第36部・第13回 暑さに負けるな!夏場のパソコン対策
第36部 ペンタブレットが拓く新たな時代
第13回 暑さに負けるな!夏場のパソコン対策
●講座で使用しているノートパソコン
「大江戸ぱそこんライフ」
【登場人物紹介】
デジ形平次…江戸中に名を知られた腕利きの岡っ引。意外にも趣味はパソコンで、事件のない時は日がな一日ノートパソコンに向かっている。
アナ六…デジ形平次の子分で、名前のとおりのアナログ人間。パソコンを使いこなせるようになりたいが、いつもトンチンカンなことを言ってデジ形を呆れさせている。
ミドリ…デジ形平次の女房。パソコンに関してはデジ形より詳しいというのがもっぱらの噂。
彼らがお送りする時空を超えた『NEWぱそこんライフ講座』、さて今回のお話は……。
暑いときのパソコン冷却法
アナ六
「雨の日が続くと、どうも調子が上がりませんぜ。早く梅雨が明けねえかなあ」
デジ形
「関東の梅雨明けの平均が7月21日ごろだっていうから、あと1カ月近くは辛抱しねえとな」
ミドリ
「あくまでも平均だから、もっと早く明けるかもしれないさ」
アナ六
「ってことは、逆に平均より遅くなるかもしれませんよね」
デジ形
「アナ六はいつもマイナス思考だな。梅雨が明けたら、また暑いだのなんだのって文句を言うんだろう?」
アナ六
「暑いだけじゃありませんぜ。台風とかゲリラ豪雨とか熱中症とか、夏は文句のつけどころがいろいろありますぜ」
ミドリ
「そういえば、去年話題になったデング熱も気になるねえ」
デジ形
「人だけじゃなくて、パソコンもいろいろ注意しねえとな」
アナ六
「ええっ、暑いときに流行するコンピューターウィルスがあるので?」
デジ形
「そんなウィルス、あるわけねえだろうが。問題は暑さのほうだ」
アナ六
「パソコンが熱中症にかかるんですかい?」
ミドリ
「かかるわけないけど、パソコンも暑さには弱いからねえ」
アナ六
「そういえば暑いさなかにパソコンを使うと、フゥー、フゥーって熱い息を吐き出しますね」
デジ形
「あれは息じゃなくて、パソコン内部で発生した熱を出しているだけだ」
アナ六
「でも、パソコンの中でもゴーッって音を上げていますし、なんだか苦しそうですぜ」
デジ形
「そいつはパソコンの中で回っているファンの音だ。もしパソコン内部の熱がうまく排出されず、温度がどんどん上がっていったら、『熱暴走』といって突然パソコンの電源が止まったり、いろいろなエラーが起こったりするんだぞ」
アナ六
「ゲームに夢中になっているときにパソコンの電源が止まったりしたら大変ですねえ」
ミドリ
「パソコンゲームに限った話じゃないよっ!」
デジ形
「というわけで、今回はまず、パソコンの熱対策のグッズを紹介していこう」
アナ六
「そういえば、USBコネクタに接続する小さな扇風機がありましたよね。あの風をパソコンにあてればいいんじゃないですかい?」
デジ形
「まあ、そういう使い方もいいだろうが、こいつはもともとパソコンを使っている人が涼むための扇風機だからな」
ミドリ
「パソコンの熱で暑いから、人も冷やさないとね」
アナ六
「じゃあ、ほかにどんなグッズがあるっていうんですかい?」
デジ形
「ノートパソコンはおもに底の部分が熱くなる。そこを冷やすためのグッズがいろいろあるぞ。例えば冷却シートとか冷却プレートと呼ばれるものだ」
アナ六
「風邪で熱が出たときに、額に貼るヤツと同じものなんですか?」
デジ形
「中身が同じかどうかは知らねえが、熱を冷ますって用途は同じだな」
ミドリ
「あとで話すファン冷却の機器と違って音が出ないのがいいところだね」
デジ形
「ただ、ファン冷却よりは冷却効果が劣るってデメリットもある。これと似たようなものがもうひとつあるぞ」
アナ六
