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葬儀の種類、どこまでご存じですか?生前に決めておくことで迷わないことができます!

みなさんは最期、どのように人生を飾りたいですか?

日本では一般的に家族葬を先に思い浮かべる方が多いと思います。
しかし、最近はいろんな葬儀のスタイルが生まれています。
日本の葬儀文化にはどのような歴史があるのか?
現在の葬儀スタイルはいつ頃から定着したものなのでしょうか?

生前に決めておくことで迷わない葬儀についての知識をご紹介いたします。

日本の葬儀文化、その歴史とは?世界の葬儀文化とは?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

現代の葬儀は通夜・葬儀・告別式を行うのが一般的。
昔はどのような葬儀が行われていたのでしょうか?

縄文時代・弥生時代

縄文時代には「屈葬」という埋葬方法が行われていたそうです。

名前からわかるとおり、屈葬とは体を曲げた状態で埋葬すること。
日本以外ではあまり見られないに埋葬方法で、アフリカの一部地域ぐらいにしか存在しない埋葬方法のようです。

屈葬を行っていたわけには、墓穴を掘る労力を少なくするため、死後の世界でも安らかに眠れるよう安楽の体勢をとらせた、胎児と同じような体制を取らせ復活を願ったなど様々な説があります。
屈葬をされている遺体の中には石を抱いていたり、縛られたりしている遺体が多いことが分かっており、死者の霊が浮遊しないようにと考えられていたというのが最も有力な説だと言われています。
弥生時代になると屈葬から一転し、「伸展葬」が行われるようになりました。
伸展葬とは屈葬とは反対に、体を伸ばして埋葬する方法。

縄文時代においても一部の特権階級には伸展葬が許されていたそうですが、弥生時代では庶民の間でも伸展葬が一般化したそうです。
弥生時代になると人口が増えたことから、体を曲げる時間的な余裕がなくなったこと、死者が生き返らないことが分かったからという理由が有力な説だそうです。
稲作が伝来し、農耕が発展し、定住化が進んだことに起因するそうですよ。

弥生時代になると、大陸から文化が入ってきたこともあり土葬が一般的な埋葬方法になっていきました。

古墳時代

時は進み古墳時代になると支配階級の埋葬方法が大きく変化しました。
ご存知の方も多いでしょう。
「古墳」の誕生です。
古墳は大型の墓で、全国に点在します。

古墳時代の前半期は極めて大型の前方後円墳が数多く登場。
多くは豪族一人を埋葬するためだけに作られていました。
棺は石室と呼ばれる部屋に収められ、副葬品として銅鏡や碧玉製宝器、太刀、鉾などが一緒に埋葬されています。

一方で庶民の埋葬方法に関しては古墳時代にはあまり進展しなかったそうです。

飛鳥時代

飛鳥時代になると初めて火葬が行われました。
700年に道昭が火葬にされたという記録が残っている他、702年には持統天皇も火葬されています。
しかし、火葬は一般的には広まらず、特権階級の間のみで行われていたそうです。

奈良時代から平安時代まで

奈良時代に入ると都の内部に墓を作ることが禁止されました。

そのため、平城京の敷地内からは当時の墓が発見されていないという事実をご存知の方も多いでしょう。
平安時代に入ってもこの基本方針は変わらなかったため、都の外に墓が作られていました。
これは特権階級の墓であっても同様で、都の中から墓や遺骨は発見されていないのです。

庶民の墓に関しては飛鳥時代と同じく、一定の場所が設けられており、そこに埋葬をしていました。
平安時代には高野山に火葬した骨や遺髪をおさめるという「高野納骨」が盛んに行われ、1085年に崩御した性信法親王は遺骨を、1108年の堀河天皇は遺髪を高野山に納めたことが知られています。

鎌倉から室町時代まで

鎌倉時代に入ると浄土宗、浄土真宗といった鎌倉仏教が一般的に普及。
そのため火葬も広く利用されるようになりました。

とはいえ、火葬場が多く整備されていたわけではなく、火葬技術が未熟だったことから遺体を完全焼却することが難しかったため、土葬と火葬の両方が長く続けられていたそうです。
この頃には仏教の死生観も一般的に知られることとなり、本格的な葬儀が一般的に行われるようになりました。

室町時代に入ると応仁の乱以降、寺院の境内に墓を設ける例が数多く見られます。
都内における埋葬は継続して禁止されていましたが、阿弥陀寺や知恩寺に対しては特例として、境内の土葬が許可されるなど、多少柔軟になってきました。

江戸時代

江戸時代においても土葬が主流。
「たとえ遺体であっても親の体を焼くことは親不孝にあたる」という儒教的な考えが広がってきたことも原因のひとつだといわれています。
この頃には葬儀スタイルもかなり現代に近づいていましたが、葬儀会社などはなく、お坊さんがすべて行っていたそうです。

明治以降

明治3年にはすべての寺院墓地が国有地となり、明治5年には法律で自葬祭が禁止されました。
この法律によって葬儀はすべて神主または僧侶によって行われることになったのです。

明治初期は仏教の排斥と、神道の推奨から火葬禁止令が出され、火葬が全く行われなくなりました。
現代の日本における火葬文化から考えると意外ですよね。
しかし、火葬を望む声が多かったこと、土葬用の土地が枯渇してきたことからたった2年で火葬禁止を撤回。
さらに衛生的な観点からも火葬の有用性を認め、反対に火葬が義務化されることになったのです。

また、それまでは喪服は白色というのが当たり前でしたが、西洋の文化を取り入れ、黒い色を着用するようになりました。
大正時代になると霊柩車が庶民の間でも使用されるようになりました。
これまでは輿を使った人力での葬送でしたが、徐々に霊柩車が主流になっていたのです。

こうした歴史から分かる通り、現代の葬儀方法は大正時代にできたもの。
現代の葬儀スタイルが確立されてからまだ100年しか経っていないということがわかります。
これしか歴史がないのですから、自分たちらしい葬儀を望んでも良いと思いませんか?

中国の葬儀

古くから日本と多く関わってきた中国ですが、葬儀のスタイルは全く異なります。
これは儒教の教えが中国で広く広まっているから。

中国の葬儀ではお経も焼香もなく、お墓は沖縄と同様の亀甲墓と呼ばれる大きなお墓。
鶴は1000年、亀は万年という中国のことわざから亀の形を模したお墓が作られるようになったそうです。

韓国の葬儀

隣国の韓国も日本とは葬儀スタイルが異なります。
韓国でも儒教が広く広まっており、葬儀は3日かけて行うのが基本。
また、元々儒教の教えでは火葬は厳禁でしたが、近年は土地の不足などから約9割で火葬が行われているそうです。

イギリスの葬儀

イギリスの葬儀はルールがないと言われています。
華美な服装を避けるくらいで、喪服などもありません。

また、親しい人たちだけの少人数で行うのが一般的。
非常に質素な式を行うそうです。

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