●講座で使用しているノートパソコン

dynabook N29

CPU：Atom Z3735F 1.33GHz

メモリ：2GB

ストレージ：64GB フラッシュメモリ

グラフィック：インテル HD グラフィックス（CPUに内蔵）

ディスプレイ：8.9型ワイドWUXGA

OS：Windows 10 Home 32ビット

「大江戸ぱそこんライフ」

【登場人物紹介】

デジ形平次…江戸中に名を知られた腕利きの岡っ引。意外にも趣味はパソコンで、事件のない時は日がな一日ノートパソコンに向かっている。

アナ六…デジ形平次の子分で、名前のとおりのアナログ人間。パソコンを使いこなせるようになりたいが、いつもトンチンカンなことを言ってデジ形を呆れさせている。

ミドリ…デジ形平次の女房。パソコンに関してはデジ形より詳しいというのがもっぱらの噂。

　彼らがお送りする時空を超えた『NEWぱそこんライフ講座』、さて今回のお話は……。

アプリやゲーム、音楽や映画も買えるWindowsストア

アナ六「この前彼岸が過ぎたと思ったら、もう10月ですぜ」

デジ形「いよいよ本格的な秋の到来だな」

ミドリ「サンマも食べごろだね」

アナ六「サンマにマツタケ、栗ごはん。食欲の秋ですねえ」

デジ形「アナ六は食べることばかりだな」

アナ六「いやいや、あっしの秋は食欲だけじゃありませんぜ」

ミドリ「どうせ秋の夜長にゲームをやるとか、そういう話じゃないのかい？」

アナ六「エヘヘ、お察しのとおりで」

デジ形「まあ、最近はゲームセンターに行くシニアも増えているらしいし、アナ六のゲーム好きもそうバカにしたもんじゃねえぞ」

アナ六 「そうそう、今やゲームは子供から大人まで楽しめる一大娯楽コンテンツですからねえ。そういえば、Windows 10のゲームってのはどうなっているんですかい？」

デジ形「うむ、Windows 8とほぼ同じで、ネット上のWindowsストアからダウンロードする仕組みだ。もちろん店でゲームを買ってインストールするってやり方もあるけどな」

ミドリ「Windows 7の頃はゲームのフォルダーの中にマインスイーパーやソリティアなどが入っていたけれど、Windowsストアができてから変わったね」

アナ六「そのWindowsストア自体は、Windows 10が出てからは変わったので？」

デジ形「使い方は変わらねえが、Webサイトのデザインはちょいと変わったぞ」

アナ六「なんだか見た目がハデになりましたねえ。それにアプリやゲームのほかにもミュージックとか動画やテレビとかってのが増えましたぜ」

デジ形 「うむ、音楽や映画・テレビ番組の配信を始めたようだな。Windows 10には『Grooveミュージック』や『映画＆テレビ』ってアプリが入っているが、それを使って、ストアで購入した音楽や映像を管理するって仕組みらしいな」

アナ六「へえーっ、そんなことになっていたとは」

デジ形「まあ、ストアとはいっても、アプリには無料で使えるものもたくさんあるから、興味のあるアプリを探してダウンロードしてみるといいだろう」

アナ六「あっしはアプリよりもゲームをじっくり選びたいですぜ」

おなじみのゲームがWindows 10でも楽しめる

デジ形「じゃあ、今回は前々回に続いて、Windows 10に搭載されているアプリを紹介していこう」

アナ六「それならゲームの紹介をよろしくお願いしますぜ！」

デジ形「そこまで言うなら、先に紹介しておくか。さっきも言ったとおり、ゲームはWindowsストアで選んでダウンロードできるが、最初からインストールされているものもある。『ソリティア・コレクション（Solitaire Collection）』だ」

アナ六「おっ、ソリティアですかい。昔っからWindowsについているゲームで、トランプの遊びの一種ですね」

ミドリ 「順番に数字を並べるだけのゲームだけど、暇つぶしのつもりだったのが、つい夢中になって何時間もやったこともあったね」

デジ形「しかもコレクションというだけあって、普通のソリティアだけでなく、『フリーセル』や『スパイダーソリティア』も選べるぞ」

アナ六「おおっ、そいつはうれしいことで」

何でもメモに書いて残せる「ワンノート（OneNote）」

デジ形「『マイクロソフト・オフィス』といえばワードやエクセル、パワーポイントなどのアプリが知られているが、『ワンノート（OneNote）』ってアプリが入っているのは知っているか」

