第50回 潤いを増す効果のある豆腐
●潤いを増す効果のある豆腐
漢時代に初めて作られたといわれています。中国では現在でも朝食に豆乳や、絹ごし豆腐より柔らかい豆腐脳を食べる習慣がありますし、豆腐製品といわれる食材がとても豊富です。写真に掲載した五香干絲(ウーシャンガンスー)・干豆腐(ガンドウフ)は炒め物、スープの材料、肉を包むなどさまざまに展開でき、すばらしい食材です。押し豆腐を香辛料の香りで燻製にしたもの、湯葉の乾燥したものもあります。
豆腐の効能は黄大豆とほとんど同じと考えられますが、長い経験から豆腐に独特の効能があることが認められてきました。
「補気健脾(ほきけんぴ)」は気を補い、消化機能を立て直すという意味です。
「清熱解毒」は熱性状態を冷まし解毒することですので、古くは打撲、捻挫の患部に貼っていました。
「生津潤燥(せいしんじゅんそう)」で体中の津液を増加させて潤しますので、糖尿病の口渇、アルコール中毒、目の充血などに効果があります。
「津液(しんえき)」という言葉がこのところよく出てきますが、これは体内の水分の総称です。
分けて定義すると「津」はサラサラと澄んで粘り気がないもので、体表部を潤しています。汗・尿となって排出します。
「液」はネバネバした感じのもので体内を流れ、骨や髄を潤します。目、鼻、口なども潤します。
[レシピ] 豆腐花
- 豆乳
- 500ml(にがりが付属しているもの)
- 5人分できます
- シロップ
- 枸杞子
1.豆乳に付属のにがりを加えて静かに混ぜる。
2.耐熱容器に100mlずつ流しこむ。
3.1個ずつラップをかけて、1個につき電子レンジ500wで90秒加熱する。
4.冷水に放つ。
5.きれいな面を上にして、スライスし、容器に入れる。
6.シロップ、きなこ、黒砂糖、フルーツなど好みの甘味料で召し上がってください。
豆腐を甘くして食べるのか?と疑問をもつかと思いますが、本来は木の桶に石膏の粉を水に溶かして入れ、煮立った豆乳を入れて静置して固めます。暖かいうちにいただきます。何度か試しましたが、石膏の濃度が難しく、半分だけ固まったりで成功していません。
今はにがりで作っています。最近は豆乳のアイスクリームなど豆腐を甘く食べることも広まってきているように思います。どうぞお試しください。
☆次回は西瓜の予定です。どうぞお楽しみに。
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