「こいつはむかし懐かしい『すのこ』じゃねえですか。こんなものがパソコン冷却の役に立つので?」
デジ形
「うむ。机の上に『すのこ』を置き、その上にパソコンをおけば、机とパソコンのあいだにすき間ができるだろう。それがパソコンの熱を逃がすのに都合がいいって話だ」
ミドリ
「見かけは『すのこ』でも金属製だし、用途は全然違うね」
デジ形
「で、もっと強力に冷却できるのが、ファンを使って風を送り、強制的に冷却する『クーラーパッド』だ」
アナ六
「おおっ、こいつはなかなかすごそうですねえ」
デジ形
「こいつは今まで紹介したなかでは、いちばん冷却効果が高い。ただ、ファンの回転数を上げると、音がを気にする人がいるかもしれねえな」
ミドリ
「もともとパソコンの中のファンの音が大きくなるのを抑えるためなんだけどね」
デジ形
「あと、基本的な注意だが、冷却グッズを買う前に、パソコンの通風孔を掃除することだ。ハンドクリーナーなどでたまったホコリを吸い取るといいだろう。それとパソコンを使うときは、通風孔をふさがないように気をつけないとな」
ミドリ
「通風孔がふさがると、パソコン内部に熱がこもってしまい、内部の温度が上昇してトラブルの原因になるよっ」
アナ六
「通風孔ってのは、例の熱気が出てくるところですね」
デジ形
「その通り。機種によって位置は違うが、普通はノートパソコンの側面にあって、網目状に穴が空いている部分だ」
アナ六
「それって単なるデザイン上のオシャレかと思ったんですが、重要な部分だったんですね」
パソコンにも落雷対策を
デジ形
「夏といえば、落雷にも注意したいところだな」
アナ六
「去年もゲリラ豪雨がすごかったですからね。えーっと、屋外で雷がすごくなったら、金目のものは外して、大木の根元に急いで駆け込むんでしたっけ?」
デジ形
「そいつはまるっきり逆だぞ。もし木に落雷したら、地面を通じて感電してしまうからな。逆に、金属を身につけていても、そこをめがけて雷が落ちてくることはないらしい。そんなことを気にするより、一刻も早く避難しろってことだ」
アナ六
「じゃあ木から離れて、地面に伏せていればいいので?」
デジ形
「それもダメだ。樹木から4メートル以上離れて、両足をそろえてしゃがみ、指で耳の穴をふさぐってのが最善策らしい」
ミドリ
「街の中にいるときは、建物の中に避難するんだよっ。建物の外で雨宿りするのは、落雷したときに危険だってさ」
アナ六
「ふむふむ……あれっ、こんな話の流れでいいので?」
デジ形
「もちろんよくねえぞ。本題はパソコンの落雷対策だ」
アナ六
「金目のものが大丈夫なら、パソコンを抱きかかえてしゃがめばいいので?」
デジ形
「屋外の話じゃねえ、家の中の話だ」
アナ六
「でも、建物の中なら安全だったのでは?もっとも、あっしが住んでいるような長屋だと、落雷したら家がバラバラになりそうですけどね」
デジ形
「落雷でパソコンに被害が出るのは、直撃した場合だけじゃねえぞ」
アナ六
「あっ、わかりましたぜ。落雷とくれば停電がつきものでしたね」
デジ形
「まあ、停電も問題のひとつだな。だが、ノートパソコンなら瞬時にバッテリー駆動に切り替わるから、あわてなくてもいい」
アナ六
「じゃあ、バッテリーのないオールインワンパソコンは?」
デジ形
「その場合は、『無停電電源装置(UPS)』ってのをつけておけば安心だ。停電が起きてもしばらくのあいだは内蔵のバッテリーで電源を供給するから、作業中の文書ファイルなどを保存し、パソコンを普通に終了させることができるわけだ」
アナ六
「おおっ、これならゲームに夢中になっていても安心ですね」
ミドリ
「ゲームのために買うには、ちょいともったいないお値段だけどね」
覚えておきたい「雷サージ」
デジ形
