メニュー
ゲストさん
toshitsu 京都リカレントステイ
 

実家の家や土地は最大の「遺品」に。放置で空き家化も。

実家の家や土地、最大の「遺品」に 放置で空き家化も

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

「いつか来るその時のために終活を始めた。身の回りのものは片付いたけれど一番大きい家はどうなるんだろう」
不要なものや、今ならお金になりそうなものはすべて整理してもとに残ったのは現金だけ。そう思って意外と見落としがちなのが不動産です。
一昔前は遺品といえばものが中心でしたが、今や不動産も「遺品」と呼ばれるのです。
まだまだ現役世代の方にとっては実家がそれに該当するというケースも多いと思います。いざ家を引き継いでも、2件も3件も家はいりませんよね。結果として手に余ってしまい放置されるケースも珍しくないんです。

最近では周辺への悪影響や犯罪の増加などから、空き家問題と呼ばれています。

売りたくても買い手がつかない不動産。昔は高い土地も今では…

日本経済新聞社が2017年の夏、終活について読者にアンケートを取ったところ、エンディングノートや葬儀、納骨堂や墓などと並んで不動産の処分に関する回答が多く寄せられたそうです。
「空き家の実家を苦労の末になんとか売却した」「田舎の不動産は売れないので家の取り壊しから土地の売却までが大変だった」「土地を更地に戻すだけで数千万の費用がかかった」というもうすでに処分を済ませた人の苦労話もあれば、「田舎の家の処分できない」「なかなか売れてくれない」と言ったらぼやき声も多数あったそう。
どの話も共通するのは、田舎の不動産はなかなか売れないということ。不動産の処分は容易ではないのです。

神奈川県に住む会社員のKさん(57歳)もそのひとりだそう。3年以上にわたった土地売却の経緯を辿ってみると……。

「80代の父親が弱ってきたので法定後見人をつけようと財産を調べたのが土地処分のきっかけ」とKさんは振り返ります。
2013年夏のことだったそう。
調べていくと、以前に実家があった場所である千葉県房総半島に土地があり、面積は400平方メートル弱あったがその一部に抵当権が設定されていました。
相手は農協の前身である農業会。祖父が生前に借金をした見返りとして抵当権が設定されたそうです。

土地を有利に処分するためにはまずは抵当権を外す必要があります。ところがご存知の通り農業会はすでに解散。借金を返したかどうかすらもわからなかったそう。
頭を抱えたKさんは2014年ハルに弁護士に相談。交渉は農業会の清算人が相手ですが、こちらも既に亡くなっていました。そのため裁判所に新たな清算人の選定を申し立てました。
同年8月。新たな清算人が決まりようやく手続きが進む、とほっとした直後に今度は父親が亡くなってしまいます。葬儀を執り行い、死後の手続きもこなしながら、土地の相続登記を済ませました。結局祖父の借金は既に時効で支払う必要がないということがわかりました。2015年1月にようやく抵当権を抹消し土地を売却できることになりました。これだけ手間をかけてやっと前半戦なんです。

地元の不動産業者ではなかなか売れない

2015年6月、知り合いに紹介してもらった地元の不動産業者に売却を依頼。
「昔は1千万円の値がついた土地ですが、今はそこまで目がつかないだろう」と、Kさんは希望価格を500万円としました。
ところが半年経っても一年経っても何の音沙汰もなかったそう。
不動産業者に確認したところ、周辺に声をかけたが良い返事はなかったと言います。思案したKさんは、別のルートで売却先を探したところ250万円なら買う、という業者が見つかりました。そこで、地元業者に「250万円で東京の業者に売りたい」と伝えたところ、地元不動産業者は慌てて「250万円で買いたい」と連絡をしてきたそうです。
そこからはトントン拍子に話が進み2016年末、ようやく土地の売買契約が成立し所有権移転登記も済ませられました。
しかし売却に伴う諸経費が140万円を超え、結局手元に残ったのは100万円強。Kさんは「地元の不動産業者に頼んでもなかなか売れない。多くの売買情報や幅広いネットワークを持つ大手じゃないと話が進まないと知った」と話します。結局その土地は今も「売地」の看板が立っているんだとか。

相続したが利用方法がない現実

こうした話は現代では珍しい話ではありません。相続などで土地や家屋を引き継ぐ人は増えているのに、土地や家屋を購入する人は減ってきているのです。
親、子、孫と3世代がその家に同居しているのなら、親が亡くなっても子どもはそこに住み続けるでしょう。または、子どもの独立に伴い、親が利便性の良い土地に住み替えていたりするなら、こうした問題は起きにくいのです。
ところが、1970〜80年代に家を建てた人たちは、持ち家信仰が強く、自分の家に対する愛着も一際強いそう。家族が最も多い時に建てたその家に、夫婦ふたりになっても住み続ける人も少なくありません。
核家族化が進み、子どもはすでに離れた場所に家を構えていた場合、結局は持て余す結果になってしまうのです。家の解体にも多額の費用がかかるだけではなく、売買にもかなりの労力がかかってしまいます。

せっかく終活を始めたのなら、最期の家の処分まで見越して家族としっかり話し合っておいたほうが良さそうですね。

======
Slownetでブログやコメントを更新すると同じ趣味の仲間が見つかるかも!?人気のサークル情報などをお知らせするメールマガジンも受け取れる、Slownet会員登録はこちらから↓
Slownet会員登録はこちらから

コメント

コメントを書く(クリックしてください)

関連記事
NEW!
2019年10月15日

暮らし・社会

定年後はUターン?昔住んだ地元に移住して、豊かな老後を過ごすなら地域創世・地域活性が鍵になる?

定年退職後は地元に戻ってのんびりと暮らしたいと考えている方も多いのではないでしょうか? それまで働いてきた東京や大阪などの大都会での経験を活かして、例えば生まれ育った町の「地域活...
NEW!
2019年10月13日

暮らし・社会

「マウンティングシニア」「マウンティングおじさん」は厄介?最近よく聞く「マウンティング」って一体なに?

シニアだけの特徴、おじさんだけの特徴ではありませんが、「マウンティング」をする人っていますよね。 ほかの人が自分より優位になっているところを我慢できない、他人の自慢話がうっとうし...
2019年10月11日

暮らし・社会

急な停電、どう備える?どう対応する?あなたは停電への備えができていますか?

現在も完全復旧とは行かない千葉県内で発生している停電。 昨年は大阪府や北海道でも大規模停電が発生しました。 停電すると日常生活のなかで驚くほど電気を使用していることがわかります...
2019年10月10日

暮らし・社会

意外と知らない?お供え、引っ越し、処分、花など仏壇の管理方法

仏壇が家にある、という家庭もあるのではないでしょうか? 先立った家族やご先祖様の供養で毎日感謝を込めてお祈りすることが日常になっている方も多いのではないでしょうか? そもそ...
2019年10月8日

暮らし・社会

「生きがい」は必ず必要なの?人生100年時代だからこそ、定年後を楽しく生き生き過ごすためには何が必要なのか

人生100年時代。 実際に100歳以上の高齢者は2019年の厚生労働省の発表では7万1,274人にも上り、49年連続で最多を更新しているそうです。 60歳で定年退職したとす...
2019年10月6日

暮らし・社会

高齢者が外傷を負いやすい場所は「自宅」だった!?骨折、転倒など自宅こそ要注意のわけとは

「転びやすい場所」はどこですか? イメージしやすいのは道を歩いているときなんかですよね。 そういったシチュエーションは外ではないでしょうか? 転びやすいというと外でのシチ...