アナ六「いやあ、ワードやエクセルはよく知っていますが、ワンノートってのは使った覚えがありませんぜ。で、これはWindows 10とどういう関係があるので？」

デジ形「うむ。このワンノートも、無料で使えるアプリとしてWindows 10に最初からインストールされているんだ」

アナ六「へえーっ、タダとはまた太っ腹なことで」

ミドリ「でも、オフィス版ワンノートよりは機能が少ないんだけどね」

アナ六「そもそも、これは一体どういうアプリなので？」

デジ形「アプリ名のとおり、ノートアプリだ」

アナ六「ノートっていったら、学校に行くときに持っていって、授業中にいたずら書きをするヤツで？」

ミドリ 「使い方が間違ってるよっ！」

デジ形「まあ、いたずら書きでも何でも、好きなものを自由に書けるのがノートアプリのいいところだ」

アナ六「へえーっ、でも自由にって言われると、かえって何を書いたらいいのかわからなくなりますぜ」

デジ形「ひとりで使う分には、まずは日記なんかが考えられるな」

アナ六「うーん、平凡な毎日を送っていますから、特に書くようなこともありませんけどね」

デジ形「書くことがないっていうなら、写真を撮って貼り付けることもできるぞ」

アナ六「おおっ、そいつはちょいと面白そうですねえ」

デジ形「書くにしても普通のテキスト入力だけじゃなく、手書きのペン入力もできるぞ」

ミドリ「タッチ操作のできるパソコンやタブレットだと、手書き入力が役に立ちそうだねえ」

アナ六「いたずら書きもバッチリですね。こいつは驚きましたぜ」

デジ形「あとは前回紹介したWindows 10の新ブラウザー『エッジ』との連携で、興味をもったWebページのリンクを貼り付けることもできる」

アナ六「ほほう、でもその機能はどんなときに役立つので？そもそもエッジでは、好きなサイトやページをお気に入りに登録できるのでは？」

デジ形「その通りだ。だが、ワンノートでは、テーマごとにリンクを集めることもできるし、リンクを貼り付けたノートのページにコメントを加えることもできる。あと、ワンノートはスマホ版もあり、パソコン版で書いたノートを見ることができる」

ミドリ「要するにパソコンでリンクしたページをスマホで読むことができるってわけだね」

アナ六「なるほど、そんな使い方もあるとは」

株価だけでなく、通貨計算もできる「マネー」

デジ形「次に紹介するのは『マネー』アプリだ」

アナ六「マネーといったら、お金ですよね。あっしには縁の薄そうなアプリだなあ」

ミドリ「最初から敬遠気味だねえ」

デジ形「まあ、もちろんこいつは株価や為替の情報がメインになるが、そればかりじゃねえぞ」

アナ六「簡単にお金がもうかる方法とか、教えてくれるんですかい？」

ミドリ「楽して儲ける方法なんて、あるわけないよっ」

デジ形「そういうんじゃなく、例えば海外旅行のときに役に立つ為替計算機ってのがある。日本円を旅行先の通貨に換算できる機能だ」

ミドリ「日本円とほかの国の通貨だけじゃなく、米ドルからユーロみたいに、ほかの国の通貨同士で換算できるのもいいね」

デジ形「あと面白いところでは、住宅ローンの計算もできるぞ。借入金額や年利や期間などを入力すると、毎月の支払いがいくらになるか計算してくれるわけだ」

アナ六「うーん、海外旅行も住宅購入も、あっしには縁がないなあ」

ミドリ「まあ、いつか縁があるかもしれないから、覚えておくといいさ」

大きな数字で時を刻む「アラーム＆クロック」

デジ形「最後に紹介するのが『アラーム＆クロック』だ」

アナ六「いわゆる目覚まし時計で？」

デジ形「まあ、そんなところだが、『InstantGo』って機能がついていないパソコンでは、パソコンが起動中でないとアラームが鳴らないけどな」

ミドリ「まあ、大部分のパソコンは『InstantGo』がついていないようだけどね」

アナ六「目覚ましの時間をセットしても、肝心のパソコンが起きてくれないんですね」

デジ形「だからといって、役に立たないわけじゃねえぞ。まず、このアプリはアラーム以外にも、世界時計、タイマー、ストップウォッチという機能がある」

アナ六「世界時計ってのは、世界の時間がわかるってことですかい？」

デジ形「うむ。時間を知りたい都市を登録しておけば、世界地図上に都市の位置と時間が表示されるぞ」

アナ六「いくつもの都市を登録できるんですね。こいつは面白い。こっちが朝起きるころ、夜中になる地域なんかもわかるわけで」

デジ形「残るタイマーとストップウォッチの機能は説明するまでもねえだろう」

ミドリ「ストップウォッチはゼロから時間が進んでいって、タイマーは逆に、設定した時間からゼロに向かって数字が減っていくってことだね」

デジ形「まあ、そんなところだ。で、この機能でユニークなのは、数字を大きくして表示できることだ」

アナ六「別に数字が大きくなったところで、中身は同じですよね」

デジ形「例えば料理でタイマーとして使用するとき、パソコンをキッチンからちょいと離れたところに置いても、数字が大きければ、ちゃんと見えるだろう」

ミドリ「間違ってパソコンを汚したらイヤだしね」

アナ六「そういうことを考えれば、便利かもしれませんねえ」

アナ六「……58、59、60、どうだっ！」

デジ形「パソコンの画面を見ながら何をやってんだ？」

ミドリ「アナ六の好きなゲームかい？」

アナ六「いえいえ、さっきのストップウォッチで、ちょっとした遊びを」

デジ形「60秒数えてからボタンを押して、1分ピッタリになるかどうかってヤツだな」

アナ六「子供のころ、やったのを思い出しまして。なかなかピッタリ1分にならないから、けっこうハマりますぜ」

デジ形 「お前は何でも遊びにしちまうな」

アナ六「人間、遊びごころが大切ですぜ」

ミドリ「それは“遊び”の意味が違うと思うけどね」