「落雷っていうと停電のイメージがあるが、パソコンにとってはもうひとつ恐ろしいことがあるぞ」
アナ六
「雷が頭の上に落ちてくるわけでもないし、停電するのでもない。ほかに雷の被害って何がありましたっけ?……まさか、ヘソを取られるとか!?」
デジ形
「以前教えたことがあるのに、もう忘れたか。『雷(らい)サージ』っていう電流のことだ」
ミドリ
「去年も同じようなテーマで話をしたっけね」
アナ六
「ええっと、雷が電線に落ちて、強い電流が家の中まで伝わってくるって話でしたっけ?」
デジ形
「それは『直撃雷サージ』だ」
アナ六
「直撃しないのもあるので?」
デジ形
「うむ。落雷によって強力な磁場が発生すると、電線に電磁誘導による強い電流が発生する場合がある。それを『誘導雷サージ』というんだ」
アナ六
「その誘導ってのは難しそうな話ですが、要するに近所で落雷があったら、強い電流が家に流れてくるかもってことで?」
デジ形
「その通りだ。だが、隣近所に落雷したときだけじゃねえ。ちょいと離れた場所に落雷した場合でも被害が出るって話だ」
アナ六
「じゃあ、雷が鳴り出したら、とりあえず電源コンセントを抜くってことですね」
デジ形
「それだけじゃねえぞ。有線LANのケーブルや電話線、TVのアンテナ線など、雷サージは外とつながっているあらゆる線から入り込む恐れがあるんだ」
アナ六
「そいつは恐ろしいことで。でも、やっぱりこれを防ぐグッズがあるんでしょう?」
デジ形
「察しがいいな。確かに、雷サージの高圧電流を吸収する仕掛けのついた電源タップが多数売られている。雷サージが流れ込んでも、電源タップのところで食い止めるわけだ。それほど高価ではないから、試しに買うのもいいだろう」
アナ六
「これさえあれば、雷が鳴ったときにコンセントを外さなくてもいいわけで」
デジ形
「だが、一般的な製品には吸収できる電圧に限度があり、それ以上の電圧になるとダメらしい」
アナ六
「そんなことで大丈夫なんですかねえ?」
デジ形
「そういうふうに心配する人にお勧めしたいのがこれから紹介するものだ。通常の電源タップに挿し込むだけで雷サージ対策ができ、6万ボルトの電圧まで対応している」
ミドリ
「普通の雷サージ対応タップが1万数千ボルトぐらいまでだから、かなり高性能だね」
アナ六
「とりあえずこれで、電線から流れてくる雷サージは防げますね」
デジ形
「まあな。ただ、落雷も天災だから、いつ、どんなかたちで、どの程度の被害に遭うかはわからねえってのが頭の痛いところだ」
アナ六
「あとは『くわばら、くわばら』って雷除けのまじないを唱えるしかありませんね」
電源プランを調整して節電を
デジ形
「暑さ対策、落雷対策ときたら、最後はあれだな」
アナ六
「えーっと、夏がテーマだったら紫外線対策とか寝冷え対策とか、蚊やゴキブリの対策とか……」
ミドリ
「パソコンの話だよっ!」
アナ六
「パソコン以外だったらいろいろな対策を考えつくんですけどね」
デジ形
「夏といったら節電じゃねえか?」
アナ六
「ええっと、エアコンの設定温度を1度高めにしておくとか、そういうことで?」
デジ形
「うむ、エアコンを使い始めると電気代がグーンと上がるからな」
アナ六
「あれっ、パソコンの話じゃなかったので?」
デジ形
「エアコンに比べれば、パソコンの消費電力など少ないものだぞ。それに最近はCPUが低消費電力かつ高性能化しているからな。何年もパソコンを買い換えていないなら、新しいパソコンを買うこと自体が節電につながるぞ」
アナ六
「へえーっ、じゃあ、特に何もやることはないので?」
ミドリ
「そんなことはないよっ。エアコンは夏と冬しか使わないけれど、パソコンは一年中使うじゃないさ。だからこそ、地道に節電するのが大切だよ。とくに親分のように毎日使う人ならね」
デジ形
