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「家じまい」がゆたかな老後に繋がる?家じまいするタイミングや意味とは

「墓じまい」という言葉は耳にするようになりましたが、「家じまい」という言葉を聞いたことはありますか?

シニア世代が身辺整理の一環として、持ち家などを売却したりすることを指す言葉で、今注目を集め始めています。

しかし、最近話題になっている「家じまい」は多くの人が何をしていいのか、何をするべきなのかまだよくわかっていません。

そこで今回は「家じまい」を詳しくご紹介いたします。

終活の一環で「家じまい」。家じまいの意味とは?

終活の一環で「家じまい」。家じまいの意味とは?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

「墓じまい」と同様に「家じまい」というと、なんとなくネガティブなイメージがあるもの。
しかし、考え方を変えれば、終活の一環として断捨離する対象が家だった、ともいえます。
夫婦だけで暮らすには広すぎる家は処分し、可能な限り多くの現金に換えて、夫婦ふたりで生活するのにマッチした住宅へ引っ越す、というのは老後の負担を減らしてくれるでしょう。

家じまいをする人の多くは、「子どもたちに不要な家を残したくない」「負の遺産ともなりうる家は相続前に処分したい」という思いが強いようです。

しかし、家じまいは子どもたちのためだけではなく、自分たちのためでもあるのです。
家族4人で暮らしていた住宅は広く、すべての部屋まで手入れが行き届かないもの。
特に年齢を重ねると、キレイに保つのも大変ですし、暖房費、冷房費が余計にかかってしまいます。
もしも年金収入だけで暮らしている場合、家自体をコンパクトにすることで光熱費も抑えることができるのです。

家じまいを行い、住宅の権利を他社に移せば管理する苦労がなくなりますし、うまく売り抜けられれば売却益で老後が一気に豊かになります。

家を売るメリットとは?

終活にはさまざまなお金がかかります。
もちろん、処分したりするだけならお金はかかりませんが、葬儀費用だったり、遺品整理費用だったりと死後にかかるお金は多いのです。

例えば以下のようなお金が死後にかかります。

  • 葬儀費用
  • お墓の費用
  • 遺品整理費用

また、生前には以下のような費用がかかることが想定されます。

  • 遺言書作成費用
  • 訪問介護費用
  • 生命保険料
  • 老人ホームなどへの住み替え費用

これに生活費を足すとかなりの出費があることがわかりますよね。

すべてをまかなえるほど蓄えがある方もいるかとは思いますが、すべての人がこれらの費用すべてまかなえるほど貯蓄があるわけではありません。
少しでも多くの現金を手元に残しておくことも非常に重要なのです。

住宅を売却する場合、地域や築年数によっても大きく変わりますが、1,000万円〜3,000万円程度が平均的な売却相場だといわれています。
もちろん、都心の一等地ならもっと高いですし、過疎地なら買い手がつかないことも想定されます。
あくまで一般的な平均金額だとお考えください。

1,000万円というお金が現金で手元に来ると老後は非常に心強いものになりますよね。
「家じまい」することで、こうしたお金を手に入れられるかもしれないのです。

家を売ってその後はどこで暮らす?

もちろん、投資用物件ではなく、現在住んでいる住宅を売却する場合はその後の住まいについても考えておかなければなりません。

夫婦ふたりで済むのにちょうどいいコンパクトなマンションなのか、老人ホームなのか、シェアハウスなのか選択肢はたくさんあります。
いずれにしても、家族向けの住宅よりはコンパクトな物件に引っ越すことになるでしょう。
コンパクトな物件は光熱費も安くなるので、例えば1,000万円で中古マンションを取得したとしても、その後かかる生活費は安くなりますよ。

また、まだ60代ならば賃貸物件も借りやすいので、賃貸暮らしもオススメです。
賃貸物件ならばいざというときはすぐに解約できますし、生活のスタイルに合った物件を探すことも可能。
月々固定の支出は生まれてしまいますが、シニア世代こそ賃貸物件がおすすめ、という人もいるほどなので、ぜひ賃貸物件というのも頭の片隅に置いてみてはいかがでしょうか?

