デジ形
「それにWindowsペンタブレットのときに紹介したノートアプリ『トゥルー(Tru)シリーズ』が搭載されている」
ミドリ
「トゥルーシリーズの『トゥルーノート』『トゥルーキャプチャ』『トゥルーレコーダー』は第35部・第3回と第4回で紹介しているね」
アナ六
「なるほど、この機種はペンタブレットとしても使えるんでしたっけ」
デジ形
「専用のデジタイザーペンで、正確な線が引けるからな。画面はタブレットよりも大きい13.3型で、さっきの『dynabook KIRA V83』と同じWQHD画面だから、別の使い方が楽しめるかもしれねえぞ」
アナ六
「豆まきに使う鬼の顔も描けますね」
ミドリ
「お面を作るには、ちょいと遅かったね」
タブレットの新作登場「dynabook Tabシリーズ」
デジ形
「最後に紹介するのが、『dynabook Tabシリーズ』、つまりWindowsタブレットのシリーズだ」
アナ六
「あれっ、専用ペンがついたWindowsペンタブレットが出たばかりのような?」
デジ形
「うむ。今回は昨年の夏モデルで出ていた『dynabook Tab S50』と『dynabook Tab S38』のバージョンアップってところだ。基本性能は同じだが、第34部・第6回で紹介した『TVコネクトスイート』がインストールされているぞ」
ミドリ
「ブルーレイレコーダーとネットワーク接続して、室内や出先のパソコンからレコーダーの録画番組などを見るアプリだったね」
アナ六
「それがタブレットでも見られるようになったわけで。こいつはタブレットがますます重宝しますねえ」
デジ形
「今回は性能の説明なんかでよくしゃべったものだな」
ミドリ
「ちょうどお茶が入ったよっ」
デジ形
「おおっ、ありがてえ。アナ六も今回の春モデルがよくわかったか?」
アナ六
「ポリポリポリ……えっ、何か言いましたか?」
デジ形
「なんだ、人の話も聞かねえで豆を食っていたのか?こいつ、今から豆まきのやり直しだ!鬼は外っ!」
アナ六
「ひええっ、力一杯豆をぶつけるのは勘弁してくださいっ!」
ミドリ
「よほどお腹が空いていたんだねえ」
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