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「減築リフォーム」に注目集まる 今後の暮らしを考えたリフォームとは

昔は家族3人、4人、5人で住んでいた家も、子どもが独立すると途端に広すぎて不便になるもの。

不要な部屋があるといつまでたっても家は片付かないし、自分たちの今の暮らしに合った「コンパクトな家」が欲しくなるもの。
実際に大きすぎる家が不便で賃貸アパートに引っ越す方もいますが、年齢を重ねてから賃貸物件を借りるのは不便ですし、「実家」という場所を残しておくのも大切です。

そこで注目されているのが「減築」。
家のスケールを今の暮らしに合わせてコンパクトにすることで、支出もコンパクトにすることができます。

老後を見据えた「減築」リフォームに注目 2階建てから平屋への変更も

老後を見据えた「減築」リフォームに注目 2階建てから平屋への変更も

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

住友不動産(東京都新宿区)によると減築の受注件数は2000年代初頭は年間20件から30件程度でしたが、2018年には400件以上手がけるほど需要が高まっているといいます。

その理由として考えられるのは「団塊世代の定年退職」。

実際に住友不動産も、団塊世代が定年退職した5年から6年ほど前から減築注文が増え始めたといいます。

減築が広まる背景には、高齢化、そして核家族化といった社会変化があるよう。

厚生労働省が発表した「平成28年国民生活基礎調査の概要」を見てみると、1986(昭和61)年の平均世帯人数は3.22人でしたが、2016(平成28)年は2.47人にまで減少。
家族人数が減り、使わない部屋を遊ばせておくよりは、間取りを改善し、生活同棲を再整備し、老後に過ごしやすい家にしたい、と考えている人が増えているようです。

生活をコンパクトにした暮らしは、高齢世帯にとってメリットがとても多いもの。



その理由のひとつが生活習慣の集約です。
広い家では生活空間があちらこちらにあるもの。
しかし、狭い家では必然的に生活する空間が限られてくるので、掃除などの手入れの手間が減るほか、住宅修繕などのメンテナンス費の低減、さらに光熱費の軽減も期待できます。

現在の自宅を売って、アパートやマンションに引越したほうが手軽に住環境を再整備することができます。
しかし、住み慣れ場所に住み続けたい、というニーズは高く、同じ場所に住み続けられる、というのが減築人気の理由のよう。

平屋にしなくとも、例えば2階の部屋の一部を取り払い、天井を高くし、光が差し込むよう工夫したり、1階部分の一部を減築し、駐車場にするケースなどもあるそうです。

年齢を重ねても住みやすく シニアにとってバリアフリー対応は必須

年齢を重ねても住みやすく シニアにとってバリアフリー対応は必須

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

せっかく減築、改築するのであれば、ぜひバリアフリー化を。

玄関や階段、廊下、風呂、トイレといった部分はバリアフリー化しておきたいところ。
現在は大丈夫でも将来的に車いすを使うことを見越した設計にするのがオススメです。

真っ先に取り組みたいのが手すり。
手すりがあることで転倒リスクを減らすことができるので、可能な限り、日常生活動線のほとんどに設置したほうが良いでしょう。

このほか、風呂やトイレといった個室は家族の目が届かない場所。
だからこそ、移動するルートを考えたり、力を入れるときの高さを考えたりするなど、細やかな配慮をした手すり設置が求められます。
このあたりはしっかりとプロと相談したほうが良いでしょう。

また、玄関から屋外へのアプローチもできればスロープ仕様に。
階段と併用でも良いですが、車いすが通れるほどのスロープを設けておいたほうが将来的に安心です。

現在被介護者がいる場合、バリアフリー化することで補助金を受け取ることができるかもしれません。
要支援1~2、要介護1~5であれば、介護保険を使用し補助金の給付対象になるので、あらかじめ自治体に相談を。
あらかじめ認定を受けておくことで、リフォーム工事の自己負担を減らすことができるので、リフォーム前にはぜひ検討してみてくださいね。