参考過去記事

「65歳以上」の賃貸契約はお断り?部屋が借りられない高齢者の家探し問題が深刻

家じまいをするときに相談窓口はある?費用は?

とはいえ、何から手を付けてよいのかわからないのが家じまい。
プロがアドバイスしてくれたりするととても助かりますよね。

まずは家じまいにかかる費用を見ていきましょう。

家じまいには「印紙税」「免許登録税」「譲渡税」「仲介手数料」がかかります。

印紙税は100万円以下なら500円、500万円以下1,000円、1,000万円以下5,000円、5,000万円以下10,000円、1億円以下30,000円と定められています。

免許登録税は持ち主が変わるときにかかる費用で、建物と土地のそれぞれに売却価格の1,000分の20かかります。
もしも2,000万円で売却できたのなら40万円という計算になります。

そして譲渡税は購入当時の価格よりも、今現在の価格の方が高い場合、必要になります。
例えば商業施設などがあとからできて、土地の値段が跳ね上がっているときなんかは必要になるでしょう。

不動産売却をプロに依頼した場合は当然仲介手数料も必要になります。
こちらは法律で割合が定められており、200万円以下なら売却額の5パーセント、400万円以下なら売却額の4パーセント+2万円、400万円以上なら売却額の3パーセント+6万円です。

いずれも税金なので、かなり細かな計算が必要となります。
自分で行うと万が一、ミスがあったとき大変です。
ぜひ家じまいはプロに相談しましょう。

参考

家じまいの相談窓口
https://tsuku2.jp/storeDetail.php?scd=0000052259

家を取り壊すときは?

家を取り壊すときは?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

売却をせず、家を取り壊すときはそれなりに費用が必要となります。

解体する場合は解体費用のほか、資材の処分料なども必要です。
解体工事の費用総額は事前に出すことが非常に難しいもの。
家の状態だけで亡く、壊してみなければわからないことも多いため。
結果として思った以上に費用がかかってしまうことも少なくありません。

例えば、木造2階建てで床面積24.5坪なら解体費用が74万8,500円で、総費用が115万5,600円になります。
鉄骨造住宅なら2階建て27.5坪で解体費用90万7,500円、総額173万6,640円。
RC構造なら鉄骨造住宅の倍くらいの金額が必要となります。

これはあくまで一例で住んでいる場所や住宅の状況によっても大きく変わります。

もしも売れそうな住宅であれば、売ってしまった方が支出は少なくなるでしょう。

もちろん、空き地の方が売れやすい場合、上物があった方が売れやすい場合など状況はさまざまです。
自分の住宅がどのような評価を受けるのか、一度プロに相談してみた方が良さそうですね。

マンションに移るときの注意点は?

マンションに移るときの注意点は?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

戸建て住宅を手放してマンションに移り住む場合、分譲を購入するか、賃貸かの2択になるでしょう。
分譲なら購入後、修繕積立金などの支出が毎月発生することもあり、高級マンションなら普通のマンションの家賃くらいの支出があることもあります。

賃貸を選択した場合、今は入居させてもらえたとしても、万が一区画整理や建て替えなどで引っ越しを余儀なくされた場合、住宅を貸してもらえなくなる可能性も。
立ち退き料をもらえたとしても、次の物件がなかなか見つからない高齢者は多いそうです。

それぞれにメリット、デメリットがあるので、家じまいは事前にしっかりとリサーチし、計画を立ててから実行するようにしましょう。

コメント
  1. 家族と話し合いの結果、家屋を処分をし都内から他県に、乗り継ぎ無しで都内に・必需品の買い物は近辺に(何でもネットで買えるし)自動車免許返納で いつでもタクシーが呼べる所、なるべく平坦地、医療施設が多いところ(総合病院含め)家屋は賃貸(安いし、維持費が掛からない)生活水準が低く(年間費用計算して)、高層建築も無いし、夏の夕方 久しぶりに夕涼みを(懐かしいもんだ)まだまだ いろいろ検討をして現在地に。身体など異常が無ければ都内には戻らずに転々かも、ただし 年齢で借用が難しいが まぁ不動産も少子化で そんな頭だと空き部屋だらけで採算処じゃないでしょう。

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