【すごい痛い】男性は要注意!痔瘻(じろう)になった話【導入編】
編集部スタッフが患った痔瘻(じろう)。シリーズとして全5回にわたり、痔瘻の闘病についてご紹介させていただきます。
「なんだか腰が痛い…」
始まりは腰痛でした。
元々椎間板ヘルニア持ちのため、腰痛には比較的慣れており、「なんだ、また腰痛か」くらいに思っていたのですが、次第に肛門周辺が痛くなってきます。
今回から5回にわたり、そんな痔瘻についてご紹介させていただきます。

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そもそも痔瘻(じろう)とは?
痔瘻とは一体どのような病気なのでしょうか?
痔瘻は肛門のそばに穴が空き、膿が出る病気です。
具体的には歯状線のくぼみ(肛門陰窩(こうもんいんか))から細菌が入り込み、肛門腺が化膿し、その炎症が肛門周囲に広がって膿がたまります。
これが自然に破れるか、切開することで膿を排出しなければなりません。
自然に完治することもありますが、多くは膿の管(瘻管(ろうかん))が残った状態になり、これを「痔瘻(じろう)」と呼びます。
一般的な症状としては肛門周囲の痔瘻の場合、38~39度の発熱と激しい痛み、肛門周囲の腫れが見られます。
痔瘻は膿が出るので下着が汚れてしまいます。
放置すると瘻管が複雑化することも有るため、早めの外科治療が必要な病気です。
痔瘻の原因として挙げられるのが、下痢と便秘。
下痢などの際、肛門小窩に便が入り、便の細菌が肛門周囲に侵入することで炎症を起こし、肛門周囲膿瘍(のうよう)になったあと、肛門周囲に排膿することで瘻管が生じ、痔瘻となるのです。
統計的には男性に多く、年代は20~80代までと幅広く、誰でもなる可能性のある病気です。
さて、次からは実際に痔瘻にかかった場合、どのような治療をしていくのかを見ていきます。
今回は導入編として、痔瘻発症までの様子をお伝えします。
夜も寝られないほどの痛み

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腰痛かと錯覚するような痛みでした。
というのも、瘻管がどこにできるのか、なかにどのくらい膿が溜まっているのかによって痛みはさまざまです。
より腸側に膿が溜まった場合、坐骨神経を刺激するため、腰痛を併発しやすいのです。
筆者の場合、肛門周囲と腸側にも痔瘻があったため、それが坐骨神経を圧迫し、腰痛と勘違いしてしまいました。
しかし、日が経つとじわじわお尻が腫れ始め、肛門周囲に激痛が走ります。
排便はもちろんのこと、排尿時にも痛みが。
また、座っていても、立っていても、寝ていても痛みがあったため、「もうどうすることもできない」状態でした。
どんなときに痛みがあったのか、というと肛門に力を入れた時。
人間は生活している間、思った以上に肛門に力を入れているということがわかります。
寝返りを打つときも、ちょっと立ち上がるときも、些細な動作でも力が入っているのです。
一番つらかったのは寝返り。
痛みから眠りが浅くなり、どうしても寝返りが多くなってしまいます。
しかし、その度に激痛が走るのです。
そのため、夜もしっかりと眠れず、日に日に憔悴していきました。
ボラギノールを試してみる

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痔瘻という選択肢をまったく考えていなかったため、まずは市販薬で最もメジャーな痔の薬・ボラギノールを購入してきました。
ボラギノールのラインナップはとても豊富で、
- ボラギノールA 注入軟膏
- ボラギノールA 坐剤
- ボラギノールA 軟膏
- ボラギノールM 坐剤
- ボラギノールM 軟膏
- 内服ボラギノールEP
と6種類販売されています。
Aシリーズは痛み・出血・腫れ・かゆみに、Mシリーズは痛み・かゆみに、EPは痔核(いぼ痔)・きれ痔・痔出血に最適な薬となっており、Aシリーズはステロイド配合、Mシリーズはステロイド非配合という違いがあります。
このなかでまずはこれだ! と選んだのが、ボラギノールA注入軟膏。
座薬のほうが効きそうな感じはしますが、肛門が痛く、とても座薬を挿せる状態ではなかったため、口の細い注入軟膏を購入しました。
使い方はとても簡単で、使用方法の説明書が図解で添付されているので、その使い方を見ながら注入。
ひとまずはこれで様子を見ることにします…。
次回は診察編です!
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【通院編】
退院して終わりだと思っていたところ、日帰り手術の場合、翌日にはすぐに通院が必要でした。
まだ痛みの残るお尻を大切に扱いながら、手術翌日も病院に行くことに。
【根治編】
痔瘻の根治手術とは、痔瘻の原因である膿が溜まる穴(空間)を根こそぎ取ってしまう手術のこと。
連載の最後に、痔瘻の根治手術についてご紹介させていただきます。
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