第26回 ご馳走に疲れた胃に大根!
<アブラナ科ダイコン>
●ご馳走に疲れた胃に大根!
栽培の歴史は古く、カフカス地方原産とされています。ピラミッド建設の折に労働者に玉葱、ニンニクとともに与えられたという記録があります。
経験的に消化を助けることが分かっていましたが、ジアスターゼ・アミラーゼその他の消化酵素を含んでいることが明らかになっています。食物を消化し、膨満感を取ります。
肺に熱があり痰がからむ咳に、また声がかれる症状にも使えます。
渇きを癒す作用から糖尿病でのどが渇く症状におろし汁を使用することがあります。
大根はさまざまな料理にお使いでしょうが、大根おろしをたっぷり使った雪見鍋をぜひこの冬にお試しください。大根おろし1本を鬼おろしですりおろし、半量に塩を振り、鍋に入れて火にかけます。水分が出てきたら豆腐と残りの大根おろしを入れ、後は適宜に野菜等入れます。ゆず、醤油、細ネギのみじん切りなどの薬味でいただきます。大根1本があっという間に食べられます。
萊菔子(らいふくし)は大根の成熟種子で辛・甘・平です。
脾、胃、肺に入り、やはり食べ過ぎによる腹満、げっぷなどの症状に処方されます。有名な胃薬、保和丸に陳皮、サンザシ、などと使われています。
[レシピ] 柿大根
- 大根
- 4分の1本(500g)
- 柿
- 熟したもの1個)
- 塩
- 小さじ1
1. 大根は千六本に切りそろえる。
2. 大根に塩をふる。
3. 柿は皮をむいてすりおろす。
4. 大根と柿を合わせる。
とても簡単です。酢を加えると柿なますのような味になり、よりさっぱりします。柿は酒毒を解くともいわれています。
干し柿の表面にできる白霜は柿霜(しそう)といい、口内炎、喉痛に使われています。柿の皮は腫れものや、根の深いできものに、貼っていました。柿のヘタは柿蔕(してい)として、しゃっくり止めに使います。
お正月の胃もたれ、お酒の飲みすぎにいかがでしょうか。
☆次回は「新年を迎える」です。どうぞお楽しみに。
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