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ふらりまち歩き「信州・松本」 主な名所は徒歩でOKマイペース町めぐり

進取の気性をあらわす洋風建築

旧開智小学校

 明治9年に建てられた旧開智小学校は「擬洋風建築」と言われています。なぜ「擬」かといえば、洋風はこうであろうと、洋風をほとんど知らない日本人の大工さんが建てたから。そのため、左右対称のようで、そうではないところもあるとか。とはいえ、さすがに教育で有名な長野県がやることと納得。当時、この小学校で学ぶことができた子供たちもどんなに鼻が高かったことでしょう。この校舎は昭和38年まで約90年間使われていました。

旧制松本高校の中庭

 もうひとつの重要文化財・旧制松本高校もモダンな洋風建築です。開智小学校とは違い、シックな大人の色彩が特徴。そして、中庭が素晴らしい。北杜夫や辻邦生らがここで学び、熱い思いや文学を語り合ったのです。全寮制で、「思誠寮(しせいりょう)」はすべて学生の手で運営された自治寮。ちょうど、その資料が展示中でした。
残念ながら、祝日は休館とのことで、普段は公開されている校長室などは見ることができませんでした。それにしても、お客さんが多い祝日が休館とはどういうこと? 改善を求めます!

旧制松本高校記念館

記念館内には旧制高校グッズのショップと喫茶店が併設されています。名物の松本高校カレーなどの食事やケーキなどもあり、歩き疲れた後に、静かな庭を眺めながらの休憩はおすすめです。

松本といえば信州蕎麦

縄手通り

 実は、旧制松本高校に行く前に、お城から近いので、縄手通りと中町通りの2大商店街に立ち寄りました。縄手通りは昭和にタイムスリップしたような雰囲気の通り。中町通りは土蔵をリニューアルしたショップが多く並ぶ通り。ここも外人がいっぱいです。

野麦

このあたりで、お腹が空いてきました。松本で食べるべきはやはり蕎麦でしょう。蕎麦屋はたくさんありますが、私の目当ては「野麦」。美味しいと聞いたことがあり、その看板を見つけて、迷わず入りました。

 松本にはタウンスニーカーという主に観光場所をめぐるバスが走っています。ちょうど中町通りバス停に来たので、松本高校まではこのバスを利用。ただし、1時間に1本程度しか走ってないので、うまく時間を合わせないと乗れません。
ということで、松本高校から駅まで歩くことにしました。かなり歩くかもと思ったら、のんびり歩いて20分ほど。しかも、駅までは一直線。これだけ長いメインストリートは珍しい。途中、草間彌生の常設コレクションで有名な松本美術館があります。
東京からなら、スーパーあずさに乗れば約2時間半で行けます。始発のあずさで行き、最終のあずさで帰れば、10時間も松本にいることができるのです。軽く蕎麦屋でいっぱい飲んでから帰るのも可能です。こうした日帰り旅は日程的にもお財布にも負担にならないので、たまにはいいもの。もちろん、交通費はJRジパングクラブのシニア3割引きを使って、お得に旅をしましょう!

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シニアライフアドバイザー・松本すみこ

松本すみこ有限会社アリア代表取締役、「NPO法人シニアわーくすRyoma21」理事長。
シニアライフアドバイザー、キャリアコンサルタント、カウンセラー。
早稲田大学第一文学部卒業。IT関連企業に勤務後、2000年に起業。
企業、行政・自治体、研究機関、メディアなどで、シニア世代の動向研究とライフスタイル提案、市場コンサル、講演・講座の講師、執筆活動などを行っている。2002年、50代以降を中心としたコミュニティーを組織し、2007年NPO法人化。著書に、『地域デビュー指南術~再び輝く団塊シニア~』、「そうだったのか! 団塊マーケット 本気で取り組むビジネス戦略」など。

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コメント
  1. 一の糸
    松本城 行って見たいと思っています
    いい参考になりました

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