バリアフリー化だけの簡単なリフォームでも、一戸建ての場合は自由度が高いというのは大きなメリット。
例えば玄関。
玄関の位置をより出入りしやすい位置に移動してももちろんOK。
スロープをつけやすい位置に移動させたりしても良いのです。

このほか、床材のリフォームも検討しましょう。

現在フローリングの住宅にお住まいの場合は、ぜひクッションフロアのようにクッション性の高い床材への変更を。
転倒した際に怪我のリスクを減らすことができるので、オススメのリフォームです。
こちらは自分でも時間をかけさえすれば張り替えられるので、DIY好きの方はぜひ試してみては?



減築しても2階部分を残し、2階で生活することも想定される、という方はエレベータの導入も検討してみて下さい。
将来的に1階で介護を受けるとしても、リビングが2階にあるのであれば移動が頻繁になります。
エレベータがあると、身体が動かなくなってから役立ちますよ。
このほか、荷物の上げ下ろしにも使えるので、多少導入コストがかかってもエレベータ導入の価値はあります。

このほか、費用は多く必要になりますが、床をすべてフラットにするリフォームもオススメ。
昔の住宅は、住宅内に段差などが多いもの。
段差につまづいて転倒したことから介護生活が始まった、というケースもあるので、フルフラットに改装できるのならしてしまいましょう。

耐震性も改めて見直そう 減築のメリット・デメリット

耐震性も改めて見直そう 減築のメリット・デメリット

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

一般的に減築すると耐震性が向上します。

2階建てを平屋に変更する場合、建物の総重量が軽くなるので耐震性も向上します。
平屋にしない場合でも、補強工事などを行うことで耐震性も向上します。
近年は大きな地震も多いので、ぜひ耐震面も見直してみましょう。

減築にはこのほかにも、さまざまなメリットがあります。
ここからは減築のメリットや、デメリットを見ていきましょう。

減築のメリット:防犯性が向上する

泥棒は普段生活していなく、人の気配を感じにくいところから侵入するといいます。

減築するとですべての部屋へ目が行き届きますよね。
この状態は防犯上、とても良いといえるでしょう。

減築のメリット:固定資産税を節約

固定資産税はご存知の通り、延べ床面積で算出されています。

減築することで延べ床面積を減らせれば、固定資産税も安くなります。

減築のメリット:建て替えよりも費用は安い

新築時に費用がかかるのは「基礎工事」。

減築工事はリフォーム工事なので、すでにある基礎を利用します。
そのため、ローコストでリフォーム可能なのです。

生活がコンパクトになり、住みやすくなるだけでなく、リフォーム費用面でもさまざまなメリットがありますね。

続いてデメリットを見ていきましょう。

減築のデメリット:費用が思ったよりも高額に

新築時よりもローコストで行えると言っても、それなりに費用がかかります。

基礎に構造上の問題がなければ新築工事の7~8割程度の金額なので、決して安いとはいえませんよね。

目安としては1,000万円から2,000万円ほど。

減築のデメリット:工事中の仮住まいが必須

ごくごく簡単な減築工事ならば、在宅でも可能ですが、壁を取り払う、2階建てを平屋に変更、といった大掛かりな工事の場合は、工事期間中の仮住まいが必要です。

減築リフォームは3ヶ月程度かかるのが一般的なので、この期間に住む場所を考えなければいけません。

減築のデメリット:収納が足りない

今まで使っていなかった部屋を物置として使用していた場合、減築するとモノが収まりきらない、なんてケースも。
当然処分が必要になりますが、「せっかく家を新しくするのだから持っていけない」と割り切って断舎離してしまうのが良いでしょう。

住宅は一生に一度の買い物。
しかし、昔と今では家族の形態やライフスタイルが大きく変化しています。
今の暮らしに合わせたコンパクトな暮らしを目指すなら、減築するのもひとつの手だといえそうです。

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