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熟年離婚したいときに考えておくことまとめ

熟年離婚という言葉を聞いたことがある人は多いはず。
長年連れ添った夫婦が離婚することを指した言葉です。

定年退職を待って離婚、年金受給年齢になってから離婚といったタイミングが多いようです。
厚生労働省によると、離婚件数は増えてきていて、平成初頭には15万件ほどだった離婚件数が、平成14年には約30万件にも上っています。
とはいえ、現在ではピークほどの離婚件数ではありませんが、結婚件数も減少していることから仕方のないことだといえるでしょう。

同居年数別の離婚で見てみると、20年以上共に暮らした夫婦の離婚のみが右肩上がりで増え続けています。
結婚年数別の割合では20パーセントにも達する勢いです。
ということは、離婚する5組に1組は熟年離婚だといえますね。

こうなると他人事ではありません。
今回は熟年離婚について詳しく見ていきましょう。

熟年離婚とは

熟年離婚とは

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

子どもが独立した、定年退職した、年金生活になった。
こうしたライフステージの変化のときに起こりがちなのが「熟年離婚」です。

とはいえ、具体的に何が「熟年離婚」なのか、という定義はありません。
熟年者(高齢者)の離婚、というイメージを持ちがちですが、一般的には20年以上連れ添った夫婦が離婚することを指すことが多いようです。
20歳同士で結婚したなら、40歳で離婚しても「熟年離婚」になる、というわけです。

冒頭でもお伝えしましたが、厚生労働省の「人口動態統計月報年計」によると、離婚件数は平成14年をピークに、減少または横ばいで推移していますが、婚姻期間が20年以上の夫婦だけが横ばいまたは増加(年による)傾向にあります。

一体なぜ熟年離婚が増えてきているのでしょうか?

性格の不一致、浪費、借金、肉体的虐待、DV、浮気、不倫、価値観の相違など熟年離婚の原因

熟年離婚を検討しはじめる理由は男女で異なるでしょう。

一般的に、女性の場合、定年後の夫が家にいることがストレスになる、といったことがあげられます。
これまで長い間平日夜と休日しか家にいなかった人が、突然毎日ずっと家にいるとなると自分の生活サイクルが狂ってしまいますし、今まで見えなかったことが見えてしまいます。
思っていた性格と違う、意外と価値観が合わないなど。
こうした理由から離婚を決断する女性も多いようです。


このほかにも「会話がない」「浪費」「借金」「DVなど相手方による精神的・肉体的虐待」「浮気」・不倫などの異性問題」「他に好きな人ができた」「舅・姑と合わない」「相手の親の介護・家事を全くしない、家庭を顧みない」「相手の介護をしたくない」「年金分割制度の整備によって離婚後年金がもらえるようになった」「子どもが自立し始めた」という一般的な理由での離婚も多いようです。

一方、男性側はどんな理由で熟年離婚を決断するのでしょうか?

一般的なイメージだと、妻から夫に離婚を求め、夫が右往左往するイメージがありますが、夫側から離婚を切り出すケースも多いようです。
夫側から切り出すときは、妻の言動に原因があることが多いようです。

妻が自分を思いやってくれない、文句しか言わない・聞き飽きた、子どもにしか興味がない、家庭内に居場所がないなど。
夫側から切り出す離婚の理由としては、妻が自分の方を向いてくれない、自分の興味がない、ということが多いようですね。

特に夫の場合、離婚したとしても経済的な不安が少ないことから、離婚を切り出しやすいようです。

熟年離婚のメリット

では、熟年離婚にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

まずは結婚生活のあらゆるしがらみから解放されること。
今まで他人だった人と長年連れ添ったとはいえ、完璧に自分の思い通りになるわけではありませんし、我慢しなければならないこと、苦労しなければならなかったこともあるでしょう。
離婚することでこうした苦労はなくなります。

熟年離婚を検討する夫婦の多くは、子どもが独立(成人)していることが多いため、子どものことは考えず、自分らしく生きるために「離婚」するというケースが多いようです。
これは大きなメリットですよね。
他人を気にすることなく、自分らしく生きるために「離婚」を選択する、ということです。