「おっ、エコ好きの本領発揮だな。それならあとはよろしく頼むぞ」
アナ六
「ええっ、おかみさんが相手ですかい?いつもと勝手が違いますが、よろしくお願いしますぜ」
ミドリ
「まあ、同じようなことしか言えないけどね。まず、パソコンを一時中断するってときは『シャットダウン』じゃなくて『スリープ』にしておくといいよっ」
アナ六
「シャットダウンってのは電源を切ることで、スリープってのは画面は真っ暗になるけど、元のところから再開できるんですよね」
デジ形
「スリープは、わずかながら電力を消費している状態でもある」
ミドリ
「でも、パソコンの電源を入れて起動するときは、通常よりも多く電力を消費するのさ。だから、少しの時間中断するだけなら、スリープのほうがお得ってわけなんだよ」
アナ六
「電源を切るシャットダウンのほうが節電だと思っていましたが、そうでもないんですね」
ミドリ
「エアコンだって、電源を入れたときの消費電力が一番高くなるのさ。だからちょっとのあいだ家を空ける程度なら、つけっぱなしのほうがいいこともあるよっ」
アナ六
「話好きの知り合いにつかまって、外出が予定より長くなったりすることもあるのでは?」
デジ形
「そこは判断が難しいところだな」
ミドリ
「もうひとつは、画面の明るさを調整することさ。文字が見えなくなるまで暗くすることはないけれど、まぶしくない程度まで明るさを下げるのは、目にもいいだろうね」
アナ六
「確かに、画面がまぶしすぎてチカチカするときがありますぜ」
ミドリ
「でも、最近のノートパソコンは、画面のバックライトに低消費電力の白色LEDを使っているから、それほど節電効果はないけどね」
アナ六
「白色LED電球が増えたと思ったら、パソコンにも使われていたんですね」
ミドリ
「今まで説明した調整は、コントロールパネルの電源プラン設定で行えるよっ」
アナ六
「ノートパソコンの画面を閉じたらスリープだと思っていましたが、ここで設定しておけば、何も操作しないまま何分か経つと、自動的にディスプレイが消えたり、スリープになったりするんですね」
デジ形
「スクリーンセーバーを使って画面を隠す手もあるが、節電したいならスリープのほうがいいだろうな」
アナ六
「でも、いろいろ設定できるのはいいですが、ちょいと面倒だなあ」
ミドリ
「それだったら、『ecoモード』を選ぶといいよっ。dynabookならではのモードで、節電に最適化した設定さっ」
アナ六
「これを選べば、自動的に節電できるんですね」
ミドリ
「最後に紹介するのはやはりdynabookならではの『東芝ecoユーティリティ』さ。ecoモードの設定などで実際にどのくらい節電できたかが、視覚的にわかるよっ」
アナ六
「おおっ、絵が多くて見やすいなあ」
アナ六
「いやあ、家電量販店の前を通りかかったもので、冷却グッズや落雷対策グッズをちょいとのぞいてきました」
ミドリ
「へえー、教えたものを実際に見に行くなんて、殊勝な心がけだねえ」
デジ形
「それを知っていたら、何か買い物を頼むんだった。オレも早いうちに熱対策をしておかねえといけねえからな」
アナ六
「あっ、いちおう冷却グッズを買ったんですけどね」
デジ形
「ほほう、何を買ったんだ?冷却シートか、クーラーパッドか?」
アナ六
「いえいえ、USB扇風機で。親分のところでパソコンを使うときに、涼もうと思いましてね」
デジ形
「パソコンはほっておいて人間が涼んでどうするつもりだ!」
アナ六
「首振り扇風機ですから、パソコンにも風があたりますぜ」
ミドリ
「扇風機は紹介したけれど、パソコンをちゃんと冷やすなら、専用の冷却グッズのほうがいいよっ」
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