第28回 風邪のひき始めにはぜひ豆豉(とうち)を
<マメ科ダイズの成熟種子を蒸して発酵加工したもの>
●風邪のひき始めにはぜひ豆豉を
日本では、大徳寺納豆が近いものです。
調味料として使われているのは、塩辛い豆豉で、肉や、魚介類と炒めるのに使います。五性が2種類あるのは、一緒に作る薬によって性質が変わるからで、桑葉と製すると涼性に、麻黄、紫蘇と製すると温性になります。
風邪のひき始めで、寒気がして、頭が痛い、汗は出ないという症状には、葱豉湯(そうしとう)があります。クチナシと煎じると梔子豉湯(しししとう)となり熱病の後、気持ちの悪さが残る、眠れないときに使えます。
豆腐の豆豉炒め、野菜の豆豉炒め、肉、魚の炒め物などに使います。いつも使っている味噌に混ぜて、味噌汁、味噌炒めに使用しての新しい味に挑戦してください。
[レシピ] 豆豉とネギのスープ
- ネギ
- 3本
- トウチ(豆豉)
- 大さじ1
- 胡麻油
- 少々
1. ネギは白い部分を1cmの輪切り又は4cm巾の千切りにしておきます。
2. 鍋に胡麻油を入れて火にかけネギを入れてよく炒めます。ネギの甘さが出たらトウチを加え炒めます。
3. 水3カップを注ぎ、10分静かに煮ます。
葱豉湯(そうしとう)ですね。昔のネギは白い部分がねばねばしていました。そのねばねばに薬効があります。トウチの種類によって塩加減が違いますので、味をみて、八丁味噌があればそれで調整。なければいつもの味噌で整えてください。
☆次回は「蓮根」のお話です。どうぞお楽しみに。
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