このほか、配偶者の親族関係に悩まなくても良い、というのもメリットでしょうか。
いわゆる嫁姑問題、配偶者の親の介護問題などに悩まなくなる、というのは熟年離婚のメリットです。

後悔も多い?熟年離婚のデメリット

後悔も多い?熟年離婚のデメリット

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

一方で、熟年離婚することでデメリットももちろん存在します。
世間体が悪くなります。
また、今までのように経済的な安定を得づらくなって、さらに働く必要が出てくるでしょう。

今まではひとつの財布という家庭も多いかと思いますが、熟年離婚することでひとりにかかる固定費が大きくなるので、必然的に衣食住のクオリティが低下します。
また、突然体調を崩したときに気づいてもらえない、発見が遅れる、といったデメリットもあるでしょう。

このなかでもっとも大きいのが金銭的なデメリットでしょう。
特に今までパート勤務しかしていなかった、という女性の場合深刻で、生活に困ることになるということも考えられます。
離婚したからフルタイムで働こう! と思っても、なかなか条件の良いフルタイムの仕事は多くのないのが現実。

離婚時に財産分与、年金分割などを行ったとしても、これからの生活に不安が残ります。
このあたりが大きなデメリットといえるでしょう。

熟年離婚の子どもへの影響

熟年離婚の多くは子どもが独立していることが多いので、若い世代の離婚と異なり、養育費などで問題になることはほぼないでしょう。
しかし、子どもへの影響がゼロか? というとそうではありません。

離婚によって、経済的に困窮した場合、子どもに迷惑をかけてしまうことも想定できます。
親が要介護になった場合、両親が同居しているのなら、親のどちらかがとりあえず介護をする場面が多いかと思います。
しかし、離婚していた場合、介護の負担はダイレクトに子どもにいってしまうのです。

一見すると独立した子どもに迷惑はかけないように感じますが、実際には影響がある、ということがわかりますね。

財産分与や年金分割など、気になる熟年離婚の手順とは

財産分与や年金分割など、気になる熟年離婚の手順とは

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

それでも離婚を決意した! という場合、どのような手続きを行っていくのでしょうか?

通常の離婚も熟年離婚も一緒で、まずは相手との協議を行います。
これを協議離婚といって、難しい話ではなく、相手としっかりと話し合う、ということです。

いきなり離婚を切り出すことになるかと思いますが、相手にとっては青天の霹靂。
すぐに離婚OKとはいえないでしょう。
だからこそ、しっかりと話し合う必要があるのです。

それでも離婚に至らなければ、家庭裁判所で調停または裁判を行います。

これら協議のなかで、「預貯金の配分」「住宅と住宅ローンの取扱い」「扶養的財産分与」「退職金の財産分与」「離婚時年金分割」を話し合っていきます。
お互いに原因がない場合、家庭への貢献度にもよりますが、一般的にはキレイに等分するようです。

住宅などを取得する場合、その分現金を多く受け取る、といった具合でバランスをとっていきます。
どちらかが多い、どちらか少ない、となると揉める原因になるので、納得できるバランスを図っていきましょう。

ただし、財産分与に関しては離婚時に合意できていることは必須条件ではありません。
離婚成立後2年以内なら財産分与を請求することも可能、ということは覚えておきましょう。


離婚というのは結婚よりもエネルギーを使う、と言われています。
もしも熟年離婚を検討している、という場合は慎重に行いましょう。

コメント
  1. 実家は極貧、結婚してからは貧困、貧乏ならある程度我慢できる。でも、クソ夫には我慢できない。確かに貧乏から極貧にはなるかもしれないけれど、離婚したら苦労も一人分、トイレを無理やり出されることもない、好きなテレビはいつでも見られる、好きな音楽はいつでも聴ける・・・等々のメリットも得られる。さあ、どうしようかな・・・。失うものと同等位の、得るものある。はっきり言えることは、二人でいて孤独なことより、一人の孤独な方がまし!

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